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2019/2/5-2/11 変わってるふりはもう疲れたろ

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 日記というものが一日の終わりや翌日の始まりにつけるものだとしたら、当欄は日記ではない。大抵先週のことを一週間まとめて書いているのでそこにはインターバルがあるし、忘れたことも思い出せないことだってある。既に振り返ろうとしてもずっと昔に感じることだってあるし、もはや言語化不可能な暗闇に潜り込んでしまった感情だってある。実際のところこの日記をつけているのはワンマンツアーが終わった翌日で、さあ〆切だ、書こう書こうと思ってもなかなか上手くいかず、ツアーで出し切った反動で何にも言葉が浮かんでこないので五時間ずっと液晶に向かっているのだが(嘘、一度仮眠をとった。長い緊張状態が終わり、今は常に眠い、がまとめて睡眠がとれない状況)気分転換にツアー中に頂いた手紙(ファンレター、という呼び名は気恥ずかしいが、その気恥ずかしい感じを愛してもいる)を読んでいたら少しずつ言葉を取り戻せるような気がしてキーパンチしている現在午前六時。僕はファンからの手紙を比較的愛しているほうだと思う。書かれている内容もどれも素晴らしく、普段は口に出さないような内面を吐露していてそこらの小説よりよっぽど純文学なのだが、そして告解めいた秘密の告白も好きなのだが、内容と同じぐらい文字やレターセットも愛している。便箋やペンのチョイス、シーリングやステッカーのデザインにもその人のセンスは表れるし、文字にも人となりや性格が表れていて愛らしい。大きい文字、小さい文字。筆圧の強い文字、弱い文字。達筆、丸文字、神経質な字、夢見心地の字、滲んだ字、掠れた字、レタリングのように揃えられた字、魂の叫びが聞こえてくるような字……そんな文字たちを見ていると、自分も何か綴りたくなる(ただし、キーボードで)。一週間ばかり前から振り返ってみたい。

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