非同期コミュニケイション

 Twitterはタイムラインを溜めて見る。

 作業中は1時間くらいスマホを触ることは無い。その間、ツイートはタイムラインに雪のように積もっていく。作業の合間に少し休憩する時でも少しスクロールするくらいで、結局4時間分くらいを後で読むことになる。

 するとラグが発生する。誰かが話題にしたことはすっかり時間遅れになって最初の頃の勢いはもうない。ここにいる自分はみんなの過ごしていた時間、誰かのツイートと異なる時間の中にいる。そこから3、4時間を一気に詰めていくのだから気分は時間旅行者だ。

 Twitterを開いてその時点で思ったこと、考えたことをツイートする。自分だけが過去にいて、現在のみんなに見えるところにツイートを置く。この置くという感覚が大事で、見せつけているわけでもなければ秘密の日記に書いているわけでもない(それでも公開しているのだから見せつけている感じも少しはあるのか)。

 すると、過去から未来に自分のツイートだけが飛んで行く。ただし、他の人には時間のズレがあることは分からない。自分にとっては未来でも誰かにとっては現在だ。まるで出る場所を間違えた幽霊である。タイムラインをえっちらおっちら昇って行ってそんなツイートを見かけると、それを書いた自分が未来にいたのか過去にいたのか分からなくなる。

 自分のタイムラインは色々やって「○○さんがいいねしました」が出てこないようにしたので基本的にツイートとリツイートしか流れてこない。だからどのツイートも時系列に沿って流れている。だが、それは他の人の時系列だ。自分以外の誰かもタイムラインを溜めてから見ているかもしれないし、全く見ないでトップに行っているかもしれない。そもそも最新のツイートじゃなくてトップツイート順にしているかもしれない。

 Twitterは様々な人が個人個人の多様な見方で自身のタイムラインを見ている。それが一部分だけ重なって自分のタイムラインになる。たとえそこにコミュニケーションがあっても重なることはほとんどない。思い思いに自分の時間を過ごし、たまに人の時間にそっと自分を重ねる。自分には、それくらいがちょうどいい。

 そういえばトレンドは2時間おきくらいに確認しているから、世間の流れには乗り遅れたくないのかもしれない。

駄文を書くカボチャ。体験を徒然と