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【脱ニワカ】 これだけでわかるコム・デ・ギャルソン

斬新という言葉はこのためにあるようなブランド、コム・デ・ギャルソン。「黒の衝撃」という大きなムーブメントを起こしたこのブランドは人々からの苦言を浴びつつも、密かに数々の有名デザイナーを魅了し、人々の装いに「黒」を取り入れるきっかけとなりました。”新しいことを愚直に追求する”このブランドのあゆみとデザインについて語ってみます。

コム・デ・ギャルソン

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コム・デ・ギャルソンとはスタイリスト川久保玲が立ち上げた、プレタポルテ(高級服)ブランド。個人的にはファッション大学の生徒さんが着こなしてるイメージです。いわばモード系ってやつですね。

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デザイナー兼、株式会社コム・デ・ギャルソンのCEO、川久保玲さんは特殊な経歴の持ち主でして、慶應大学で哲学を専攻。そして旭化成に入社後、フリーのスタイリストとして活動開始。スタイリングしていくうちに服を作りたくなり、今のブランドを設立しはりました。

…もちろん洋服のことは独学。常識外の発想は他のデザイナーとは異なる経歴によるものかもしれません。

彼女の作る服は、当時の服作りのタブーを堂々とやりのけ、批判の的となり、しかしその批判を糧にさらにタブーをする。この反骨精神がファンを集め、今のポジションを築きあげました。

彼女のコレクションは最後にまとめて紹介しますね。

川久保玲のデザイン方法

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彼女のデザイン方法はとても斬新。今は4人ですが、設立からしばらくはデザイナーが川久保玲本人のみで、パターンナーと呼ばれる人たちが生地を縫ったり、組み立てたりしていました。

川久保玲とパターンナー。この両者の化学反応によるものが毎度毎度の斬新すぎるコレクションを生み出しているのです。

一般的な服のデザインは

デッサン(具体性)→ 制作 →完成(実現)

一方でコム・デ・ギャルソンのデザインは

言葉(抽象性)→ 実験 →完成(実現)

です。なんのこっちゃですね。

例えば、スカートを作るなら

一般的なブランドは、パソコンや画力を駆使し、最初の段階で形を決め、色を決め、生地を決め、手を動かすことで実現させます。

しかし、コム・デ・ギャルソンは

川久保玲が抽象性の高い言葉(怒り、斬新、未知など、)のイメージをパターンナーが模索し、その過程で近いものをブラッシュアップする感じです。

最初から、あーいう奇抜なデザインを考えているのかと思っていたんですけど、偶然性によるものだと納得しますね。

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挑戦がエンジン

彼女はとにかく現状維持が大っ嫌い。新しいこと、挑戦的なことを呼吸するように仕掛けます。

その代表例として「生地」が挙げられます。

彼女は一度使った生地は二度と使わないというこだわりっぷり。

おまけに国産というしばりつき。

そら高いわけです。

しかし、今は大量生産社会。工夫の効く生地を作れる機械はもう廃止していることが多く…

挑戦しよう!うおお!って感じじゃなく、しないといけないという義務感がエンジンになってる。

彼女のコレクション

さて最後に彼女のコレクションを覗いてみましょう。

黒の衝撃

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こちらが「黒の衝撃」と呼ばれ、批判をくらいにくらったニット。

当時は、綺麗なシルクに、上品な色、女性のシルエットを重視したピチピチの服が基本だったのに、この服は

穴あき、黒、オーバーサイズ。

開いた口が塞がらないとはこういうことでしょう。

ハートのあいつ

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コム・デ・ギャルソンというとハートのロゴを思い浮かべる方も多いじゃないでしょうか。あれは系列の PLAY というシリーズ。コンセプトはデザインしない服。ほら挑戦的。

ナイキコラボ

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こちらはつい先日リークしたコム・デ・ギャルソンとナイキのこらぼスニーカー。生地が切り終わってないやん…すご…

・・・

さて、彼女の世界観、少し理解できたでしょうか。

系列のお店や他のデザイナーさんの情報はいいまとめサイトがあったので気になる方はぜひ。

いやぁ書いててたのしい、俺ももっと勉強しよっと

K.


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