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パイサーン師タンマヤートラでの説法~苦労をフリー(無料)としない:目的地に到着したあとで~


今年12月1日~8日まで

東北タイのチャイヤプーム県内で行われた

タンマヤートラ(法の巡礼)で

パイサーン師がお話しされた説法が

ネットにアップされましたので

少しずつ翻訳していきます。

今日は7日目の夕べにお話しされた

説法から抜粋してお届けします。

テーマは

「苦労をフリー(無料)としない:

 目的地に到着したあとで」

としました。

タンマヤートラ7日目。

8日目の最終日は、朝ごはんを食べて解散でしたので

この日が最終目的地の到着の日でした。

今回初めて、この日

4つのコースのうちから自分の行きたい

コースを選んで歩きました。

山の上を通り美しい眺めを見ながら、でも距離は長いコース。

森の中をズンズン歩くコース。

森の中にある大きな木を見ることができるコース。

景色はあまりよくないけれど、距離が短いコース。

この4つの中から、それぞれの希望に応じて

最終目的地である、ダットーン寺を目指します。

無事、到着したその夕べ。

タンマヤートラのハイライトである場所にて

お話しされた説法。

カムキエン師の味わい深い言葉も

紹介してくださっています。

。。。。。。。。。。
(2017年12月07日 夕べの読経後の説法より抜粋)

今回のタンマヤートラの最終目的地

このダットーン寺に皆さん無事到着しました。


そして今、ハイライトである

パーシーウィライの崖の上で

今日はお経をあげさせてもらいました。


この地は過去のタンマヤートラでも何回も来たところですね。


おそらく過去に参加した方の多くの人が

この地を恋しく思っていたことでしょう。


過去2年はこちらに来ませんでしたが

今年はこのパーシーウィライを最終地にすることに決めました。

今後もこの地は大切にしたい場所です。


なぜなら、この地は本当に私たちが自然と触れ合うことができる

自然との触れ合いをじかに感じることができる場所だからです。


どうぞよく、感じ取ってみてください。


今、ここには私たちの上にも下にも、眼前にも

何も人工物はありません。全て自然のものです。


上は大きな空と雲、目の前には山々が見え

座っているこの下も草が生えていますね。

今はあまり聞こえませんが、1か月ほど前までは

川の水の音がここでも聞こえてきますよ。


また暗くなれば、月や多くの星たちが見えてきますね。


この地に来ると、自然と肩の力が抜け

とても空気が爽やかで心も軽くなっていくのを感じます。


これまでの疲れが吹き飛ぶようです。

そして体と心に力がみなぎってまいります。


私たちがこの地に来て感じる幸せ。

それには「目的地に到着することができた」

という幸せもありましょう。


そしてここに到達するまでには、いろんな苦労や困難を

乗り越えてこなければなりませんでしたから

それを超えられたという達成感もあることでしょう。


今、嬉しい気持ちが生じていますか?

もしそうなら、自分に質問してみましょう。

「なぜ、今嬉しい気持ちが生じているのだろうか」と。


もし、その答えが

「困難をやり遂げることができたから」

というものであれば、そこには自信が生まれているでしょう。


自分には、辛抱強さがある。

自分には、この距離を歩けるだけの力がある。

と、自分を信じる気持ちが生まれているのです。


自分を信じる気持ち。

これは私たちの人生を歩んでいく上で、最も基本的なものです。


もし、今のその嬉しさが

「あー、よかった。もう歩かなくていいし。」

という理由だけだったら

それほど自分の心に栄養を与えることはできませんよ。


タンマヤートラのこの7日間は、

ただ苦しみばかりだった、、はー、やっと終わった。。

というのでは、とてももったいないですね。


そうならば、ただ苦しむだけで、心のお土産を持っていかないで

帰って行かれることになりますね。


カムキエン師も生前、こうおっしゃっていましたよ。


「苦しみが生じたら、無料(フリー)で終わらせないように」

と。


苦しみからは多くの学びがあるのですから

苦しみに飲みこまれて、

何も得ることがない、つまり無料だったり、

あるいは損だけして終わらないことを伝えられたのです。


苦しみを乗り越えたら、

私自身がどのように変化したのか、

どんな自信を持てるようになったのか

辛抱強さ、力強さがついた部分はどこなのかと

自分をよく見て、知ることが大切なのです。


なぜなら、苦しみに直面し、それを乗り越えるということは

私たちに備わっている能力を発揮しないと

できることではありません。


体の能力、心の能力。

自分をよく知るチャンスなのです。


これから先、私たちがどのようなことに挑戦していけるのか。

それが見えてくるようになりますよ。


このことが「苦労を無駄にしない、苦労を無料にしない」

ということなのです。


価値のあるものをどれだけ得ただろうかと

自分の体験を振り返ってみる。


それが私たちが今、

このタンマヤートラの目的地に到達して

思い起こしてみるべきことなのです。

。。。。。。。。。

浦崎感想

苦労をフリー(無料)としないように!

どんな苦しみや困難に出会った時でも

そこから学びという価値あるものを受け取っていく大切さ。

目的地に到着して、「あー、よかった!」だけではなく、

自分を知り、自信を持つことを学ぶ。

そんな姿勢でいることがタンマヤートラだけではなく

何事においても重要になりますね。


この日の夜は、

5人ほどの小さなグループに分かれて

学びをシェアする時間がありました。

他の人の学びを分かち合ってもらうとまた

自分もそうだった!と思い起こすこともあり

また違って視点で学びを頂いたりと

とても楽しい時間となりました。


今回、中学生たちも多く参加していたのですが

その時のシェアで、ある中学生の女の子が

「パイサーン師のお話しが、毎回とてもよくて感動した」

と、語っていました。

私はこの年代の子にも響く説法なのだと

そのシェアを聞いて嬉しくなりました。


思春期真っ只中の13、4歳の女の子が、

60歳のおじさん(パイサーン師、失礼!笑)

の話に素直に耳を傾けているのですよね。

客観的にそう見てみると

いやあ、これはすごいことだなあと思いました。


さて、明日は大晦日。

タンマヤートラ最終日のお話から抜粋して

今年1年の締めくくりとしたいと思います。

どうぞお楽しみに!


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