はじめての仕事から学んだこと_14
今日は、春の連続投稿チャレンジのお題になっている「はじめての仕事」について。
はじめての仕事は、高校時代にしていたスーパーのアルバイトなのだけど、それは一旦置いといて、新卒で社会人になった時のことを書こうと思う。
私がしていたのは、大きく括ると就労支援といって、働くことに何らかの困り感のある方が「自分らしく働く」ことをサポートするお仕事である。
インターン期間を含め5年間ほど在籍していたのだけど、本当に濃厚な時間だった。社会人としてというよりは、人として大事なことをたくさん学ばせてもらった。
具体的なエピソードを書き出したらキリがないので、抽象度高めにまとめていきます。
学びの一つ目は、信頼関係の築き方について。
私が関わっていた利用者さんは20代〜60代まで、自分より年下の方から、自分の親より年上の方もいた。そして、自身の悩みだけではなく、子育てや親の介護と両立しているような方もいた。
最初は「支援者としてしっかりしなきゃ」という気持ちで関わっていたけれど、その時は上手くいかないことが多かった。
他のスタッフにチェンジしてほしいと言われてしまうことも多々あって、自信は皆無だった。
そんな失敗を繰り返すうちに「相手の立場に立つ」ということを学んだ気がする。
例えば、60代の方からしたら、私なんて娘のようなものなわけで…。そんな若造から色々フォローされたりしたら、表には出さなくてもいい気持ちはしないはず。
中には、自信をつけたくてここに通ってきてくれているのに、自尊心を傷つけてしまうようなこともあったかもしれない。
そう思うようになってからは、純粋に「相手に興味を持って関わる」ということを意識するようになった。
今目の前にいる方は、今どんな思いでここにいるんだろう?
ここに何を期待しているんだろう?
これまでにどんな苦労を経験してきたんだろう?
などなど。
その時に「分からなかったら聞けばいい」ということも学んだ。なんでもわかったふりをするのではなく、教えてもらうというプロセスを一緒に経ていく中で、その方のことをより深く知ることができるようになった。
分からないことだらけなことがコンプレックスだったけど、「分からないを武器にすること」で信頼関係を築けるようになった。これは若手の特権じゃないかなと思う。
二つ目は、約束を守ること。
とにかく現場の仕事は信じられないほど忙しかった。利用者さん一人ひとりとじっくり関わりたいのに、一人にさける時間は限られてしまっていた。
ある時、利用者さんからお願いされていた書類の添削を忘れてしまっていたことがあった。今だから言い訳をすると、その時は本当にキャパオーバーだったが、そんなことは関係ない。
たくさんいる利用者さんの中の一人だったかもしれない。でも、その方にとっては、数少ない頼れる存在になれていたかもしれないのに…。
それからすごく反省をして、どんなに小さなことでも約束は守ろうと思うようになった。
信頼関係を築くのは時間がかかるけど、壊れるのは一瞬だということを身をもって体感した。
もしできないのなら、できないと伝えたらいい。
「できない約束はしない」ということが、相手へのやさしさであり、自分を守ることにもつながるということを学んだ。
ちなみに、就労支援の仕事をやめてからもう3年ほど経つけれど、今でもその時に関わっていた方たちのことはよく思い出す。またいつか会いたいし、元気で暮らしていてほしいなと願う。
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