ドミニオンカード解説:大使館
5枚引いて3枚捨てる……実際にひける枚数は2枚と堀と同じですが、その質は全く違います。銅貨4銀貨2や銅貨5金貨1のような形を簡単に作ることができ、簡単に属州を買うことができます。
大使館ステロ
大使館といえば大使館ステロです。3~4人戦において強く、相手の大使館で配られた銀貨をうまく活用して8金を連続で出していくことができます。サプライによっては支配的とも呼べる強さで、無視することはできません。基本的な回し方はステロなので省略します。
大使館ステロの欠点
第一に大使館ステロはハンデス(手札を捨てさせるアタック)に弱いです。例えば民兵を打たれてしまうと、手札7枚から4枚を選ぶことになってしまい、これで8金を出すのは困難でしょう。
また大使館はロングゲームに弱いです。序~中盤ならデッキに入っている勝利点も屋敷3+属州数枚なので、大使館で捨てた後に勝利点が残ることはほとんどありません。しかしデッキ内の勝利点比率が高くなってくると、大使館で捨てた後に勝利点が残るようになってしまい、8金を出すのが困難になってしまいます。
最後に大使館ステロは2人戦ではあまり強くありません。というのも大使館ステロは「相手も大使館ステロをするので、デッキに勝手に銀貨が入ってくる」ことを前提とした強さ、速さだからです。同様に多人数戦であっても一人で大使館ステロをする場合、鍛冶屋ステロ程度の速度しか出ません。
このあたりの理屈は以下の記事に詳しく書いているので興味がありましたらお読みください。
引き切りデッキの大使館
大使館は引き切りデッキのドローカードとしてはあまり用いません。5枚引き3枚捨てるカードが弱いわけではありませんが、引き切るためには手札を増やす必要があり大使館よりも3枚引ける別のカードをメインに据えることが多いでしょう。また銀貨を配ってしまうので対戦相手のステロ戦術を強くしてしまい、引き切りデッキの完成が間に合わなくなる恐れもあります。
しかし後述するように銀貨を配るデメリットが小さい場合、引き切りデッキであっても大使館を入れることもあります。
銀貨をくばるとは
大使館のデメリット効果に見える銀貨を配る効果をもっと考えていきましょう。
銀貨をもらってうれしいデッキはステロです。ステロにとって銀貨が増えることはそのままデッキパワーの増加につながります。これが大使館が大使館を呼ぶ原因だったりしますね。
一方で引き切りデッキでは銀貨は邪魔になることが多いです。少なくともデッキを引き切るという点において銀貨は回転を阻害するカードであり、ステロと比べるとデッキパワーの増加につながりません。引き切り側は受け取る以上の速さで廃棄するか、銀貨をリソースとして使うことが求められるでしょう。
またプラコロ場では銀貨の価値自体が下がるため、銀貨を配ることはデメリットではなくなります。それどころか相手に邪魔なカードを送ることができるアタックにさえなります。プラコロ場では引き切りデッキであってもドローソース兼妨として大使館を入れることが多いです。
絶対に覚えたい組み合わせ
大使館-坑道
大使館で坑道を捨てることで金貨を獲得することができます。二人戦であっても坑道による金貨によって、息切れせずに属州を確保していくことができます。速度も非常に早く、支配的な戦術です。
大使館-村有緑地
村有緑地は捨て札にしたときにタダでプレイすることができるカードです。これにより大使館で村有緑地を捨てることにより、非常に強力な引き切りのエンジンを組むことができます。村有緑地があるときはこの組み合わせを用いた引き切りデッキの構築を目指しましょう。
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