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うろこ流! 小説の書き方講座 #3[ストーリーの組み立て方について]


 どもどもー! 「どうやったらこの組み合わせでこう読ませようと思うんだよ、この苗字」でお馴染み洞施(うろせ)うろこです!
 普段はボーイズがキャッキャウフフなラヴ展開を迎えるWEB小説を書いたり、そのキャラ絵を描いたりしながらTwitter&投稿サイト界隈に出没しています。

 そんな小説書き歴の長い素人が初心者に送る小説講座。第三回は『ストーリーの組み立て方』についてやっていきまっしょい! ひあうぃーごー!



第三回『ストーリーの組み立て方について』


 何か前回プロットがどうこう言ってたけど、大まかな流れってどう組み立てるのさ?
 と、まずそこが浮かばいこと、ありますよね。私もあります。

 『こんな話を書きたい!』『こんな世界観がいい!』なんて朧げに頭にあっても、それをお話として成立させるなんて……と不安になったりもします。

 そもそも、物語が成立しているってどういう状態なんでしょうか。そんな疑問を抱えつつ、うろこ流ストーリーの組み立て方をみていきましょう。



・『書きたいもの』を定める。

 例えばジャンル。例えば台詞。キャラクター。オチの部分……一文でもワンシーンでも、全体の雰囲気でも何でも構わないので、『絶対に書きたいもの』を一つだけ定めます。
 この時に重要なのは欲張らないこと。後々書きたいものなんて増えてきてしまうので、それらに埋もれないよう『核』になるたった一つをしっかりと定めてしまいます。

 ここで一つに絞っておくと、流れがブレにくくなるのでストーリーの組み立てが楽になってきますよ。



・終わりを決める。

 次にすることは、ストーリーを終わらせることです。

 「始まりじゃないの!?」と思われるかもしれませんが、これ、とても大事なことです。

 シンプルに聞きます。ゴールがあるかどうかも分からない迷路に入りたいですか? 私は絶対に嫌です!(生まれついての方向音痴)

 つまり、終わりが決まってないストーリー構成って、出口のない迷路なんです。ゴールが分からなきゃ、ルートも導き出せないでしょう?
 そうなると組み立てようにもなかなか組み立てられない。絶賛ストーリー迷子中! なんて羽目に陥ります。
 それを防止するためにも、終わりは序盤の内に決めてしまいましょう。



・展開を組み立てていく。

 書きたいものは決まった。結末も見えた。じゃあ後は何をするのか、です。
 大体は書きたいものがそのストーリーのクライマックスになると思います(必ずしもそうとは限らないけど……)
 そのクライマックスをどこに置いて、冒頭から結末へと向かわせるか。その肉付け作業です。

 みなさまも『起承転結』や『序破急』、『三幕構成』って言葉を聞いたことがあると思います。
 細かい説明をするとそれはもう記事まるまる一つ使ってしまうような内容なので、ここではざっくりと説明しますね。

・『起承転結』
 ストーリーの始まり・物語の背景(起)から、徐々に推移していく状況、問題の発生、明らかになっていく事柄(承)を経て、物語の転換・問題の解決(転)、そして終わりへ(結)
 緩やかに盛り上がり、山場を越えて終着する形式です。物語構成のスタンダードなタイプだと思います。

・『序破急』
 問題提起(序)から解決策・転換(破)を迎え、結末としての結果へ(急)
 単純明快、三段オチみたいな(たぶん違う)スピーディーさが売りの手法です。ショートストーリー向きかも。

・『三幕構成』
 物語の始まり・問題提起(第一幕)から序盤の問題解決、新たに発生する問題の提起(第ニ幕前半~ミッドポイント)新たな問題による窮地と解決法の模索(第ニ幕後半)を経て解決、結末へ(第三幕)
 途中でテコ入れがあるストーリー構成です。山場が複数あるのが特徴。映画のシナリオなんかにもよく使われています。複雑。見ている側からすると惹き込まれやすい構成かもしれません。

 盛り上がりを図形にするとこんな感じ?↓↓

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 ……と、少々難しい構成の話をしましたが、どの形になるかは肉付け作業の後に確認するくらいでいいと思います。初めから構成なんて意識して書けるのは一部の才能ある方くらいですよ。本当に。
 なので、初心者の間はまず肉付けをしながら流れを決めていきましょう。



・流れを決める。

 始まりはそれこそ朝ごはんでも、登校中でもお好みのシチュエーションからいきましょう。最悪、この時点で何も決まっていなくても平気です。後からどうにでもなります。
 キャラクター重視型の創作者さんなら、もう決まっているかもしれませんね。

 そして、書きたいものに対する問い掛けをする。ある台詞を言わせたいなら、それを言うベストな環境やタイミングをどう作るか。切ない場面を書きたいなら、そこに至る思いをどう盛り上げて表現するのか。
 ここを考えていくのが肉付けであり、流れを決める作業です。

 私の自作(『明日の話をしましょうか』)での肉付け作業を説明すると、書きたいものは冒頭の台詞「お金を払うので付き合ってもらえませんか」でした。そして結末は、主人公二人の穏やかな生活。
 この場合、書きたいものが冒頭にくるというイレギュラーさはあったものの、問い掛けして肉付けをするのに問題はなし。まずはあの台詞を出す状況とは? から考えていきました。
 考え出した状況から言葉を発する人物像の想定。その人物が抱える問題。対になる人物(ボーイズがラブる話なので)の環境。どう二人が関わって、問題の解決に至るのか……などなど。そうこうしている内に視点の切り替えを間に含む三幕構成のストーリーができていました。

 どうして? どうやって? を自問自答している内にストーリーは見えてくると思います。これで肉付けは大体終わり。やったー! プロット完成だぜ! ……とはいかなかったり。



・本当にそれ、必要ですか?

 さて、ここで一旦寝ます。お休みなさい……

 なんて、本当に寝る必要はないんですけど、取りあえずは今作ったストーリーを忘れてリフレッシュタイムを取ります。ご飯もよし、ティータイムもよし。お風呂なんかもいいですね。
 存分にリフレッシュしたら、さっき作り終わったストーリーを見直しましょう。どうです? 書きたいもの、ちゃんと際立ってますか?

 もしかしたら、付けた肉が多過ぎて書きたいものが見えない! なんてことになってるかもしれません。そんな時には泣く泣く削ぎ落としましょう。……あ、意外に別ストーリーで使える、ということもあるので、そのお肉は無駄にはなりません。思い付いた自分を褒めながら削りましょう。
 ほら、気付けば理想のナイスバディなストーリー(プロット)がお手元に! ……身体に付いてる肉もこうできればいいのに(ぼそっ)



 いかがでしたか? 第三回は『ストーリーの組み立てについて』お話しました。
 書きたいもの(主題)を決めて結末を定める。自問自答を繰り返して肉付けしたらシェイプアップ……と、こうしてストーリーを組み立てていきます。
 この中で自然とキャラクターが定まるかもしれないですし、思っていなかった新しい扉(別ジャンルへの開眼など)が開くかもしれません。
 やってみると結構楽しいストーリーの組み立て。お気軽にチャレンジしてみましょう!

 次回はキャラクターってそんなに大事? という点について話したい、いやむしろ語りたいと思います。

 ではではー、またお会いしましょう。洞施うろこでした。


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