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漆について深く学んでいきましょう。

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江戸塗りを目指して(素地編)

 こんにちは、久しぶりの投稿です。 早速本題に入ります、私のここで申し上げている江戸塗りといいますのは喜三郎の系譜の仕事の概念の様なものです。(薄造りで軽く、堅牢) 今回はそれを自身の実験(現在進行形)や論文を基に3部構成で皆様に報告しようというものです。 初回は素地についてです。

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    • 鯨の種類と鯨箆

      漆工芸において、上塗りの際に上縁からはみ出た漆をすきとるスキ箆(角箆)として鯨箆というものは古くから珍重されてきましたが、使われている鯨の種類などについてあまり語られる事がない為ここでは日本で手に入る髭鯨の種類を記帳しようとおもいます。 以下、鯨の名称と材の特色。 イワシクジラ(鰯鯨)…材は小さく反りも強めで使用には適さない。 ミンククジラ…材は比較的には真っ直ぐだが厚みがあまりない。使用する際には柄をつけて矯正した方がよい。 (刺身は筆者の好物) ナガスクジラ(長須鯨

      • 様々な乾漆粉

        乾漆粉には燻炭乾漆、砂糖乾漆、本乾漆が存在します。 燻炭は米の籾殻を炭化させたもの、砂糖乾漆は文字通り砂糖を炭化したもの。 本乾漆は漆が固形化したものを砕いて粉末にしたものです。 燻炭の代表的な使用例は津軽の紋紗塗りですが、私は下地や乾漆の目擦りなど地の粉の替わりに用いています。 漆を無茶苦茶吸いますがその分輪島地の粉よりも強く軽くなります。 柔らかいので薬研で簡単に細かくできます。 次に砂糖乾漆、砂糖を鍋に入れて空焚きします。 そうすると砂糖がカラメルを通り過ぎて真っ

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