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先生は僕と全然違う。でも尊敬してるよ!

クラシックギターを楽しく続けている。今はカルカッシという有名なエチュードを通過しているところ。さて下の記事では、ギターの先生と僕の感性がいろいろ違うという話を書いた。もうあれから五か月もたったのか…。

そして、相変わらず僕と先生の感性は違う方向を向いたまんまである。笑
今日も「神田さん、そんなにきっちり整理して理解しようとしているの、疲れない?奥さんと喧嘩しない?」と聞かれた。(いや、先生みたいに感覚だけで捉えて「出来てるんだからいいじゃない」っていう方が喧嘩のもとではないのだろうか…)と思いながら、「整理しないと納得できないんです。面倒くさくてすみません。夫婦は役割分担がすっきりしているのでめったに喧嘩しないですよ~」と答えた。
でも、これ、感謝なことに全然険悪なムードではないのだ。(ほんとですよ。)もう「全然感性が違うんだ」ということを、お互いに受け入れ始めたから笑。僕からすると、どうして身に着けた知識を体系化して理解・整理しないのだろうと不思議なのだけど、先生はしゃべりながら整理しているみたい。教えている途中で、「あ、そっか、いまわかった!」とか言っている。

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そんなこんなで、先生は僕が「ギターのコンクールとかに挑戦してみたいです」と言ったことをとっても喜んでくれて、すごく張り切ってくれている。
ただ時々、説明の言葉よりも先生の情熱が先走るので、先生がどこを目指していて、僕に足りない技術が何であると思っていて、どのくらいのペース配分を考えているのかが良く分からず不安になってしまう。先生はよく、説明していないことを伝えたつもりになるのだ。
ということで、先日は聞きたかったことをガッツリと聞いてきた。

「先生は、いままでどんな教則本とエチュード集を使って、どんなレパートリーを増やして、どれくらいのペースでどんな先生から学んで来たんですか?」

先生自身を知ることで、先生の教え方を理解したかったのだ。

こういうのを聞くのは、ちょっと失礼かもしれないけれど、もう友達みたいな雰囲気なので、遠慮するよりもがっつり聞いちゃおうと思って。多分、だいぶ変わった先生だから。
そしたら、先生も何かを感じ取ってくれて、めちゃくちゃがっつりと人生を語ってくれた。

最初は琴を弾きたかったこと。自己流で10代のころクラシックギターを弾きこなしたこと。その後10年くらいエレキギターでバンド活動に精を出してたこと。しかし腰の神経を絶望的に痛めて、20代からクラシックギターで生きていくために方向転換をして、そこからはもう取りつかれた様に弾きまくる歴史が始まったこと。先生の先生たちは、教本を書いているひとや日本のクラシックギター界の重鎮などすごいひとたちだった…。でも、習いながらすぐに教え始めたり、そのめちゃくちゃ有名な先生に教えてもらったことで妬まれていじめられたり、身体を壊したり、毎月コンサートで何曲も弾き続けたり、いろんなアーティストとコラボしたり、ともかく波乱万丈だった。でも、ともかくめちゃくちゃ熱中してずーっと弾いて来たんだということが分かった。

だから、先生は猪突猛進型で、考えるより感じろ!タイプなんだ。もはやこれは生まれつきみたい。
これだけだったら相性最悪なのだけれど、僕は先生のことを尊敬している。

一つにはやはり演奏の技術と感性が素晴らしいこと、そして突き進んでも時々反省して立ち止まってくれること、あとサービス精神旺盛でたくさん与えようとしてくれること。これらの三つがあるので、敬意をもって習い続けることが出来ている。

僕は、先生とは全く違う性格だ。のめり込むことはあるけど、感性任せに行くのは嫌いだ。理論と知識は、感性と技術のためにこそ役立てられなきゃいけないと信じている。主観だけじゃなく客観も欲しい。
(先生は主観で突き抜けまくった結果、一周して客観性も確保する、というタイプみたい)

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先生の話を聞いて思ったのは、やっぱり覚悟を決めて時間と情熱と努力を注ぎ続けることでしか開かない扉というのもあるのだろうなということ。僕は元来コツコツ型だけれども、また働きながらの趣味だからこれだけに全力を注ぐということもできないし、ほかにもやりたいことがあるからしょうがないけど、もうちょっと量をたっぷり割かないと越えられないものがあるかもなぁということを思いました。
まだ譜読みに時間がかかっているので、触れている曲数が圧倒的に少ないんだな!と自覚した次第であります。文句言わずに頑張ります。

こうして書いてみて、よくこんなに性格の違う先生に習いつづけているられるなと自分でも不思議に思いました。またどこかでぶつかるんだろうなという予感がありますが、でも同時に、この先生のおかげで一生ギターを弾き続けていくことになりそうだなという気もしています。不思議な出会いだ。

いろんな違いがあっても、愛情と謙遜さがお互いに程よくあれば、何とかやっていける


      …かな。笑


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