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【合格ライン最低限】とにかくCBTに受かるには!?【成績公開】

はじめまして。地方国立医大に通うじょんと申します。
この記事では「CBT合格の最低ライン」をお伝えします。

受かるだけならvo.2とvol.3だけでいいの?1周目問題だけでいいの?
そうしたみなさんの疑問に答え、不安を解消します。

底辺の成績なので恥ずかしいのですが、まずは私の成績をお見せします。
記事を参考に勉強していただければ、10日でこの程度は取れます。

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この記事が想定している対象は以下の通りです。
・CBTまでとにかく時間のない医大生
・留年経験がある、あるいは成績の悪い医大生
・合格最低ラインを知りたい医大生
・CBT対策を始めたが、QBの使い方が分からない医大生
・CBTの再試験にかかってしまった医大生
・CBTの概略を知っておきたい低学年
この記事でお伝えしたいことは次の通りです。
・合格に必要なポイント
・具体的な勉強方法(どうやってやるか)
・具体的な勉強範囲(どこをやるか)
・不合格者にありがちなこと
この記事のメリットには以下の項目が挙げられます。
・合格までの最短距離がわかる
・頑張ったのに点数につながらない、という悲劇を回避できる
・このやり方でいいのかな、という不安が消える
・玉石混交のブログや先輩からの、情報収集の手間が省ける


CBTはおそらく皆さんにとって初めての共用試験でしょう。
試験範囲は膨大であり、これまでの学内試験のように直前に過去問を詰め込めば受かるタイプの試験ではありません。
当然温情もききません。1点でも足りなければ再試験、留年です。


突然ですが少し状況説明をさせてください。
私は当時学生会長をしており、コロナ会議が週に2~3回ありました。CBT前日も2時間出席したのを覚えています。
またCBT前の月は居酒屋バイトが18回ありました。3日に2日は16時から25時まで働いていたんです。
部活動も運動部に2つ所属していて、その練習がありました。
当然ながら通常授業、課題、試験もあります。残念ですがそれらはCBT対策には全くならないわけですね。


つらつら書きましたが別に忙しい自慢をしたいわけではなく、直前の10日しか本当に勉強時間がなかったのです。
私の場合CBTは12月中旬だったのですが、11月はこのありさまです。

無題

(あらためて自分でみても本当にひどい…全く勉強してない…)
(QBの演習状況、正答率なども後ほどお見せします)

なぜわざわざこんな恥をさらすのかというと、ネットにある「CBT対策」にあまりに嘘が多いからです。
時間がなかったのでがむしゃらにやってもダメだと思い、色々と調べてみました。ところがほとんど役にたつ情報はなく自慢話ばかり…

一番腹が立つのは最底辺とか言っておいて80%とか高得点を叩き出してくる医キリ野郎どもですよ。
それでvol2とvol3だけでいいとか、○○時間で大丈夫って言っておきながら本人はQB全問やってるとかふざけんな!と思っていました。

なんとかCBT当日までの作戦を立てた私はCBT10日前から勉強を始めて、なんとかギリギリ本試験で合格することができました。
友人には本当に驚かれましたね。

そしていま、その経験を活かして再試験組に勉強方法をレクチャーしています。その中で気づいたことも沢山ありました。
この知識を自分の友人、後輩だけでなくもっと沢山の人に役立てて欲しい、と思いこの記事を書かせていただきました。


恐らくこの記事を読んでいる多くの方は試験まで時間がないでしょうから、さっそく本編に入りましょう。
前半は無料で読めるようにしておきます。
後半の具体的な勉強方法、勉強範囲についてもよければご覧ください。


こちらがCBTの合格に必要な4つのポイント(=目次)です。
1)自分の能力、資質を確認する!
2)勉強を始める前に「合格に必要な最低ライン」を見極める(重要)
3)具体的な勉強方法、勉強範囲
4)再試験組の共通点


1)自分の能力、資質を確認する!(15分)


3流の医大生はとりあえず演習、過去問から手をつけます
2流の医大生は試験範囲から確認します

それだけじゃ足りないんです。
1流の医大生は自己分析からはじめます。

というのも、たとえ「これくらいやればいい」というのが分かったところで、それにどの位かかるか、自分に出来るかはまた別問題だからです。


たとえば私の場合、CBTまでの試験はほぼ全て再試験にかかってきました。
解剖学と生理学で留年もしています。2回も留年しています泣
この時点でまあ頭は悪い、と。
明らかに一回QBとけば理解できるタイプではないですよね。

じゃあもうダメかというと、そんなことはないだろうと。
一応医学部には入れたわけですからね。
それで思いおこすと、私は4浪なんですが、現役から合格まで少しずつ成績が上がり続けたんですね。
ということは努力や知識がちょっとずつ積み重なるタイプとわかる。

それと高校では生物選択でした。となれば基礎医学のうち、高校生物と重複する部分(細胞の構造とか遺伝とか)はある程度できそうです。

ほかに勉強に関するファクターと言えば…体力ですね。
部活もバイトもいろいろやってましたから、体力はもつだろうと。
これまで試験のたびに徹夜で過去問一気に覚えるみたいな勉強をしてました。それなら追い込みはきくはずだ、とわかってきますね。

このように、自分がどういうタイプかを把握することは非常に重要です。

これまで大学の試験はまじめにやってきたなら、問題数をこなすだけである程度は解けるようになるでしょう。
自分でまとめなおさないと理解できないタイプなら、教科書を読めばいいタイプよりもはるかに時間がかかります。

賢い友人や教科書など、分からないことがあったときに正しくて必要十分な情報がすぐに得られますか?
調べてたら数時間、なんてよくありますよね。調べてもそれがCBTレベルなのか、覚えるべきなのか分からないことが多いです。

一日14時間勉強できるのか、7時間が限界かによってかかる日数は単純に倍ちがってきます。睡眠時間も人それぞれですね。

こうした確認もなく勉強をすすめても
「予定通りにいかない」
「ブログの通りやったのに解けるようにならない」
となるのは目に見えています。

先に自己分析をして能力を確認しておかないと「これもやった方がいい」に埋もれて最短距離が見えなくなってしまうんです。

当たり前ですけど、そりゃ出来るなら講義動画ぜんぶみてQBを3周以上やって全問解ける状態にしたほうがいいです。
だけどそれは難しい(orやってられない)から、「点数はどうでもいいからとにかく合格」だけに焦点を当てて自分なりに取捨選択していくわけです。

これが「合格に必要な最低ライン」を確認する前に自己分析が必要な理由です。分かっていただけたでしょうか?

見出しにも書きましたが、15分程度で十分です。
私のメモを貼っておきますので、参考にしてください。

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・自分はQBの問題解説だけでどのくらい理解できそうか?
・分からないときに調べる手段の確認

・得意な分野、苦手な分野、ほぼ勉強してない分野
・確保できそうな勉強時間(多めにしない!)
・必要な睡眠時間

この程度思いおこして、軽くメモするだけでよいです。
自分の駄目さ加減に気づいて死にたくなる前にやめましょう。


2)勉強を始める前に「合格に必要な最低ライン」を見極める(重要)

自己分析が終わったところで、いよいよCBTの「合格最低ライン」を見極めましょう。

まずCBTの概要について確認します。
よくある文字数稼ぎのCBTブログのように詳しく話すことはいくらでも出来るのですが、重要な点はこれだけです。
(詳細は各大学の説明や、Google検索でINFORMAのサイトを見ましょう)


・問題は320問で、人により出題が異なる
・うち240問はプール問題(採点対象)
・うち80問は新作問題(採点対象ではない)
・どれがプール問題でどれが新作問題かは分からない
・合格点は大学によって異なるが、多くの場合IRTスコア359点
・IRTとは難易度に応じて問題の点数が変わる仕組みのこと
IRT359点=正答率でいうと65%程度(難易度による)
・ブロック1~4 単純5肢択一(5つの選択肢から1つ選ぶ)
・ブロック5   多選択問題(たくさんの選択肢から1つ選ぶ)
・ブロック6   順次4連問(ひとつの症例に4題連続で出題)
・出題範囲はA~Fに分類される
・A 基本事項:医師たるものの基本、医療倫理(4%)
・B 医学・医療と社会:保健医療、公衆衛生(8%)
・C 医学一般:基礎医学、生理学、生化学、薬理学(21%)
・D 各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療(38%)
・E 全身の正常構造と機能、病態、診断、治療(21%)
・F 診療の基本:診察の方法や技術(8%)

つまりA~Fで65%というのが合格への最低ラインということになります。
ではこの65%をどのように取っていくか?

ここからかなり具体的な話になります。
すこし面倒な計算になりますが、自分でやるよりはるかに効率的ですからお付き合いください。

まずA分野に関しては、QBの問題が79問しかありません。
常識的な問題も多く、初見でも1時間あれば十分解き終えることが出来るはずです。2周目以降はポンポン進むことでしょう。
したがってA分野は得点率80%を目標とします。
まだQBを解いていない人からすると高すぎるんじゃないの?と思われるかもしれませんが大丈夫です。不安なら一度問題を見てみてください。

次にB分野ですが、こちらもQBで116問と少ないです。
A分野に比べると「知らないと解けない」問題が多く1週目は苦労するかもしれませんが、逆に言えば「知ってさえいれば解ける」問題が多いです。
難易度が高いわけではないので、2時間もあれば十分に周回が可能です。
したがってB分野も得点率80%を目標とします。

そしてC分野、いわゆる基礎医学はなんと546問もあります。
基礎ということで暗記すべきポイントも多く、ここで高得点を取るためにはかなりの時間をかけなければなりません。
とはいえ医学部に入ってから3~4年かけてじっくり勉強してきた内容です。とくに解剖学・生化学・生理学・薬理学なんかはどの大学でも試験が厳しいでしょうから、ある程度は見知った項目でしょう。
4浪2留の私でも初見でQBの演習35%は取れましたし、高得点は難しいけれどもある程度までは取れるタイプの分野です。
したがってC分野は得点率60%を目標とし、それ以上は狙いません。

さて、これまでの分野を全体に換算するとどうなるでしょうか?
A分野(4%) 得点率80%目標=全体のうち3.2%
B分野(8%) 得点率80%目標=全体のうち6.4%
C分野(21%)得点率60%目標=全体のうち12.6%
したがってA~C分野で、全体のうち3.2+6.4+12.6=22.2%で
65%-22.2%=42.8%ですから
D~F分野で、全体のうち42.8%とればよいことになりますね。

D~F分野の合計は、D(38)+E(21)+F(8)=67%です。
配点67%のうち、42.8%とれば良いわけですから、計算すると
42.8÷67=63.9%
すなわちD~Fの「臨床系」のところで得点率が63.9%あればよいということが分かりました。

よく言われる「QBのvol.2とvol.3(D~F分野)だけやれば受かる」というのは、この臨床系の知識だけつけておけばA~Cは常識問題も多いから合格点は取れる、という意味だったんですね。

ただしこの言葉には2つ注意点があります。
一つは、さすがにvol.1(A~C分野)を手つかずでいくのは自殺行為ということ。すぐに出来るようになる、と勉強しなくてもいけるは全く別物です。
恐らく数時間しかvol.1やっていないのを「勉強してな~い」と表現しているだけだと思います。その方が格好いい?からですかね。

もう一つはQBのvol.2とvol.3(D~F分野)だけで合格点とるのは相当きついこと。
さきほどAB分野を得点率80%、C分野は60%で計算しましたがここで稼げないとなると、vol.2とvol.3(D~F分野)での得点率を63.9%よりもっと上げなければなりません。
仮にA~C範囲が得点率50%とすると、vol.2とvol.3(D~F分野)で必要な得点率は72%まで跳ね上がります。そんなことしてわざわざ自分を追い込むより、素直に取りやすい範囲から得点するべきです。

もちろん重要度としては、配点の大きいvol.2とvol.3(D~F分野)>vol.1(A~C分野)ですけどね。
それに気を取られたり先輩の言葉を鵜呑みしたりするのではなく、「全体で65%とる」という目標をしっかりと見つめましょう。


さて、そういう視点に立つと気づくことがもう一つあります。
それは感覚的な正答率と、実際の正答率のズレです。

先ほども述べたように、
CBTは採点対象が240題。採点対象外が80題あります。

このうち採点対象の240題で65%とればいいわけですから、単純計算で240×65%=156題ぶん正解すれば合格ということですね。

となると全体が320題で、156題ぶん正解すればいいと考えると
実際の正答率はたった48.75%でいいとわかります。

実際はIRT、難易度により傾斜がかかるのでまんまこの通りではないです。
どれが採点対象かも分かりませんしね。
しかし!ちょっと元気が出てくる計算だと思いませんか笑

たまに本番で、感覚的な正答率が非常に悪いひとがいます。
半分も出来なかった…と。
そういう人でも受かるのは、こういうからくりだったんですね。

だから大切なのは、出来なかった問題をすべて採点対象外として最後まで諦めないことです!
私も順次4連問で12題連続間違えたときは本当に帰りたくなりましたが、なんだかんだ合格しています。
感覚的な正答率は当てにならないことを胸に刻んでおきましょう。

それに所詮選択問題ですから、勘で答えた問題も案外当たりますよ笑
分からなくても大抵2択には絞れますからね。それだけで正答率は50%なわけで、CBT65%というのは決して難しいものではありません。
(多くの大学でCBT再試は10人弱、CBT留年は数年に1人程度です)


3)具体的な勉強方法、勉強範囲

目指すべきゴール、合格最低ラインが見えてきたところで、皆さんがやはり一番知りたいのは「具体的にどうすればいいか?」でしょう。

ここからは私の分野別演習状況や模試結果もお見せして(恥をさらして)、私自身が実践し、再試験組にもレクチャーし全員合格に導いてきた「CBT合格への最短10日ステップ」を解説していきます。

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