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2021年2月に読んだ本など

この月は全然本読んでないです。スマホ内に溜まった写真を見ると、美味しいケーキとか洋菓子とかを食べたりしていたらしい。

以下、読んだ本など


イアン・バンクス(訳・野村芳夫)『蜂工場』
いったいこの話はどこに着地するんだと読んでいたら、思わぬオチからそのまま終わってびっくりした。以前読んだ『最後の竜殺し』を読んだときにも思ったけれど、「公的なものや『普通』から疎外された子供」がひたすら暴れ回っていると、とてもイギリスらしいなと思う(そうか?)。



山口貴由『衛府の七忍』第10巻
本誌連載の方で唐突に終わったという話をTwitterのTL上で見かけたときに「そんな……」と思ったけれど、実際に10巻を読みはじめてみると、単行本一巻ぶんで話を畳む気配が最初からあって割とすんなり読めた。しかし七人の怨身忍者が遂に集結したところだったので、ここで終わりかという気持ちもあり……かなり前向きな光景を見せてくれたからここで終わっても納得がいく気持ちもあり……。
どちらにせよ、丁寧かつぶっとんだものが毎回楽しめて非常に楽しかったです。山口貴由作品は『覚悟のススメ』『シグルイ』『エクゾスカル零』しか読んでいないのですが、それら過去作品のキャラクターに酷似したキャラクターを所謂スターシステム的に出したうえで、過去作では描けなかった救済を描いたりして、そういうところも良かった。



田島列島『水は海に向かって流れる』全3巻
胃が痛くなるようなヘビーな鞘当て展開は前半でなんとかなり、それからは軽妙さと丁寧さがバランス良く行ったり来たりしてかなり良かったです。ここ数年、ごくごく一部で「とりあえず自身の感情を表出させるのが大事」みたいなムーブメントや言説があるような気がするのですが、この作品はそういった感情や怒りというものについてとても丁寧に、でも過剰に寄り添いすぎずに見つめていく作品なので、自分にとってトーンが“ちょうどよかった”し、こういう作品って必要だよなあと思いました。また、「大人」と「子供」に関する物語でもあるので、そこの描き方も好み。
『子供はわかってあげない』とあわせて定期的に読み返したくなる作品だなと思います。



『ゼルダの伝説 夢をみる島』
1月の『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』が終わるやいなやプレイをし始めた(一応続編なので)。Switchのリメイク版。「神トラ」の難しさに比べるとアクションは結構簡単に、謎解きは簡単になりすぎない感じ。つるりとしていてどこかミニチュア・ジオラマっぽいアートスタイル、ちょこちょこと歩き、歩くたびに剣や盾をかちゃかちゃと鳴らすリンクがひたすらかわいい。
本作についてはもう15年近く前によく2ちゃんねるのスレまとめであった「ゲームのトラウマを教えろ」とか「電波ゲーをあげていく」みたいなスレで定期的に名前を目にしていて、そのときから気になっていたタイトルではあるし、そしてその際にオチも知ってしまったところはある(伏線も結構わかりやすいし)。これをキッズの頃に遊んだ人は確かに結末で驚くよな……。



2月はそんな感じでした。


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