新たなヒロイン像に、時代の流れを感じた話
お盆休み期間中に今さらながら梨泰院(イテウォン)クラスを見ました。感想としては、うん、前評判通り面白かった!主人公のパク・セロイの復讐&サクセスストーリーって感じがメインで、ラブストーリー要素もちょいちょいって感じ。で、私がいちばん気になったポイントとして、ヒロインのチョ・イソがすごく面白い人物像だったんですよね。
※ここからネタバレも入ってきます。
まず、チョ・イソなんですけどソシオパス(反社会性パーソナリティ)の天才っていう設定なんです。この時点で割となんじゃそらって感じなんですけど、ソシオパスならではの残酷なセリフや立ち振る舞いを繰り広げるんです。もうめちゃくちゃイヤなやつ。最初はただのクソ女なんですよね。
その後チョ・イソが主人公パク・セロイを好きになっていくんですが、好きになった後のアプローチの仕方がこれまた面白い。「私をあなたのお店でマネージャーとして雇いなさい」って言うんです。で結局セロイのお店のマネージャーになっちゃうっていう。しかも理由がね、物理的に距離を詰めて私をアピールしたいからとかじゃないんです。「私があなたの夢を叶えてあげるから」なんですよ。大学を蹴ってセロイの店への就職を決めてしまった娘のイソに対して母親が怒る場面でもイソはこう言います。「私は優秀よ。彼を凡人どまりになんかさせない」いやー。めちゃめちゃかっこいいんですよね!
日本の場合のヒロイン像ってこれまで結構画一的だったのかなと思うんですよね、特に男性主人公の場合。健気で、一途で、純真無垢で、品行方正で、主人公に何があっても陰ながら支えるみたいな。でもイソは真逆。全力で、前面に立って、時にはセロイと意見を対立させたりしながらも彼とともに歩んでいくんですよね。危険を顧みずに体を張るシーンもあり、イソにはいろんな場面でしびれます。
最後に紆余曲折を経てイソがセロイに言うセリフがあるんですけど、「あなたの苦い日々を少しでも甘くしてあげたかった」「私があなたを幸せにしてあげる」って言うんですよね。ソシオパスだったイソがセロイを好きになることで愛を知って、全力でその愛を表現していく姿が、ときに痛くもあり、愛おしくもある、そんなドラマでした。
新たなヒロイン像が描かれている梨泰院クラス。今の時代だからこその問題を描いている部分も多くて、いろいろ興味深いですよね。韓国ドラマ、これまで疎かったんですけど、私もハマりそうです!
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