機内で考えた道東の未来
北海道に住むことになった、その心境の変化を残しておきたかった。
初めてのnote。何日も書いては消し、構成を変え、少し休めてまた書いた。
思っていた以上に多くの方に読んで頂けて恐縮である。
拙い文章でも、煮詰めるうちにこれまでの自分の選択の理由が整理されて、ひとつの軸みたいなものが見えてくる感覚があった。書いてよかった。
道東の未来のハッシュタグ。
私の本当の『道東の未来』はこれから始まる。
実家のある神奈川から成田へ向かい、飛行機に乗った。
無論、復路の航空券はない。
飛行機はあと30分で女満別空港に着陸するというが、私は青い空の広がる雪原のような雲の上にいた。
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興味を持ってから10年、道東に住んでみたいと想像してから5年、弟子屈って凄くない?と思ってから4年、本格的に仕事を探して準備に入ってから半年、ついに来てしまったなという感じだ。
私の未来は大きくは2つある。
①大好きな道東という地域をもっと知り、繋がりを作っていくこと
②広大な自然のなかで自分の作品作りに力を入れていくこと
①大好きな道東という地域をもっと知り、繋がりを作っていくこと
遡ること10年以上前に鉄道関連の番組で道東の地域を知り、それから実際に足を運ぶようになって、こんな素敵な場所があるんだ!いつか住んでみたい!と思った。
今回、自分の中での区切り、希望していた観光分野での仕事が見つかる等、様々なタイミングがあって現実のものになったが、慌ただしく流れる日々の生活の中で興味関心を持ち続けることは必要不可欠で、故にSNSなどで地域の素晴らしさを発信し続けてくれた方々の影響は計り知れない。
興味を持って調べている人にとって、そこに住まう人の発信は最も生きた情報だと思う。
何気ない投稿でも、受け取る側が心を感じる発信者が多くいるというのは、旅行者や移住を夢みる人にとってひとつの判断材料であり、きちんとコンタクトを取ることができれば良き相談者にもなり得る。
旅程や移住に関する相談をSNSを通じてお願いすると、驚くことに誰もが快くしかもかなり丁寧に回答してくださった。
この積み重ねは「本当に困ったら誰かが助けてくれる」という安心感になり、今回の決断を後押ししてくれたと思う。
『好きだから住む』は理想の形ではあるが、何も発信がなされてなかったら現実のものとして描ききることはできなかっただろう。
実際に相談にのって助言をくださった方々には本当に感謝したい。
そして私もこれからここでの生活の小さな幸せや町の魅力を発信していきたい。
それを見て、道東に住んでみたいな、行ってみたいなと思う人が増えていったり、住まう人の中で同じマインドを持つ者同士が繋がっていけたら楽しいな、なんて思う。
②広大な自然のなかで自分の作品作りに力を入れていくこと
これまで、ジュエリー業界で販売、制作、管理等の仕事をしてきたが、今回移住するにあたりその全てを一旦手放す必要があった。
一企業の歯車の一つとして携わってきたところから、自分の作品作りへとジュエリーとの関わり方を大きくシフトしていきたい。こちらは今の段階では趣味の位置付けになるし、かなり時間をかけて地道コツコツやっていくつもりだ。
「たのしい」と思うもの、「美しい」と感じるものを信じて、大切にできる自分でありたい。
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ようやく視界は開けて、浦幌や音別のあたりが見えてきた。大きな川をふたつ越える。
それからしばらくして今、阿寒摩周の景色を上空から眺めている。
この中で生活する実感は正直まだない。
飛行機は着陸態勢に入る。
新居に着いたらまず膨大な量の荷解きと家具の組み立てが待っている。
車はまだ買ってない。
やる事は山積みだ。
電波が入る。
落ち着いたら、公開ボタンを押そう。
ハッシュタグは『道東の未来』
これから、ここで未来を紡いでいく。
浦山 夏帆
1993年生まれ 東京都出身
横浜市立東高校卒業後、日本宝飾クラフト学院でジュエリー制作のふわっとしたところを学ぶ。ジュエリー業界は8年目でそろそろ個人での作品制作も進めていきたいと思っている。夢は森の中にアトリエを持つこと。鉄道とか山も好き。
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