見出し画像

Switch『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀DX(+)』感想

時間の無駄にはならなかった(3DSの悪夢を思い出しながら)。


プロローグ

ある晴れた11月。イギリスの都市ロンドンのトレーヌ通りに一人の探偵が店を構えた。
ペット探しから殺人事件の解決まで引き受ける彼女の名はカトリーエイル・レイトン。「どんなナゾも全て解明します」をモットーにするカトリーに舞い込むのは、ビッグベンの時計の針の消失、プレミアム試写会で盗まれた映画のラストシーンの奪還、怪奇現象が起こる幽霊屋敷の調査……と、どれも奇妙で突飛な事件ばかり。
元々は失踪した父、エルシャール・レイトンの行方を追うために始めた探偵業だが、ひょんな事からロンドンが誇る7人の富豪ともお近付きになったカトリーの日常はなかなかどうして忙しい。
一休みの紅茶もそこそこに、押しかけ助手の男子大学生ノア・モントールと最初の依頼主である記憶喪失の喋る犬・シャーロと一緒に、今日もカトリーはロンドン中を駆け回る!

◆開発:レベルファイブ / ハ・ン・ド
◆発売:レベルファイブ
◆ジャンル:ナゾトキ・ファンタジーアドベンチャー
◆発売日:2018年8月9日 / 2021年7月8日(プラス版)

始めに

『レイトン教授と奇跡の仮面プラス』をやったからにはこれもやらねばならぬでしょう、という訳で今回の感想はSwitch版『レイトン ミステリー・ジャーニー カトリーエイルと大富豪の遺産』です!
…………ここまで気乗りしない積みゲー崩しは初めてだ!! これ飛ばしちゃ駄目!?

何故こんな態度なのかは下記記事に長々と、そりゃもうながっっながと書いてますが99%主観的な愚痴なので本当に興味がある方だけ読んでください。

要約すると「DS/3DSより操作性悪くなった」「出題されるナゾが悪文ばかり」「主人公の性格が好きになれない」「一部の犯人のヘイト」「伏線張れよ!!!!」です(※全て一個人の主観的感想です)(二度目)。

故に最初は嫌々、それはもう嫌々開始しましたが、1年以上時間を置いたおかげか3DS版初プレイよりずっと冷静且つ客観的にゲームをする事ができ、結果「何故あの頃自分はあんなにキレまくってたのか?」を当時よりもずっと明確に言語できるようになったのは不幸中の幸いでした。まあ総合評価は変わりませんがね。

今回の感想はシステム類の3DS版とSwitch版の比較、そして備忘も兼ねて言語化できた不満点(※全て個人の略)を書いていきます。
自分では冷静だと思ってるけど書き連ねてるのはやっぱり愚痴なので作品好きな方やネガティブ意見が嫌いな方等はUターンしてください。

①システム / 探索編:あっちは悪くなりこっちは良くなり

今回はSwitchソフトというのもあり1周目をTV接続、2周目を携帯モードでプレイした結果、スマホ版『レイトン』シリーズ3作の経験も踏まえて一つの結論が出ました。DS/3DSゲームの別ハードベタ移植は意外と相性悪い(当社比)。

TVモードでは当然スティック操作になるんですが、3DS版のタッチ操作の快適さを知ってると凄くもどかしいんですよね。
大きくスティックを倒せばアイコン移動は速くなりますが、速すぎて目的箇所すっ飛ばし通過してしまう。小さくスティックを倒すと今度は遅すぎてイラッとくる。なら中間の速さ……にしようとしても繊細な力加減を要求されて結局速度調節がままならないといった具合で凄く面倒臭い。しかも調査範囲は(元々『レイトン』シリーズは厳しいけど)相変わらず狭くてシビアだから反応するポイントに合わせるための微調整が凄く手間で……あとTV接続モードにすると画面が何倍も大きくなるからかもどかしさの体感が倍になる。
「これもしかしなくてもタップした方が早かったりする?」と開始早々察しましたが、でも最初はアニメも含めて大画面で観たいじゃん!の精神と意地で乗り切りました。『チックタック:二人のための物語』でも痛感しましたがタッチ(タップ)操作前提ゲーのスティックは……ムズい!

そんな四苦八苦な1周目を何とか終えて2周目はタップ操作に変えたんですけどまあ案の定微妙。
例えば3DS版ではタッチペンで気になる箇所を一度押すだけでコメントでもコインでもコレクションでもナゾでもすぐぴょーんと出てきたのに、Switch版では虫眼鏡アイコンがオレンジ色を示している箇所まで動かした上でタップしても反応しない時がまあまああるんですよ。指乾燥してるのか?とも考えましたが、探索画面内でAとBにはすぐ反応したのに同じ状態で触れたCは何回連打しても無反応だしナゾトキは普通に動くとなると違うか……?
元々本シリーズの調査モードは判定厳しいところがありましたが、タッチペンの細いペンならまだ確実に突けたところが画面直で触る事になり難易度が上がりました。
他にも上述の延長で細かい操作が難しくなったり、掌なり甲なりが邪魔して画面視認範囲が意外と狭まったり、小さな駒が複数あるナゾで動かしたいのとは違う駒を選んじゃったり。……調査モードに関しては概ねスマホ版『レイトン』シリーズを遊んだ時と同一感想です。

本作が遊べるコンシューマーは3DS、スマホアプリ、Switchの3種類。最初にアプリ版かSwitch版で遊んでたら普通に受け入れたかもしれませんが、元がDS/3DS版のゲームでそっちに最初に触れてるとどうしても「あっちのハードの方が良かったな……」と思ってしまいますね。

今後のためにもこれ買っとこうかな……。

スティック/タップ操作に関しては少々悪くなりましたが、3DS→Switchへの移植に伴ってか改修・改善された箇所も見受けられました。
一つは調査画面で画面内に複数キャラクターがいた場合、上下左右の矢印ボタンを押すだけで自動的に各キャラを選んでくれるところ。上述の操作性を考えるとタップやスティックで選ぶよりかなり楽で素直に重宝しました。
二つ目は自転車移動の改善。3DS版ではエリアを跨ぐ移動の際、①Yボタンで移動マップ選択→②自転車が置いてあるエリア内に入る→③エリア内の自転車をタッチする→④移動と、主に②③の行程が一手間でしたが、Switch版では①の移動マップ内に自転車のショートカットボタンが追加されて手順が①→④に一気に短縮されました。やったね!
……でも思い出してみれば教授主役の『レイトン』シリーズ、つまり過去作では移動マップ内に別エリア行くショトカボタンちゃんとあったんですよね。んで3DSの『MJ』では何故かこれが削除されててSwitchで復活したって事なんですよね。3DS版??

②システム / ナゾ:やっぱ悪文が駄目だったんだよ

ナゾトキ中の操作は改善された箇所有り、異なるハード移植故にいまいちになった箇所有り?

まず普通のひらがなカタカナ入力はSwitchのコンシューマー内蔵入力機能使用に変更。一方数字入力は0~9が書かれたパネルがゲーム用に別途出現し、矢印・Aボタンを使うorタップで選択・決定します。
この数字入力が個人的には良ポイント。ナゾトキ画面から完全に切り替わらずコンパクトに表示されるため質問文読むためにいちいち戻る必要も無くて確認しやすく、ひらがなカタカナもゲーム用の独自キーボードあったら嬉しかったなと思うくらいです。

また調査画面と打って変わってナゾトキ中のタップ操作は超快適で、無反応で駒が動かない・色が塗れないといった事は一切無し。①-1でちょろっと出した隣り合った別の駒を動かしてしまうといった細かい操作に不向きという欠点が無ければほとんどはタップ操作でOKなくらいです。というかナゾトキのスティック操作はほぼ向いてません。なんなら上下左右ボタンの方が便利だし有難い。
あ、ただ回転するピースの回転操作はL・Rのボタンに割り振られているので、このナゾタイプはタップよりもAボタンでホールド→LRで回転→スティックで移動が一番スムーズでしたね。まあスティックの移動速度等は調査モードと同じなので若干気になるけど、ナゾトキ中ならまだ目くじら立てるほどでは……。

一番焦った末に「おい!」ってなったのはトライ&エラーが前提のナゾ(例:指定の手数で出口に行け)に必須の駒を初期配置に戻す『やり直し』のボタンがすぐ見つからなかったところ。
3DS版ではヒントもメモも他全部下画面に出てたんですけど、Switch版では『一つ戻る』と『判定』しか無かったので「まさか消された!? 嘘やろ!?」と慌てて探したら『メニュー(※Xボタンでも可)』にリセット機能もメモ切り替えもヒントもナゾ後回しにするボタンも全部収納されてました。収納しちまったかー……。
オミットされてなかったのは幸いだったけども、後回しとヒントはともかく初期配置化とメモは一手戻ると同じようにワンタッチでできるようにほしかった……そこそこ多用するのよその機能……。ついでに一手戻る(Bボタン)の誤爆が酷くて何回無駄に戻ってやり直したか……。
あ、メモは「指で書く」と相性激悪なのもありメインストーリー中では一切使わなかったので収納状態に何とも思わなかったんですけど、主に『秘密のモード』の『日刊ナゾ通信』で痛感しワンタッチ化希望になりました。

ちなみにバージョンアップ移植に伴って、3DS版のナゾが50問以上新規のものに差し替えられています。その変更したナゾがストーリー上では不自然になったところがあり(3DS版では布の裁断について話している時に出たナゾはそれに準じたものだったのに、Switch版では全く関係無い靴整理になってる等)微妙な調整の甘さが目に付きましたが、『少年少女ラビリンス』シリーズを始め新規のナゾは問題文も判りやすく面白かったです。

問題文判りやすかったです(大事な事なので2回言いました)。

3DS版既プレイのため本作のナゾトキは新規分以外は全て攻略サイト頼りでろくに文章も読まなかったんですけど、当時プレイ途中からずっと湧き出していたイライラ感が今回全く生まれなかったんだですよ! やっぱ3DS版でストレス溜まりまくった原因の一つはナゾの問題文が酷すぎたからだよ!!
なお悪文の最たる例と思っているナゾはスペシャルナゾ(※本編クリア後に登録される、元DLCコンテンツのおまけ)の都合上差し替えられなかった模様。ならせめて問題文は書き直してくれよ。

③システム / 追加要素:玩具を買えという圧

『カトリーエイルと大富豪の陰謀DX』の通り、3DSの『カトリーエイルと大富豪の陰謀』から色々要素が追加がされてます。

まず一つは②の最後に書いた新規のナゾへの差し替え。
それとSwitch移植に伴い高画質化&TV接続して大画面で皆と一緒にナゾトキを公式では謳ってますね(後者特に売りになるのか?)

次はナゾトキチャームというストラップ型の玩具とのNFC連動。
Joy-Con右側のスティックにチャームを翳すと内蔵機能が反応し、チャーム一個につき一日一回、指定された各チャーム(『タイニークラシック』『ガーリービジュー』『スイートスイーツ』の三種類あり)に対応する主人公カトリーの衣装か衣装交換に必要なスペシャルコインを入手できます。ちなみに『全てのトレンド』ではどのタイプチャームでもOK。また一度衣装を手に入れたチャームは連動させるとスペシャルコインに変化します。

レイトン教授と不思議な町 EXHD for スマートフォン』の追加要素兼『MJ』のアニメ宣伝販促のチャーム、その実物です! 上記リンクまではいかずとも+が付いてない『DX』のパッケージ版には『カトリールーペ』というチャームが数量限定特典として封入されてるので、とりあえずチャームを見た事あるという人はいるかと。

スペシャルコインまたはチャームで得られる衣装はゲーム中のカトリーを着替えられるもので、要はおまけ要素の一種です。3DS版ではDLC物以外の衣装はメインストーリー内で徹底的に調査すれば必要数のスペシャルコイン獲得・全衣装ゲットできたのですが、上記のチャームによって入手の難易度がとんでもなく馬鹿高くなりました。
チャームの実物を全部持ってたら超簡単です、翳せば一日で全種手に入るから。問題は持ってない人。
このナゾトキチャームの衣装ざっと22種類ありまして、1着につきスペシャルコイン5枚か10枚必要=概算でも190枚必要。しかも3DS版に収録されていた衣装10着+3DSのDLCコンテンツや配布で得られる7着の計17着は1着3コイン=210枚必要。
なおストーリー中で得られるスペシャルコインは36枚です。たった36です。


概算でもおかしくね……? 1着だけストーリー中で手に入るのでその分は払わなくて済みますがそれでも3コイン分だし、いくらなんでも一桁違うのはおかしくね……??
Switch版ではデイリーボーナスとして、ゲームを起動すると一日一回スペシャルコインが3枚or5枚ゲットできますが、それを毎日コツコツ貯めるにしてもあまりに途方がなさすぎる。しかもSwitch版で追加されたシャーロの衣装が1着15コインするんですよね。15!? 合計3着しかなくても1着15でぼったくりかと思うし、ていうかDXの追加要素の一つとして「3DS版のDLCの衣装(とナゾ)も全部収録してます!」も売り文句にするならそのDLC衣装はコイン不要入手でよくない!? ナゾは本編クリア後に全部解禁されたじゃん!? え、駄目!?
『日刊ナゾ通信』という365日配信されるナゾのため、それこそ発売初期にゲーム買って365回起動させる気概ある人は全衣装手に入りはしますでしょうが……そもそも本作はジャンルも相まって大作RPGのように何百時間もメインストーリーを遊ぶものではないので、十中八九衣装半分も集まらないうちに本編クリアしちゃうと思うんですよね。そしたら着替えを楽しむ機会も激減するし、何というか、販促としてもやりすぎではと思わずにはいられません。私は脱落しました。Switch版を持ってても3DSの有料DLCを駆け込みで一括購入するくらいは自分をコンプ厨と思ってましたがさすがにやってらんねーわと諦めました。
という訳で、どうしても衣装を全部入手したいけど毎日365回起動させて地道にコイン集めるのは嫌という人は金に飽かしてチャーム購入も視野に入れてもいいんじゃないですかね……作中アイテム(?)として実物を手元に置きたい人とか。それも嫌なら悪い事は言わないので諦めましょう。

あ。公式サイトには書かれていませんが、レイトン探偵社の内装を変えられるインテリアチケットと交換する家具も実はごそっと増えておりまして。こちらもメインストーリー内のナゾトキだけでは全部手に入らなくなり、ゲットするには『ひみつのモード』の『カトリーからの挑戦状』にも正解する必要があります。
解くけどさ、解くけどもそこら辺は本編内でナゾ数調整しないんかいと突っ込まずにはいられませんでした。スペシャルナゾではチケット手に入らないのもちょっとしたトラップじゃん……。

④その他:プロって凄い。けどプロでもどうにも出来ない事はある……。

今更ですが、本作は3DSからSwitchの移植といっても2種類あります。そう、『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀DX』と『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀DX+』という「え??」な2種類が。
しかも+が付いてない『DX』版、今は起動させたら勝手に『DX+』版仕様にアップデートされるんですよね。んで勝手に『+』にアプデされてサムネとロゴが変わっても別、にその『+』仕様になったわけでもないという。

手っ取り早く言うと、『+』が付いてるのはTVアニメ版のボイスに切り替えられる、それだけです。それ以外の中身は同一。
で、上記の『+』へのアプデはこのTVアニメ版に切り替えられるシステムを実装したというだけで、『DX』のソフトを買った人が下記のDLCを有料購入する必要があります。

まあこれから買う人は普通にお安い『+』版を選べば済む話なので、そこまで深く考えなくても構いません。発売から数年経ってアプデ版も発売されてるのにわざわざ旧バージョンを買った遊ぼうとした物好きがただ混乱しただけの事なので。だってパケ版のサムネで初周ゲーム記録取りたかったんだよ! パケ版の新品『DX』ソフトを挿した後すぐ自動アップデート入ったの「ソフトの更新かなー」とのんびり待ってたら『DX+』版のロゴとサムネに勝手に変わってたから全く意味無かったけど!

そんなてんわやんわを経て、オリジナル版とTVアニメ版をそれぞれクリアしました。
声優さんって偉大だ……。
いや知ってたけど、知ってましたけどね、耳が肥えてない身でもアニメ版は最初のムービーのカトリーの息遣いだけで「プロだ」と有無を言わせず理解させられてちょっと感動しましたもん。
で、判りました。オリジナル版のカトリーが受け付けられなかった理由の大半は演技が理由だったんだなって。
カトリーの「答えは『風と共に去りぬ』なのです!」「キラキラは皆の物なんです」といった類の言葉に3DS版では観察者羞恥も合わさってどん引きしてたんですが、TVアニメ版の声では全く無かったんですよ。何というかオリジナル版より声に起伏が増してコミカルさが増した事でかなり聞きやすくなったというか……恥ずかしさや「何言ってんだこいつ」と苛つきが生まれず「ああカトリーはこんな風に場を明るく変えられるキャラだったんだな」と大分気楽に受け止められるようになってたというか。
これは勝手な考察ですが、作中でこれらは格好いい決め台詞や場の空気を変える重大発言として本来機能するはずが、オリジナル版だと棒読み(棒読みという意味を真に理解した)だったせいでただひたすらサムい事言ってだだ滑りして居たたまれない気持ちが羞恥や怒りに転換したのかなと。
なので今思えばひたすらサムくて滑り倒してた最たる例とも言える「セクハラ野郎よ!」や「しかしもかかしもカシューナッツも関係ありません!」と当時鳥肌立てて「うわ……」と聞いてた台詞も普通にするりと耳に入って……これがプロの仕事なんだな……声優さんって本当凄いんだな……!! 
オリジナル版を先に聞いてるので声の高さになかなか慣れず終わりましたが、オリジナルを知らなければカトリーはダントツでTVアニメ版の方が良いです! 声が違うと印象も百八十度変わる!

ただ他の主要キャラ、シャーロやノアやジェラルディン、アスポワロ警部の声も総取っ替えされましたが、ノアは声質、ジェラルディンとアスポワロ警部は声質と演技がオリジナル版の方が合ってて変わったのは残念だと思いました。特にジェラルディン! オリジナル版のジェラルディンの声の低さは彼女の冷静沈着さと性格・ビジュアルに合ってたし演技も下手に感じなかったので気に入ってたんですよね。だからオリジナル版はもちろん上手いんですけど声がカトリー同様高くなっててメイン女子二人に声のメリハリつかなくなってたのが惜しいなあ……と。
アスポワロ警部はちょっと表現しがたくて、オリジナル版の方が声質も演技も合ってるものの声が大きすぎてしょっちゅう「ウルセぇ……」と思ってたけど、TVアニメ版は声も演技も落ち着いてて「物足りねえ……」となり、ノアは最初TVアニメ版も良いなと聞いてたけどだんだん「演技は圧倒的にこっち(TVアニメ版)だけど声の高さはオリジナルの方が好きだな……」とオリジナルとTVアニメをミックスしてくれんかなと思ったり思ったり思わなかったり。

ただしシャーロ、おめぇは駄目だ。君に関してはプロとか素人とか関係無い、存在自体が受け入れられない。
いやあね……シャーロはね、きっとカトリー達のツッコミ役で場を引き締めたり軌道修正するための位置づけにいるんだろうけど、誤解を恐れずに言うとそのツッコミがうざいのよ……ツッコミ台詞にはしょっちゅう「!!」が付いてて吹き出しは大体トゲトゲ。んで声がオリジナル版でもTVアニメ版でも年嵩の男声で、そしてどの発言を切り取っても可愛げがまるで無い。
可愛げがまるで! 無い!! 皆無!!!!(大事な事なので略)
これも個人的な感覚ですが、カトリーの演技に取っつきやすさと可愛さと気楽さが生まれた代わりにシャーロの可愛げ、親しみやすさの無さが浮き彫りになった気がするんですよね。冗談めいた台詞を流せず逐一真面目に受け取る堅物……と言い換えようにも、その受け取り方が結構「怒」と「呆」に振り切ってるせいで犬のキャラクターなのに年上男性に理不尽にガチ説教されてる気がして正直凄く不快なんですよね。声を当ててない台詞でもずっとイライラしてるのできっと声優さん関係無く、ああキャラ造形がそもそも自分には致命的に合わないんだなと。私シャーロという存在そのものが邪魔だと感じてるんだなと。シャーロのツッコミ台詞(ボイス無しでもトゲトゲ吹き出しで怒鳴ってるように見える)に何度「五月蠅ぇ!!」と思った事か。

ツッコミや軌道修正ならラビットスター劇場等でノアも何気にこなしてましたしノアだけで良かったんじゃないかな……ストーリー中何度かノアと離れるシーンあってもカトリー一人だけで普通にどうにかなりそうだし……シャーロいらんくね? 百歩譲って全体的にツッコミ台詞をトゲトゲを無くして雰囲気を諦観寄りの落ち着いた風にして青年声に変えてとにかく威圧的に感じる言い回しをもっと削って犬というキャラ付けを生かして可愛げを出してくらいしたらまあ許容範囲にワンチャン入るかもくらい……?
せっかくカトリーをそこそこ好きになれたのに今度はシャーロが駄目になって、何か、あーって感じです。

あ、声優さんが変わったからと言って作中ストーリーは全くテコ入れされず「犯人ムカつく!!」「伏線張れよ!!!!」は変わりなかったので総合評価は変わりないです。それとこれとは話は別。

終わりに

最初はマジで嫌々始めた本作ですが、3DS版で感じたモヤモヤや不快感を言語化できたため時間の無駄には思わずに済みました。

『レイトン教授と超文明Aの遺産』クリアの感想に「ベタ移植でもいいから移植して~」と書きましたけど訂正します、「移植するならそのコンシューマーに最適化してから移植して。無理なら素直に諦めます」で今後は主張していこうかと思うのと、『レイトン』シリーズの新作にはどうか特典としてタッチペンを付けてほしいです。とりあえず別途ペンはポチろう。

以上、Switch『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀DX(+)』の感想でした。

関連リンク