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パン・ド・カンパーニュ(プレーン)

材料

強力粉もしくは準強力粉……400g。以前はテリア特号や春よ恋等のパン用国産小麦でカンパーニュを焼いていたが、最近はスーパーで売っている普通の強力粉か群馬県産のうどん用の小麦粉を使っている。低温発酵だと小麦粉の質での膨らみの差は減った気がする。粉は普段冷蔵庫に入れているので冷たい。常温に戻してから使う方がよいけど、少し温度の高いお湯40°程度を入れることで生地を常温に近づけて使用するようにしている。後、粉はジッパーがついているビニール製の方が保存によさそう。

全粒粉他膨らまない粉……100g。全粒粉は、グラハム粉、粗挽き、微粒全粒粉でも可。膨らまない粉は、ライ麦、蕎麦粉、米粉等、穀類の粉。粉強力粉もしくは準強力粉(グルテン成分の含む粉)と膨らまない粉の比率は70:30までであわせて500gにする。膨らまない粉が30%を超えると膨らみが悪くなるので注意する。

塩……大さじ1、塩はゲランドの塩か藻塩のような風味のある塩がよい。塩は全体の2%。500gの粉と350gの水に対して17gが適量。だいたい15gにしている。そのまま食べると少し物足らないくらいにするとソースや濃いめの味付けのオカズを挟んでちょうどよい。

砂糖(発酵促進用)……大さじ1、砂糖は三温糖等の無漂白の砂糖。特に砂糖を入れたくなければ入れなくてもよい。フランスパンでは入れてないレシピが多い。その代わりにモルトやモルトパウダーを入れるがパン以外に使えるものでもないので、もうずっと使ってない。やったことないけど麦芽水飴でも同じ効果がある。

イースト……2g。赤サフ。赤サフで作ると膨らむけど、旨みはない。低温熟成発酵で旨みをつけるか、サワードウや天然酵母を作って旨味を添加する。今回は低温熟成発酵で。全てを天然酵母やサワードウでやろうとすると安定性を失って毎回同じパンが焼けない。安定性ではサフは非常に優れているのでうまくコンビネーションで使うに限る。

水……350g。軟水だけでパンを作るとパンの立ち上がりやクラストが弱くなるので、ヨーロッパの水の硬度くらい(パリの水道水(250mg/L程度))を基準に調整する。今は、コントレックス100ccに日本の水道水250gあわせて350gにしている。埼玉県の水の硬度は50mg/L程度。コントレックスの硬度は1551mg/L。エヴィアン(304mg/L)をそのまま使う方法もある。最終加水率65%(水量を全体量で割る)に。70%を超えるとパンが重力に負けて高さがでないことがある。お水は電子レンジで35°〜40°に温めて、小麦粉に混ぜたときに常温になるよう調整する。

オーブン……最高温度が220°くらいあれば焼ける。電子レンジのオーブン。ガスオーブン。慣れればガスレンジの魚焼きとか、トースターでもできる。我が家はガスオーブンで。ただしメーカー推奨じゃない焼き方で焼くので機械壊れても自己責任で…。オーブンの皿は2枚いる。なければ下の皿はいらない陶器の皿で。一枚は下の方において熱湯をはる。もう一枚はパン用。蒸気蒸発で最高温度をあげる。たぶん水蒸気温度で瞬間500°以上が理想。パンを入れるときに火傷するからパンを入れるときは木の板とかで瞬間に入れて蓋ができるものを用意する。

覆いのためのボウル……家庭用オーブンの場合、上火下火火力調整ができないので、はじめにボウル(なければアルミ箔で覆う)をして焦げないように覆い、その後、ボウルを外して使う。どうせ焼けて黒くなるので安いダイソーのボウルを使っている。

粉と水を混ぜる用のボウル……大きめのボウル。うちは自分専用に柳宗理のボウルを使っている。けっこう値が張るが、この道具はよい。料理道具の中で大事な道具のひとつ。ボウルが深いので粉が飛び散らないので愛用。

泡立て機……コーヒーマドラー型の小さい泡立て機を使っているが、なければ大きめの泡立て機でよい。100円ショップで売っている。

パン用スケッパー……100円ショップでも売っている。粉をはぎ取るヘラ。製菓用で売っているので製菓材料店で買った方がいいかも。プラスチックに微妙な使いやすい硬さがある。クオカ製と冨澤商店製と2個保有。中身は一緒かな。

バヌトン型……藤細工の型。なければボウルに布をひいてパンの成形に使う。なければ手で成形する。ここはあまり最初にこだわるところじゃないかも…。

作業

粉と水を混ぜる用のボウルに強力粉と全粒粉、イーストを入れて、コーヒー用の泡立て機で混ぜる。

イーストが塩と直接接触すると発酵を阻害するので、粉にイーストがよく混ざってから、塩と砂糖を入れる。泡立て機でさらによく混ぜる。

混ざったら電子レンジで35°〜40°にしたお湯を100gずつに分けていれながら混ぜる。

捏ねる。グルテンがよく出るまでよく捏ねると書かれている書籍やWebも多いが、まとまって粉っぽさが無くなればOK。あとは時間がやってくれる。

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手で捏ねる人も多いが最近は、木べらで捏ねている。粉で汚れた手でキッチンを触って粉で白くなるとヨメに怒られるので、木べらで捏ねているうちに、木べらで捏ねても平気だとわかった。木べらで捏ねるの、おすすめ。木べらに付いた粉はパン用スケッパーで適宜書き落とす。

まるく、まとまって粉がみえなくなったらラップをかけて寝かせる。ラップよりも繰り返し使えるのでビニール袋を被せると何度でもつかえる。夏は常温で2時間、冬はオーブンの発酵温度35°で3時間くらい。2倍以上に膨らんだら、被せたまま、冷蔵庫で低温発酵に。8時間〜15時間。冷蔵庫に入れておくと他の冷蔵品が入れないので以前はヨメに怒られた。最近は古い冷蔵庫を自分用にもらって使っているので言われなくなった。冷蔵6時間以内だと生地が冷えていないことがある。

冷蔵庫から出す時間は、焼く前の2時間程度。

ここからはあまり、レシピ本にない、うりんこ流の時短パン・ド・カンパーニュの方法。冷蔵庫から出したら、冷えたままの状態でボウルから取り出して、型に入れて成形する。パンチダウンすると10%から20%はサイズダウンするが、そこはあまりに気にしない。成形型に入れたまま、夏は1時間程度、冬は2時間程度、冷蔵庫で冷えた生地の温度を戻す。完全に戻す必要はないが、かなり戻ったと思うまで時間をかける。今は冬なのでオーブンで35°の発酵モードで90分温めている。

パン種が常温に戻ってきたらオーブンに覆いのためのボウルを入れオーブンを最高温度に温める。

オーブンが温まってブザーがなる前にお湯が沸騰するように湯を沸かす。お湯は200ccくらい。パンはナイフを入れる。十時や四角やいろんな入れ方がある。今回はけっこう失敗した。もっと浅くてもよいかも。

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ブザーがなったらパンを入れてボウルを被せる。下の皿に熱湯を入れてオーブンの蓋をする。この作業までをできるだけ速くやる。水蒸気があがるので気をつける。5分間待つ。オーブンを250°もしくは最高温度で35分。蓋を開けて覆いのためのボウルを外し220°で20分焼いて焦げ目をつける。250°もしくは最高温度で35分オーブンで焼く工程は、どのオーブンでもさほど変わらないが、後半の220°で20分焼くところは、基本、焦げ目がつけばいいので、200°だったり25分だったり好みの問題だったりするので調整する。

パンが焼けたら、網を用意してパンを空中に置いて冷やす。パンの生地温度でどんどん焼成が進んでしまうので、できるだけ速く冷やした方がよい。うまく行くと「天使の拍手」というパリパリとクラストが割れる音がして表面にヒビが入る工程がみえる。

常温近くまで冷えたら、袋に入れてしまうか、食べる😀




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