「傷彦さんへの手紙」

傷彦さん、お元気でしょうか。傷彦さんが二月に二度目の脳の手術を受けてからまだ会えていませんが、調子はどうですか?あなたがお休みに入ったのを待っていたかのように新型コロナウィルスが流行り始め、世の中は大変なことになりました。終わりは見えませんが、「これはもしかしたら傷彦が帰ってくるタイミングで収束するのでは…」と片山さんと話しています。相変わらず持っていますね。

「また手術を受けることになったよ」と知らせてくれた時、やはりショックでした。でも今回は主治医の先生も心配ないと言ってるし、復帰時期も見えているとのことで、信じて待つことにしました。

しかし、手術前日に連絡をくれた時、ぼくはとても心配になりました。手術説明で先生に、「術後にやたら性格がアッパーになる事例がある」と言われたと。勘弁してください。今以上にアッパーな性格になった傷彦さんに、ぼくはついていく自信がありません。今でさえギリギリなんですから。手術の成功を祈るとともに、密かに「できれば…いや、頼むからこれ以上アッパーになってくれるなよ」と祈りました。そして手術後、いつもより長めの失神から目覚めたあなたに代わり、テッドさんが連絡をくれました。手術成功、本当によかった。

あなたの性格がやたらとアッパーになっていないか。そのことだけは相変わらずぼくにとっての懸念事案ですが、連絡を取っている限りそのような言動は見受けられず、安心しています。まぁどちらにしてもステージに帰ってきた時のあなたは、相変わらず手がつけられないほどに自由でひたすらアッパーな立ち振る舞いでぼくらを楽しませてくれることでしょう。

世の中は「三つの密」が危険だと叫ばれています。私たちのツアー「三つ巴珍道中」へのフリにしか思えません。コロナが収束した暁の合い言葉は、「三つみんなの三つ巴、三つの密より三つ巴」で決まりですね。三つの密よりもある意味危険な「密巴珍道中」、またやりましょうね。

O型の自由すぎるあなたには振り回されることも多々ありますが、それ以上にAB型のめんどくさいぼくをいつも受け入れてくれて感謝しかありません。これからも何度でも同じステージに立ちましょう。あなたは尊敬する先輩であり、大切な仲間であり、ぼくの友達です。

ところで、今年に入ってぼくの運気は散々です。マジで。自分自身に緊急事態宣言出したいんですけど。早くタロット占いをしてください。迷った時にぼくの生き方の指針になってくれるのは、どんな友達や先輩バンドマンの助言よりも、あなたのタロットなのですから。これはもはや依存です。外出自粛期間に在宅オンラインタロットサービス始めたら、最初にぼくを占ってくださいね。

それでは引き続きお大事に。復帰して元気に失神する姿を楽しみにしています。

そう、すべては…愛ゆえに!!




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