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茶道具

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2023年7月の記事一覧

大阪人

大阪人

26日懐かしい、旧社中がやって来ました。彼が大学2年から、20代半ばまで稽古していました。

今回東京で同窓会、ついでに立ちよってくれたのです。7月末の大阪ならば、天神祭です。

床  天満宮神号
花  昼顔 風知草
花入 竹船
香合 太鼓形
メーンは、絵高麗梅鉢文茶碗です。
浅くて梅の文様「大阪の数寄者の蔵には、必ず有る」とまで、言われる茶碗です。

実は梅鉢ではなく、七曜星なのですが・・陰と日

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茶道具百話 蓋裏

茶道具百話 蓋裏

客付きに向き、拝見に出す
棗を清め始めました。フクサを
握り込んで、蓋を開け「アッ!」と
言う小さい声が・・
私は気付かなかったふりで「お客さん、取りに出て」と指示。

客から「まあ裏に赤富士が!」声があがりました。どうやらお点前さんは、水屋で確認して来なかった様です。

(赤富士は、晩夏の頃朝日に映えて赤く見える現象です。単に富士山とは、
違うと考えて下さい)

茶杓の銘を何と答えるか、皆が注目

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瓢好き

瓢好き

かの太閤秀吉ほどではありませんが・・私も瓢箪が、大好きです。
自分で栽培して、実から花入れを作りました!

今月の稽古には、14代淡々斉好み「瓢棚」を使っています。ここへ信楽焼瓢水指・糸目瓢茶器を置き合わせ、お馴染み901クドイ~

更には茶入も瓢、建水は瓢の逆形(単瓢)、干菓子盆も瓢透かしと徹底!
社中に呆れられました。

鶴屋八幡の生菓子に、面白い瓢がありました。7月は緑が濃い色目で「青瓢」ア

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今週の稽古場から

今週の稽古場から

床  水流元入海
花  小海老草・糸薄
花入 旅枕籠
香合 桜貝細工
薄茶器 円能斉好 汐汲

床には、大好きな言葉を!
対句「月落不離天」共々、良く使います。花入は、川から海への旅。
薄茶器は、13代円能斉が、能「松風」からのお好みです。
蓋表に松風の文字・胴に金銀の波蒔絵。形は汐汲みの、桶からの形とか。

例年七月二週目は「祇園祭」の取り合わせでした。今年は酷暑に負けて、海へ逃げ込みました。

異端

私は茶道仲間から、色々なアダナを
付けられています。一番驚いたのが「異端」でした!
何故こう呼ばれるかと言えば、大の高麗茶碗好きだからです。利休居士の所縁から、千家流では「楽茶碗」に重きを置きます。
先師も常々「茶事の取り合わせには、必ず楽焼きを一品」と仰せでした。

「貴方は武家茶道の人みたいに、高麗茶碗が好きねー。うちの流儀としては、異端よね!」切り捨てられました。
(えっイタン?伊勢丹の間違

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香合 内金

香合 内金

「この香合は外の模様が銀なので、内側を金にしてるんですか?」(それは考え過ぎかもね~金に塗ってあると、何だっけ?)

「えー教えて頂きました?」ふん
何時も通りの言い訳だろう・・・
内心舌打ちしました。
(木製の香合でも、内側が金なら炉にも使えた筈。その時何かを敷いて、練り香置きましたね。何を敷いたか、覚えてる?)

仲間内で相談しています。
(正解教えちゃうかな。実は古い紙幣の、切れ端をねー)と

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紙好き

紙好き

画像の見事な「紙釜敷」美しい青の重ねに、銀の楓が浮かびます。
往年U千家東京道場長で活躍なさったT先生。盆暮れにご挨拶申し上げると、毎回素晴らしい紙釜敷を返礼品として下さいました。

それは全て声を上げる様な、お品ばかり・・紙好きの私には、何よりうれしい物でした。
色・柄は勿論、紙自体も市販の品とは違います。時々和室に並べ、ため息を
ついています。

茶友は「これ程綺麗な釜敷では、上に乗せる香合に

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