自分の気持ちもわからない奴が他人の気持ちをわかるわけがない。

この歳になると、相手がどんな性格でどんな事を言えば嫌な思いをするのかがわかるが、
私より年上の人でも私が息を吸うようにわかるそういった事もわからない人間がこの世には存在していて
そういう人が「自分はすごい」と思って仕事をしていたりする。

今ではこれは私の能力だと自負しているのだが
私が相手の気持ちをわかるようになるまでには
いろいろと経てきている。

最初は中学生の頃。
両親の離婚から、自分の気持ちよりも
親を優先していたし
それにより、自分の感情がわからなくなっていった。

そうこうして20歳を過ぎ、ガールズバーで働きだした頃。
お客様が何をすれば喜ぶのかはわかるのだけれど
何が原因で怒ったり悲しんだりするのかがわからなかった。
「なんで怒るの?」
「それってなんで悪いことなの?」
「は?」
そう思う私がおかしいのだと気づいた時、
「まるでロボットのようだな」私は私にそう思った。
あるお客様に本気で惚れられてしまった時に
なんだか色々とややこしくなってしまい
その原因を突き詰めた結果
私のロボットのような心無い部分に焦点が当たった。
それを直すため、相手が怒ったり悲しむのがわからないなら
自分が怒ったり悲しむ時がどんな時なのか考えてみよう!
となったのだ。

自分がどんな人で
どんな事に興味を持ち(これは把握しやすい)
どんな事が嫌なのかを観察することで
他の人にしてはいけない事がわかる
ということは多いと経験から思った。

人間は嫌なこと、悲しいこと、痛いことなどは
忘れやすいようにできている。
そりゃあ忘れられないことも沢山あるけれど
それでも全部忘れないような脳なら
人間生きてられないから。
ちゃんと全部は忘れないように、
生命維持に必要な痛みは覚えているけれど
忘れていることの方が断然多いのが人間だ。
だから、どんな事が嫌なのかは忘れてしまいやすい。
それをメモして、自己分析をして
他人を観察することで
3年もすればすっかりそれが定着して
相手が嫌なことはしない人間が出来上がっている。

それが今の私だったりする。

他人の気持ちがわからない人は
自分の気持ちもわかっていない人が多い。
それが私の持論なのだが
それはその人が悪いんじゃないと思う。
育ってきた環境が劣悪で
気持ちを出してもそれに反応してくれる人がいなかった、
自分の気持ちは常に潰されていた、
そういう悲しい過去があるんだと思う。

ただ、その人は他人の気持ちがわからない事さえ
わからない観察力のない人か
あるいは人と接しない人か
もしくは私のよう観察と分析をしている最中の人だろう。
大人になってもそれが変わらない人が周りにいるなら
残念ながら離れたほうが自身の身のためだ。
そうだった私が言う。
心無い人間に自分の心を傷つけられる必要はない。
変わろうと努力をしている人であれば
あなたが離れようが離れまいがその人はいずれ変われる。

もし自分が、相手がなんで怒ってるのかがわからない人なら
自分のために、自分を知ってあげてほしい。
「なんでそんなことで怒ってるの?」
「なんでそんなことで悲しんでるの?」
といったことを思う人は
自分の怒りや悲しみ、心の痛みに鈍感になってしまっているはず。
過去に沢山心を傷つけられたから鈍感になってるんだと思うので
傷ついた過去の自分をちゃんと見てあげてください。
ちゃんと今の自分も傷ついていることに目を向けてください。
傷ついてないほうが人生わりと楽に生きられるんだけど
それで周りの人が傷つくならそれは良くない。
自分のために直しましょうとは言わない、
こういった人って自分を顧みずにいたからこうなってるんだし
自分のために直すとはあまり考えられない。
だから、周りの人を傷つけないために自分の痛みと向き合いましょう
自分の感情と向き合いましょう
自分の気持ちを知りましょう
と言います。
ぜひ、そうしてあげてください。
そして大切な人を大切にしてあげてください。

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