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君は僕に恋してる

朝8時に家を出て、夜25時に家に帰ってきて、夜中に私のご飯を作る彼の背中を毎日寝ぼけ眼で見つめてる。

今日も朝起きたら、友達との約束に遅刻してまでスーパーに走って私の朝昼夜ご飯を作ってくれた。「夏帆さんが一日困るやろ〜」って。

私は心が壊れているので、時たま深夜に怖い夢を見ると夜泣きをして眠れない。彼は寝ぼけながらどしたん?と言っていつでも抱きしめる。

朝起きてトイレから戻ってくる私を見つけると、背中から抱きしめて出勤まで離してくれない。

いつもたのしそうに自分の好きなものの話をして、私がこれが好きだと言ったことを忘れずにいてくれて、彼は私の不具合を何とも思ってもいないようだった。私の世界は人とは違っていて、薬が無いと生きていくことすらできないのに、ちょっと陰気な性格だってくらいしか認識してないみたいだ。(薬を飲み忘れると私はベットから一歩も立ち上がれなくなるので、私はそれを「グラビティ」と呼んでいる。)


部屋の端っこで本を読んで、早く死ぬことを期待している私と、死にたいと思ったことがない、この世はなんて楽しい世界なんだ!と認識している彼との世界は断絶されているはずなのに、私たちはもうずっと一緒にいる。

私は彼がいないと生きていけない。彼が死ぬ夢をよく見て、泣いてその話をすると死んだふりをするので、本当に泣いてしまったりする。私は本当に心が弱いのだ。それを見て嬉しそうに彼は笑ってる。

183センチ、もうすぐ100キロを越えようとしているクマさんみたいな彼を、私は世界で一番愛してる。ずっと変わらず何年も。

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