クリスマスに愛を歌う ~4種類の愛の歌詞について~

 このnoteは歌詞の『解説』や『考察』ではなく『感想文』ですので、軽い気持ちで読んでいただけると幸いです。歌詞を読んだとき(聴いたとき)に受ける印象や、感じることは千差万別です。このnoteでは基本的に私が感じたことを紹介するため、少しずれたことを言うかもしれませんのでご了承ください。
 もし特集する曲を聴いたことがない方がいらっしゃったならば、是非一度聴いてからお読みいただけたら幸いです。詞の世界を自分で想像して、色々と思いを馳せる時間こそが一番の幸せだと思います。また、あなたがその歌詞に触れたとき、どう感じたのか、なにを思ったのか、もし良ければ教えてくださると非常に嬉しいです。
 色々な人の『視点』、『ものの切り取り方』、『感想』を知ることを楽しんでくれる人が一定数いらっしゃるとのことですので、そういう方々に楽しんでいただければと思います。
(敬称は略させていただきます)

【はじめに】
 明けましておめでとうございます
 旧年中はお世話になりまして誠にありがとうございました
 本年もよろしくお願い申し上げます

 さて、正月三が日も過ぎてしまいまして、スーパーでは恵方巻の予約のチラシがちらほらと配られている今日この頃、私はクリスマスを振り返りその歌詞についての感想を書こうと思います。今年のクリスマスも教会で礼拝していました、素敵なクリスマスです。
 今回はクリスマスソングで歌われる「愛」をお話していきます。ちょっと宗教のお話が出てきますので、苦手な方はすみません。

【クリスマスソングはラブソングなのか?】
 12月24日の午後9時から12月25日の午前3時にかけての6時間は、日本では一年間で最も性行為を行う人の多い時間として「性の6時間」と呼ばれているそうです。クリスマスは恋人と一緒に過ごすものというイメージは私が子供のころからあったと思いますが、海外では恋人もありますが家族と一緒に過ごすイメージの方が強いのではないでしょうか。日本ではクリスマスの宗教的意味合いが薄く、一種のイベント(催し物)として捉えられていることがうかがえます。私はクリスチャンですが、別に日本のクリスマスの風潮に目くじら立てている訳ではありませんし、面白い文化だと思います。それでは恋愛に関連したクリスマスソングを聴いていきましょう。

 1990年11月にリリースされた辛島美登里のヒット曲で、様々なミュージシャンによりカバーされている名曲ですね。サビの「さようならを決めたことは けっしてあなたのためじゃない」というフレーズに、男性を愛していた主人公の抱えていた辛さ、不安が詰まっているように感じます。この曲ではクリスマスイヴを「大事な夜」と表現しています。

 1996年11月にリリースされた広瀬香美の8枚目のシングルです。遠距離恋愛中の恋人に語り掛けるような歌詞で、主人公の女性の愛らしさが光っています。クリスマスは愛する人と一緒に過ごしたいという願いが感じられ、冬の寒さ(一人でいる寂しさ、不安、辛さ)と対比された心の春の暖かさ(「あなたの微笑み」、二人でいられる幸せ)が面白いですね。

 他にもたくさんクリスマスのラブソングはあり、どれも素敵な曲だなぁと感じます。もちろん洋楽もクリスマスのラブソングはたくさんあります。では、恋愛ではないクリスマスソングを見ていきましょう。

 この曲を聴くと私はケンタッキーが食べたくなります、パブロフの犬みたいになってますね。2001年11月に「ノスタルジア」と実質両A面でリリースされました。こちらの歌詞では、家族の愛が強く感じられます。特に、子ども達の楽しそうな様子が印象的で、自分自身にもクリスマス、サンタクロースを待ち望んでいた子どもの頃があったなぁと懐かしむと同時に、両親の子どもに向けられた優しさが、心をじんわりと温めてくれる一曲ですね。

 2000年11月にリリースされたキリンジの3枚目のアルバム「3」に収録されている一曲です。初めて聴いた時に衝撃を受けたのを今でも覚えています。こんな素晴らしい歌詞があるのかと。そして私がこの歌詞から感じ取ったのは、「友人への愛」です。星野源がこの曲をラジオでお話されていたのですが、非常に面白かったです(YouTubeに転載がありました)。

【クリスマスソングの愛】
 讃美歌を聴いたことがありますでしょうか。神様を、そして神様の愛を賛美する歌です。キリスト教では、愛には4種類あるとされています。アガペー(神の愛)、ストルゲー(家族の愛)、フィリア(友人の愛)、エロス(男女の愛)です。今回特集したソングを通して、クリスマスソングは、種類の異なった愛を歌っているのではないかと感じました。讃美歌では神の愛を、「すてきなホリデイ」では家族の愛を、「千年紀末に降る雪は」では友人の愛を、「サイレント・イヴ」や「DEAR...again」では男女の愛を。クリスマスソングには色々な「愛」が表現されているのではないかということが今回の特集を組んで分かりました。そういう意味で本当のラブソングですね。

【お知らせ】
 2023年はアルバム制作に入り、note更新は不定期になります。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

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