見出し画像

植物の勉強をしてみる②

高校の生物で、「種属科目網門界」という言葉を聞いたことがある人もいると思います。
これまで私が足を踏み入れていたのは種属科まででしたが、今回勉強するにあたって、目まで視野に入れるようになってきました。

以前は、植物は形などを元に「これは〇科だ」などと分類されていましたが、最近は、遺伝子解析なども使われるようになり、これまでの分類が大きく変わったようです。もうカエデはカエデ科ではないのです(なんて言ってる時点で古い人なのか?)

”APG体系(エーピージーたいけい)は、1998年に公表された被子植物の新しい分類体系である。

APGすなわち被子植物系統グループ (Angiosperm Phylogeny Group) とは、この分類を実行する植物学者の団体である。この分類は特に命名されておらず、「APG体系」や「APG分類体系」などと呼ばれる。”
(Wikipediaより)


APGの図を見ながら、どの植物はどこに当てはまるのだろうと考えていくと、いくらでも時間が経ってしまいます。
最初のほうに出てくるのは古いってこと? これとこれは近かったのか、なんだこの目は、どんな植物が分類されてるんだ? と思ったら案外知ってるのがメンバーだったりなど。
例えばこの分類では、ミカンとスミレが同じ目(もく)だったり、パイナップルとお米が同じ目だったりします(パイナップルとお米は前から一緒だったかもしれませんが)。

前置きが長くなりましたが、勉強していくうちに、アウストロバイレヤ目、スイレン目などは古い植物だということを知りました。
あうすとろばいれや? なんだそりゃ、知るわけないじゃん、きっと遠い国にひっそりと生えてるんだろうなあ、と思っていたら、なんと職場の敷地内に生えていました。サネカヅラがその仲間でした。
サネカズラは、百人一首に出てくるので名前は知っていたし、図鑑で実の写真を見たことはあったのですが、花を見たことはありせんでした。
職場の敷地の端のほうにも生えているので、意図的にそばに行かないと見えないのですが、この間なにげなく見に行ったら、丸い白玉のようなものかついていてました。
もしやつぼみかもと思い、さらに探すと、花も見つかりました。

つぼみ
雄花
雌花

花がいつ咲くか特に意識していなかったので、え? 花じゃん!? 今か! と驚きました。
その辺をうろうろしていた植物好きのおじさんを連れてきて、花を見せたりもしました。
「家にもこの植物はあるけど、花は見たことなかったよ。こんな花だったんだね」
と喜んでもらえました。
APG分類に興味のある人だったら、さらに喜んでもらえたのでしょうか。
赤いのが雄花で、緑のが雌花とのこと。
アウストロバイレヤ目の植物の花だと思うと、不思議とありがたく思われてくるのでした。
それほど珍しくはないのかもしれせんが、私は見たのは初めてでした。

その方と話しているうちに、その方の庭には鳥がたくさん来るので、色々な植物が生えるという話になりました。 
植物が生えていない土地を緑化したいときは、時間をかけることを厭わないのであれば、ロープを一本張っておけば、鳥がとまって糞を落とし、種子も散布してくれるとのこと。
(以前、鹿よけのフェンスを設置したときにも、フェンスに鳥がとまって、そのおかげで鳥が運ぶ植物がいろいろ生えていたのを目撃したことがありました)。
なんて、のんびりしたことは言っていられないせちがらい世の中ですが、私はできればそれくらいのペースで生きていきたいものだと思うのでした。


補足
モクレンも、古いタイプの植物だそうです。
なんてことを知ったら、こんな記事を見つけました。

ここに出てくるユリノキというのは、マグノリア(モクレン属)の樹木で、日本には自生していませんが、よく街路樹などで見かけます。チューリップツリーともいうそうです。
そうそう、APGでも最初のほうに出てくる(早いうちに分岐したもの)なのです。
実は、双子葉植物は、単子葉植物より古いのと新しいのがあって……という話はまた次回にでも。

(周りに誰も教えてくれる人がいないので、間違えて解釈して書いてしまっている部分などがあったらすみませんが……、PCがあれば、一人でもいろいろ調べられる(妄想できる?)時代になりました)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?