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2021年1月の読んだ本など

地元の和菓子屋さんで買ったお餅をよく焼いていた気がする。

以下、読んだ本など


山下いくと、きお誠児『それをなすもの―「新世紀エヴァンゲリオン」コンセプトデザインワークス』
シン・エヴァへの助走のために読んだ(読んでるときはまだ1月下旬公開予定でした)。約8年前に札幌旅行に行ったときに立ち寄ったブックオフで買ったので、なんだか思い入れが深い。
タイトルどおり、エヴァのメカニックデザインを担当した山下いくと、きお誠児両名のデザイン案と解説が載っている。元は同人誌だったそうです。シン・エヴァ公開後、いくとさんがTwitterに設定画や採用されなかった設定案をよくツイートしていると思うのですが、そんな感じです。それにくわえて、いくとさん原案の旧劇エヴァのアイディアが収録されていたりする。第13号機の4本腕のアイディアの原型が、もうこの頃にはあったりとか。
アニメ本編では活かされることはなかったものの、ああいう機能でああいうデザインにした、実はあそこにはこういう機能があるという話が載っていて、メカを考える人は本当にいろんな理屈を考えた上でデザインしてるんだなということが改めてわかって良かった。
98年3月下旬刊行の本書の最後には、一種の「カーニバル」だった当時のエヴァブームに対する〆の文章が載っていていろいろ感慨深い。まさかその約10年後に新劇場版が始まったり、山下いくとさん本人が外伝であるANIMAを手がけることになるなんて、誰も想像できなかっただろうなあ。



ヴィクトル・ペレーヴィン(訳・尾山慎二)『宇宙飛行士オモン・ラー』
月に憧れ宇宙飛行士になったオモンにくだされる、月の裏側への片道切符の任務を描いた作品。このときターボ・リアリズムというものに興味があったので読んだ(未だこの一作しか読んでいないので、まだよくわかっていないですが)。
ソビエト体制の不条理さが散々描かれたあとのあのラスト、断ち切り方も良くて「おお!」となった。



スティーヴン・ミルハウザー(訳・柴田元幸)『マーティン・ドレスラーの夢』
20世紀初頭のニューヨークで、ひとりの若者が夢を追い、ひとつの街であるような超巨大ホテルをつくりあげてしまう物語。
夢を実現させていくにつれ、そのカタチを持った夢があまりにも精緻で、あまりにも広大な場合、人はそこに長く居たいと思っても、やっぱりどこか居心地の悪さを感じてしまうという、そういう切なさがあった。
マーティンの作るホテルがどんどんとんでもなくなっていくのは後半、しかも終わりに差し掛かってからだけど、描写が本当に上手いので、スルスルと読めた。
マーティンの夢はウォルト・ディズニー的でもあるし、あとは内部でいろんなものが一括して楽しめるという意味では、ショッピングモールの話とも接続できるとは思う。
夢の終わりを描きつつも、どこか爽やかなラストが好みだった。



『サイバーパンク2077』
長い開発期間と数度の発売延期の末に発売され、発売後もいろいろあった本作。PC版でプレイしました。
サブクエストやりつつだいたい60時間弱でクリア。メインストーリーだけでいえば『ウィッチャー3』よりだいぶスッキリしていて遊びやすくなってる。しかしまあ、ナイトシティが本当に巨大で、未だにどこに何があるのか全然把握できてない……。
本作に関しては優れたレビューがいくつもあがってるので、自分が今更何か書こうとも思わないのですが(単純に1月だからもう記憶が薄れてるというのもある)、本当にとんでもない作り込みのゲームでした。



『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』
『サイバーパンク2077』の反動で2Dのゲームがやりたくなり、プレイ。Nintendo Switch Onlineの加入者特典で一部SFCソフトが遊べるので、そちらで遊びました。
反応のいい操作性にかわいいドット絵に面白すぎるぜ! とニコニコしていたら、闇世界入ってから敵が強くなるわダンジョンの難易度も上がるわで、ついついどこでもセーブ&ロード機能を多用してしまった……。これを頑張ってクリアした当時のキッズたちは本当に凄いと思う。


他には漫画だと、熊倉献『ブランクスペース』が印象深かったです。作画担当の方が交代して数年間単行本が出ていなかった『姉のおなかをふくらませるのは僕』の完結巻が出たりとか。


そんな感じでした。


過去のぶん


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