小型の石油株であそぼう~あなたも私も石油王~

原油高。聞きたくもない言葉である。燃料費高騰はほぼあらゆる産業に影響する。漁船が出せなくて魚の価格は高騰するし、輸入品はコンテナ船の運賃の高騰で値上がりする。原油高で喜ぶ人間なんているのか。石油王くらいじゃないのか。日本に石油王なんてほとんどいないので(少なくとも私の親戚にはいない)、「原油高なんてクソくらえ」と思う方が大半だろう。

「原油高はクソだ!産油国は売り惜しみをするな!」と叫ぶのは誰にでもできる。原油価格は産油国だけではなく、国家、石油産業、商社、ヘッジファンドなど関わる人間が多すぎるので産油国を批判したところで、どうにかなる問題でもない。

ここで視点を変えてみよう。原油高なのはどうしようもない。皆が損をしているわけじゃあないとわかっている。ならば、自分が得をする側に回ればいいのでは? 自分が石油王になればいいのでは?

石油王になると言っても親戚にアラブの石油王はいないし、一緒に石油を掘ってくれる友人もいない。石油王になれる未来が見えない。どうすりゃええねん。
諦めるのはまだ早い。この世には誰でも事業のオーナーになれる便利な制度が存在する。それが株式である。

「株式を持っていると事業のオーナーになれるの?」という疑問も湧いた方もいるだろう。企業は基本、株主のものである。51%以上その企業の株式を所有していれば企業はその人のものである。51%以上も所有するのは無理にせよ、一部でも持っていれば株主総会など経営に口出しをする権利が持てる。株主総会は経営に口出しをする会である。

前述した石油王になる方法は「石油系銘柄の株式を買う」ことで達成できるのだ。は~これで石油王になれた!明日からTwitterのプロフィールに「@石油王」と書けるわ!
余談だが、「石油王」は名乗るのに資格やライセンスは不要なので誰でも名乗ることができる。名刺に印刷してもいいし、合コンで自慢しても問題ない。

石油王になる方法は石油銘柄の株式を買えばいいのだが、石油銘柄と一口に言ってもたくさんある。「特定の銘柄の買い煽り」は金融商品取引法で禁止されているのでしない。ここでは「銘柄を選ぶときに参考にしたサイト」を紹介していこうと思う。筆者は米国株で遊ぶことが多いので、米国株を基準に語っていく。

なお、あくまで体験談なので「これをやれば絶対に儲かる」わけではない。

株式をスクリーニングする

Google検索で「石油 米国株」でググっても問題ないのだが、それだと面白くないのでInvesting.comで調べる。あとInvesting.comだと企業の財務諸表も一緒に見れる。財務諸表は企業の通信簿のようなものである。財務諸表を読めば「これくらい決算が良ければ投資しても大丈夫レベルかな」とか、「だいぶ成績が悪いからやめとくか」とか色々わかる。

銘柄検索のセクターで「資源エネルギー」を選ぶと石油銘柄が表示される。

原油価格を調べる

Oil Price.com で調べる。原油は典型的な市況商品で「ずっと持ってれば安泰や!」というものではない。どのタイミングで買う/売るかを考える商品である。原油系に特化したニュースサイトなので、どこの国が増産しそうだとか、原油価格の見通しはどうかとか色々情報が流れてくるのでそれを売買のタイミングの材料にする。

「Oil Prices」のところを見ると世界各国の原油価格がわかる。原油といってもWTI原油、ドバイ原油、北海原油、ボニーライト(ナイジェリア沖の原油)など色々種類があり、価格差もバラバラである。

価格がバラバラなのは石油の質、輸送コスト、採掘コストなど複数の要因が絡み合って価格差が出る。

英語版しかないが、英語の勉強だと思いながら読む。英語を読む能力は便利な能力なので身につけておくと見える世界が広がって楽しい。

どこの国の産油量が多いか調べる

OEC.world で調べる。世界各国の輸出品/輸入品についての統計を扱っているサイトで原油なら "oil","petroleum" 等で調べるとどこの国が輸出が多いかがわかる。
なんで産油国まで調べるのかというと、企業が採掘している油田がどこにあるか、そこの国の原油はマーケットでどれくらいのシェアなのか、買い手はどの国なのかまで把握しておくと便利だからである。
色々知っておくと世界情勢やニュースの背景がわかって楽しい。

国名で検索をすると国ごとで輸出品/輸入品がわかる。意外な輸出品がわかって楽しい。例えば、アフガニスタンの主要輸出品は金(ゴールド)だ。

このサイトも英語版しかないが、ビジュアルが直観でわかりやすいので英単語を適当ググりながら使えばそれほど難しくない。

なんで小型株なのか
少額の投資金でも利益が出やすいから。値動きの荒い銘柄は短期・少額でも利益が出るので小型株に手を出した。
株式は小型株ほど値動きが荒くて短期かつ少額で利益を出しやすい性質がある。なお損失を出す速度も早い。
買った小型株が高騰した時は思わず「は~~~。皆やっぱ〇〇ちゃんの良さがわかてきたんだよなぁ」と地下アイドル後方腕組彼氏面状態になる。

ポジションを取っている間は脳内でドーパミンがドバドバ出るし、世界のあらゆるニュースが賭博の材料になって毎日のニュースが楽しみになる。

株式投資は積立でコツコツだけでも全く問題ないが、たまにこうやってギャンブル感覚で打つのが楽しい。

まとめ

株式投資やお金の話になると、コツコツ積立の話が一番といった結論になりがちである。コツコツ積立が一番手軽でミスも少ないのは事実だ。マーケットの情報を常に調べるのは骨が折れるし、そこまでやるのはめんどくさい人が大半だ。

一方、自分で情報を調べて予測を立て、相場が予測通りに動いた時の快感も病みつきになる。利益を確定した時に出てくるドーパミンは最高だ。

物を調べる能力は投資だけでなく、趣味や生活にも役に立つ便利な能力である。自分の金がかかっていると、真剣度合いが増すのでデータを色々調べて株式投資をやってみるのも悪くはない。

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