クリエイターとビジネスマンのかんさつにっき

クリエイターとビジネスマン、現代では同じ会社で同居することの多いこの2種の生き物ですが、お互いがお互いを御しきれずにトラブルに陥るというケースはよくある話。
私の所属する会社もまたクリエイターとビジネスマンが同居する類の会社でして、そのトラブルもいくつか見聞きしてきました。
そういうトラブルを見ながらぼんやり考えたことをここで垂れ流そうと思います。

つくづく思うんですが、同じ人間という生き物であるはずなのに、クリエイターとビジネスマン、どうしてこうも頭の働き方というのは異なってくるんでしょうね。
自分なりにそれぞれの向いている方向というのをざっと整理してみました。

ビジネスマン:
利益
協調
横社会
駆け引き

クリエイター:
創造
加工
内向
縦社会

そんなに間違っては無いとは思うんですが…どうでしょ?

相反するんですよね、お互いに。S極とN極でくっつくなんてそんな都合の良い事はそうそうないんです。

で、問題はクリエイターくずれのビジネスマン。

人間性的に難がある方という場合の問題はクリエイター・ビジネスマン双方にあり、また人事の問題も含まれてくるので、そうったケースはここでは触れません。

いるんですよ、クリエイターに変なコンプレックス抱えてるビジネスマンが。
立つことができなかったポジションに変な期待を抱いてクリエイターに無茶振りを強いるんです。

諸都合による納期の前倒しはよくある話ですよね。
どうしようもないケースもままあるので一概にビジネスマンのせいというわけではないのですが、当然のように尻拭いをさせようとしているやべー奴もまれによくいます。
「クリエイターのポジションに立ったことがあるから」などと嘯き、クリエイターとしての実績をまともに有していないにもかかわらず、「この作業にはこのぐらいの工数でいけるでしょ」と適当ぶっこくのです。

企画やマネジメントが得意というビジネスマンがクリエイター気取りすることがありますが、そういう方が高確率で前述のやべー奴になります。

中でも自分のことをクリエイターだと思いこんでいる類のやべー奴は自分のセンスに疑問を持ちません。意図がまるで意味不明、アンバランスすぎる内容のクリエイトをさせようとします。
クリエイター側で修正を行うことを許されているならばまだ良いほうですが、自分のセンスに自信がありまくりの鼻高天狗で異論も許さないという類のやべー奴だった場合はシャレになりません。

さらに厄介なのが日本の人事制度でよくあるプレイングマネージャーというポジション。ただでさえ自分のタスクでいっぱいいっぱいになりがちなポジションなのに、素直に同じ方向へ向いてくれない&内心コンプレックスを抱えている相手でもあるクリエイターのマネジメントもすることとなると、自然とやべー奴を増やしてしまいがちです。

みんなで同じ目標に向かって進んでいくことには誰でも確実にカタルシスを感じるという思い込み、風潮もそれに拍車をかけてるんじゃないんですかね。会社と従業員の関係なんてコネとか個人的な因縁を介する場合を除けば利害一致の関係に過ぎないでしょうに。

先ほどさらっと触れたクリエイターは素直に同じ方向に向かないという点、クリエイターの多くはこの点を自覚しているからこそ100%被害者面できないという弱みを抱えています。
この弱みを克服するためにも、クリエイターもビジネスマンに近い視点を持つことが必要と主張される方もいらっしゃいます。桜井政博氏や故岩田聡氏などはそれをまさしく体現していらっしゃいますね。
個人的には、先のプレイングマネージャーの抱える問題と同様に、タスクオーバーの誘因になってしまうおそれがある点が気がかりゆえ、半分賛成半分反対という感じです。経営者側にその辺のバランス感覚があってタスクオーバーを回避できる人事を行えるかどうかはまた別問題なんですよね……。

「私は、いつ休めるんでしょうね――」
桜井政博氏の名(迷)言です。

ビジネスマンくずれのクリエイターはそこまで問題になりません。
そういった方々もやべー奴であるのは確かですが、他人を使うセンスが乏しい、あるいは皆無なので、そういうやべー奴に権能を与えていない限りは、周りから人が離れて勝手に消えていくだけというケースがほとんどですので……。

今日まで考えたのはこんなところです。
また思いついたら追記・新ページ作成するかもしんないかもかもです。

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