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米津玄師さんの誕生日なのでアルバム全レビュー

おはようございますこんにちはこんばんは。誕生日おめでとうございます。

突然ですが米津玄師さんのすべてのアルバムについて書いていきたいと思います。

音楽理論はほとんど知らないので誰でも理解できる感想になると思います。軽い気持ちでご覧ください。

始めます。

diorama

力作。

全体を通して聞くと、「コンセプトアルバムかな?」と思えるほどの完成度の高さ。それでも単曲でも満足できる。これはすごい。

まず1曲目の「街」。これは震災に対しての曲だと思う。まず私の語彙力では「?」となってしまうが、歌詞の意味を自分なりに考えてみるとかなり深いことを言っているように感じた。バラードなのに編曲によりポップに聞こえて良い。
そして2曲目の「ゴーゴー幽霊船」。イントロからテンション上がる。言うことがない。ここからアルバムの世界に入り込む。
3曲目「駄菓子屋商売」、私はdioramaでも全曲でも上位に来るくらい好きなんですが、狂ってますね。初回聞いてハマる曲ってそんなに無いんですが、これはそのうちの一曲でした。ヤバい曲。
「caribou」ではグチャグチャ具合を楽しみ、「あめふり婦人」ではノリノリになり、「ディスコバルーン」に入ると歌い出しの入ると歌い出しの

嫌いだ嫌いだ あなたが嫌いだ
どこかへ消えてしまえばいい

に衝撃を受ける。ちなみにこの衝撃から未だに立ち直れてません。

このあたりから耳がアルバムに馴染んでくる。

続く「vivi」はサビの「愛してるよ」が形式的で面白い。歌詞とメロディの不安な感じが好き。
「トイパトリオット」の無理して明るく振る舞う感じが心が痛い。
「恋と病熱」は本当に好きすぎて気絶しそう。思春期特有の傷が治らないうちにさらに怪我をする感じ。ザラザラして尖って、残酷で痛い。渦中。
「Black Sheep」はキー曲でいいのかな?病みすぎ。特にギター。これを聞かずにdioramaは語れない。

ここからアルバム終盤。

「乾涸びたバスひとつ」。これがこのアルバムでは一番バラードしてる。でも傷は負ってる。
「首なし閑古鳥」は歌詞は暗いが曲はポップ。このパターンは各アルバムに1曲はあるかな。サビのベースがかなり好き。歌詞が健気で泣ける。
「心像放映」、悲しげなロック。儚い。2本のギターが絡み合うフレーズが秀逸。

アルバムの締め、「抄本」。だんだん音が増えてきて、突然の歌詞。

この街は この街は
生まれてきたままで 意味もなく

これが「コンセプトアルバムかな?」と思う最大の理由だと思う。
満足感だけが残る。

YANKEE

名作。

本気で国民全員に聞いてほしいアルバム。聞くだけで楽しい。合法麻薬。

1曲目「リビングデッド・ユース」。すべてのアルバムに言えるが、1曲目の選曲がうますぎる。興味そそられる。この曲は中高生に特に効く曲だと思う。生きていきたい。
「MAD HEAD LOVE」は1曲目の興味に点火し爆破したような曲。サビ終盤のギターが一番好き。愛の形はいろいろあるんだなぁ。
「WOODEN DOLL」、救われる。直接的な表現が多いのも、伝えたい気持ちがわかる。感謝。
「アイネクライネ」は美しすぎる。特にキーボードが良いアクセントになってると思う。心情の表現が上手い。恋。
「メランコリーキッチン」の好きなところは、全部。人生でも上位に来る好きな曲。カウベルみたいな音のリズム、踊るような楽器、明るいメロディ、何とも言えない歌詞。全部合ってて最高。

ここからは雰囲気が少し変わる。これまでは今を見てるような曲が多かったが、ここからは過去を振り返るような曲が多いと思う。

「サンタマリア」は厳か。ピアノとストリングス主体で、呪いを祓うような曲。落ち着く。
「花に嵐」ではイントロからまさにロック。「心像放映」のような悲しさがある。Cメロ~サビ~Dメロは圧巻。
「海と山椒魚」には別れの悲しみがある。ギターのフレーズの激しさが悲しみを表していると思う。

ここからは再び今を楽しむような曲が増える。

「しとど晴天大迷惑」はタイトルそのまま。狂乱。大好き。文字数多すぎ。ドラム最高。
「眼福」。幸せな曲。間奏のギターが低音、高音、低音…となるのは男女の会話を表してるのかなと思った。好き。
「ホラ吹き猫野郎」は和風ロック。Cメロが最高に良い。アウトロは珍しくフェードアウトする。祭りは終わらないってことかな。
「TOXIC BOY」はちょっとヤバい。祭りというよりはパーティー。ハイになってる。

このあたりから「そろそろ終わりか…」と感じる。

「百鬼夜行」も和風だが、ロックよりはパンクに近いと感じる(雰囲気が)。酔っぱらってる感じ。
「KARMA CITY」、かなり異質。エンディングみたい。ギターではなく声のフレーズが絡み合うのはすごい。
「ドーナツホール」を最後に持ってきた理由はわからないが、とにかくいい曲。セルフカバーで一番好き。すべてが洗練されてる。

あー、YANKEE最高。

Bremen

良作。

J-POPとしては最高のアルバムだと思う。前向きで、聴きやすい。だが、前向きの裏面の存在も知れる、深いアルバム。

1曲目「アンビリーバーズ」。エレクトリカルポップ。歌詞がわかりやすい。未来を信じ走り抜けていくような曲。力強い。
続いて「フローライト」。跳ねてる。基本は明るい歌詞の一部に暗い部分があって現実的で良い。ギターの音色が特に軽くて聞きやすい。
「再上映」は急にロック。サビでテンポが体感半分になるのが特徴的。疾走感。爽快。
「Flowerwall」。そのまま"バラード"の一言。中立的な歌詞で、平和。ずっと高音。
「あたしはゆうれい」って、好きなんですよね。歌詞の単純さとリズムの単純さが合っている。「ひゅるる」も「ゆうれい」って感じで良い。

この辺から明るいだけじゃない曲が増えてきて、「ん?」となる。

「ウィルオウィスプ」。"前に進む"とは言っても、そうするしかないからそうしているという寂しさ。泣ける。応援したい。
「Undercover」はイントロから心を掴んでくる。個人的に人生で一番歌詞に共感し、背中を押された。ドラム、シンセサイザー?の音色が大好き。
「Neon Sign」はかなりロック。手拍子のリズム、複雑。ずいぶんエネルギッシュな別れですね。
「メトロノーム」。未練。音数が少ない分声が際立つ。沁みる。

まだ続くBremen。

「雨の街路に夜光蟲」はキーボードがメインかな。Bメロ~サビ、超好き。闇の中でも二人なら前向きに歩いて行けるということかな。
「シンデレラグレイ」の主人公には幸せになってほしい。励ましたくなる。ギターのフレーズが繊細。
「ミラージュソング」は歌詞暗い、曲明るい。日々みたいな曲。詩的な表現が多い。
「ホープランド」は救い。肩をたたいて励ましてくれる曲。「ソングフォーユー」。こんな直接的な表現はJ-POPに違いない。
「Blue Jasmine」は私の血液に流れています。ドラムが力強く、言葉が一つ一つ聞こえてくる。Cメロが特に好きです。

やっぱり良いなBremen。

BOOTLEG

秀作。

味がそれぞれで、1曲1曲が楽しい。軽い気持ちでも、じっくり聞いても楽しい。楽しいし、美しいアルバム。

1曲目「飛燕」はアコースティックギターの音色が合ってる。間奏の「ラララ」がラスサビでも登場するのが良い。
「LOSER」は良すぎ。パーカッションが主体かな。「アイムアルーザー」ってこんなに明るく言える人いるんですか?反骨精神。
「ピースサイン」、ギターとても映える。圧倒的な分かりやすさ。マンガ。
「砂の惑星」ってそんなにボカロっぽくない気がするんですよね。曲は。音域も人間くらい。音数は多いが洗練されてて良いと思う。

ここからバラードゾーン。

「orion」はかなり洋楽を取り入れてると思う。空気感がもう夜空。表現上手すぎ。
「かいじゅうのマーチ」の歌詞がもう泣く。優しい。心地よい。ベースが主体かな。Cメロが最上級。
「Moonlight」、おやすみ。子守歌。ちょっと歌詞がダークすぎるか。固有名詞が多い。サビのボイスエフェクトがすごい。

ここからポップゾーン。

「春雷」愛してる。魅力が溢れ出てる。こんなにカラフルな恋できたら楽しいだろうなぁ。音が気持ち良い。
「fogbound」。サビのベース良い。コーラスもアクセントになってる。歌詞は退廃的でとても良い。これはポップではない。
「ナンバーナイン」は明るい。これもベースが特に良い。ラスサビの盛り上がり具合が最高。

ここからロックとバラード。

「爱丽丝」はアウェー感。アレンジが違うバンドみたい。お洒落なロック。
「Nightgawks」もアレンジが違うバンドみたい。日本のロック。ギター大活躍。大好き。
「打上花火」は花火大会が終わった後の帰り道だと思う。盛り上がりすぎない感じが良い。儚げ。
「灰色と青」。締め。二人のどちらにも合っててすごい。なんでこんなに心に響くんだろう。バスドラムが良い。

BOOTLEGってすごいアルバムだなあ。

STRAY SHEEP

傑作。

ポップとは何かを教えてくれる作品。普遍性の塊。誰もが共感できると思う。みんなに聞いてほしい。

1曲目の「カムパネルラ」でその表現力、美しさに感動する。音を何回洗ったらこんなにいい音になるんだろう。裏声美しい。
「Flamingo」のベースのフレーズはたぶん結構な人数が耳に残ってるんじゃないかと思う。声とベースで大部分ができてるのがすごい。ギターをアクセントに使うし。
「感電」はファンク。ドラムがヤバい。間奏の遊び心のある音も好き。本当にいい曲。踊りたい。
「PLACEBO + 野田洋次郎」。なぜこの曲だけコラボ相手の名前を出したかは、この曲は野田洋次郎さんがいないと成立しないという考えに共感したからです。これ、洋次郎さんの声が美しすぎる。掛け合いが聞きどころだと思う。ベースが単純なのは声を際立たせるためだと思う。

ここからバラード。

「パプリカ」、こんなに雰囲気変わるのかあ。遠い人の幸せを願ってるような曲。体の大切さを感じる。
「馬と鹿」、ロックなバラード。一番力強いかもしれない。オーケストラが壮大。ギターの音色が独特。
「優しい人」、なんだこれ。歌詞直接的すぎ、曲壮大すぎ。共感できるところもある。シリアス。
「Lemon」。デカい。デカくなった。でも心に収まる。すごいな本当に。いつ聞くかで感想が変わる。これから何回聞くんだろうなあ。楽しみ。
「まちがいさがし」はなんか方向が違う。過去に向かって言っている気がする。地声のみになったのも雰囲気が変わってる。

ここから色んな曲。全部色が違う。

「ひまわり」は涙。歌い方と歌詞がもう。生きていくということはすごいことだと思う。ギターのフレーズがとても好き。
「迷える羊」はすべて不穏。アレンジが特に不穏。どこにいるんだろう。この曲、一旦沈んでサビで浮かんで、また沈んで…っていう感じになっていると思う。
「Décolleté」はお洒落。歌詞暗い、曲明るい…というか空元気?実体が掴めない曲。軽い。
「TEENAGE RIOT」はロック。アレンジもシンプルで聞きやすくて良い。歌詞に結構感動する。
「海の幽霊」、ヤバい曲。ボイスエフェクトの強さ、音域の広さ、オーケストラの目立ち具合。もう日本の曲じゃないみたい。

「STRAY SHEEP」はこの曲が無ければ成立しないと考えられる、とても重要なキー曲。これを最後に持ってきたのは効果的だったと思う。

「カナリヤ」。苦悩を抱える人々を包み込み、前向きになれるような曲。1番ではサビまでピアノと声のみにし、サビで音数を増やす。Cメロで再びピアノと声のみにし、アウトロはピアノのみ。この対比が心を動かしているのではないかと思う。

STRAY SHEEP。

おわりに

1日で全部書いたので、誤字脱字が多いかもしれません。すみません。
米津玄師さんのアルバムは、どれも妥協せずに作っていることが感じられてとても良いです。
個人的にはシングルのカップリング曲も含めて全部聞いてほしいんですが、アルバムを1つ聞いてみたいときにはYANKEEとSTRAY SHEEPのどちらかをおすすめします。
YANKEEはdioramaとBremenを足して2で割ったようなアルバムです。
STRAY SHEEPは半分ベストアルバムのような、米津玄師さんがJ-POPの最前線で作った曲でできているアルバムです。
ぜひ聞いてみてください。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

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