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認知症の方と色で”会話”する方法

記憶や言語に囚われないコミュニケーション手段”色”を用いて認知症の方とお話をする方法です。

認知症の方との会話

祖母の認知症をきっかけに私もカラーセラピーを始めたのですが、その理由は「会話」ができなくなってきた事を実感したからです。祖母はとても社交的でおしゃべりが大好きな人でしたが、一気に別人のように無口になってしまいました。最終的にはこちらから話しかけないと祖母から話しかけてくれることも極稀になってしまいました。

そんな会話が困難になってくる認知症の方でも、「自分の意志を相手に伝える」ことができれば不満の一つが少しでも解消されると思います。そして、私のような家族もコミュニケーションの手段としてカラーセラピーは活躍できるのではないかと期待しています。

ここでは、「アクティブカラーセラピー」で認知症患者10名とコミュニケーションを行った例をお伝えしたいと思います。会話を諦めてしまっていたり、前向きになれない方々へ希望となれれば幸いです。

色を選ぶのに言葉や記憶はいらない

カラーセラピーでは色を選んで頂くだけでコミュニケーションを取ることができます。なのでたとえセラピストが初対面であっても色を選ぶだけなので最小限のストレスで対話を試みる事ができます。

直感で色を選んでもらう

例えば「今の気分は何色ですか?」と質問をして、一枚色を選んでいただきます。(12色の色のカードを机に並べて直感で1枚選んでもらう)。

そして、「なんでその色を選びましたか?」など、色を通じて認知症患者の方の気持ちを語っていただきます。そして彼らが発した言葉に対し、それを受容する姿勢で「XXなんですね」と繰り返し理解したことをお伝えします。

そうすることで、他人に理解してもらえたという喜びと満足感が得られます。この体験で自信がつき、自ら話しをする気持ちになることを助けます

また、好きな色は?と聞いて好きなことが解れば、その事柄に関係するレクリエーションを導入したりと、彼らの希望に答えられる可能性があります。それが叶うと日々を楽しむことができ生きる楽しさを再び取り戻して頂くことに繋がります。

認知症の症状とカラーセラピーの相性も良い

科学的にも、言語を司る左脳よりも直感を司る右脳にアプローチするカラーセラピーは認知症の方々にとって気持ちを引き出しやすくするといわれています。

また、色に気持ちを投影して話をするため初対面のセラピストにも簡単に心を開いて頂けるというメリットもあります。

認知症患者から今の気持ちを引き出せる事は、そのご家族にとってもありがたいことですよね。

本人の気持ちとこちらのイメージは違う

OgutierによるPixabayからの画像 最後に、そのアクティブカラーセラピーでは10人の認知症患者全員がポジティブな状態であるということがわかりました。それはご家族や施設のスタッフさん達にとってとても嬉しいことですよね。

一般的に家族はそのイメージから「辛いだろう、可愛そう、」などと証拠もなく心配したりしてしまうものです。ですが、彼らの気持ちをこのような形で知ることができ、もし私がその家族の立場なら「施設にはいってもらって申し訳ない」という気持ちだったのが救われます。

私自信、このストーリーを本で読んでこれから正にやろうとしている事に希望が持てました。これからの高齢化社会、人生100年時代に認知症患者とのコミュニケーションは不可欠になるでしょう。

彼らとそのご家族を繋ぐ手段、そして気持ちを開放する事ができるカラーセラピーをもっと知って頂き、施設単位で取り入れて頂くためにも活動を更に広く広めていきます。ご拝読ありがとうございました。

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