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え?かわいい?仕方ないな、ロングラン公演しますね!【ヒメツルソバ】

こんにちは、うりぼうです。

めっきり寒さが厳しくなりました。少し前まで山を彩っていた紅葉や楓の様な落葉樹は葉を落として、山のてっぺんはすこし物寂しくなってきました。

野草の世界も同じく、ますます花は見なくなりました。猫じゃらしとして有名な「エノコログサ」も茶色くなって枯れている様子。本格的な冬が始まります。

さて今回は、そんな冬の時期を迎えようとしている12月半ばの今になっても元気に身近に生えている、「野草」ではないけれど「野草」になっているものもある「ヒメツルソバ」を紹介したいと思います。

そもそもなんで「ソバ」なの!?

「ヒメツルソバ」は「ソバ」に似た花を咲かせるという「ツルソバ」の近縁にあたり、その「ツルソバ」よりもこじんまりしていてかわいいから「ヒメツルソバ」と言われるようです。

「金平糖の様な形なのに、どこがソバに似てるの?」と思われるかもしれませんが、あの形は実はつぼみの集まりで、実際はあの一つ一つが花です。

私自身も写真を撮っているとき気づかなかったのですが、後で見返すと花が咲いているものがありましたので、拡大したものを掲載します。

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上の「ヒメツルソバ」に小さな花が二輪、下のものも数輪開花しかけのものが見られます。この花がソバと似ているのでしょうね。

とはいえ、ヒメツルソバのこの金平糖のような部分だけでも1cm程度しかないので、花は本当に小さく、虫眼鏡を利用しないとはっきりとはわからないかもしれません...。

そもそも、野草なの?

最初に「「野草」ではないけれど「野草」になっているものもある」という書き方をしました。

ガーデニング好きの方はご存じと思いますが、「ヒメツルソバ」はロックガーデン用として明治期に日本にやってきたヒマラヤ原産の植物です。園芸店でも売られていて、グランドカバーとして植えられることもある植物ですが、丈夫でよく育つので、庭先から逃げ出し半野生化してしまうこともあるため、空地などで見られることもあります。

これは川の護岸コンクリートに群生していた「ヒメツルソバ」です。少しの土でも大丈夫そうなので、確かにグランドカバーとしても良さそうですし、かわいらしいですね!

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花の時期が長い!

「ヒメツルソバ」は春から秋にかけてととても長い間花を咲かせます。とはいえ、真夏は花が見当たらなくなりますので、春と秋の二期と考えたほうが良いかもしれません。

今回の記事は11月に撮影した「ヒメツルソバ」が多いのですが、春に咲いている写真もあるので掲載しておきますね。

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これは、2013/04/29に撮影したものです。「コモチマンネングサ」という初夏ごろに黄色い花を咲かせる植物と一緒に「ヒメツルソバ」の金平糖がたくさん伸びています。

ヒメツルソバは、だんだん白くなって花の季節を終えていきます。しかし入れ替わり新しいピンク色の花がつき、こんなに長い期間花を咲かせます。そして、秋には葉も紅葉します。

例えるならば、「「ヒメツルソバ」劇場は好評につき、春公演、秋公演とロングランします」と言っているかのように感じます^^

まとめ

冬になるとヒメツルソバは地上部が枯れてしまいます。地域によっては、まだ観察できるので、ぜひ観察してみてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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