【音楽】『ぼっち・ざ・ろっく』にハマった人に聴いて欲しいバンドの話
メリークリぼっち。(出遅れ)
皆さん、「ぼっち・ざ・ろっく」、見てますか?
普段はウマ娘や競馬にまつわったりまつわらなかったりする事を書いてる僕ですが、中高生の頃は暇さえあれば音楽を聴いてましたしライブにも行ってました。
アニメ見てたらその頃の気持ちが刺激されたので…
ぼっち・ざ・ろっくアニメ1期完結記念!!
ぼざろから邦ロックを知ろう!!
のコーナーをやりたいと思います。
年末は音楽聴きまくって年越ししましょう。
よろしくお願いします。
アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」を見て、
「この曲好き!」とか
「これの元ネタって何?」
って気になった方のために
「じゃあこの曲もオススメやで」
「これはこういうこういうバンドがいて〜」
みたいなことを書いてる記事になります。
おすすめの曲をひたすらブン投げ続けるので、読者に1曲でも刺さればいいな、というスタンスです。ほぼブログと同じ。
※ロックじゃなくて邦ロックなのは自分が20世紀の洋楽ロックに疎いからです。
※微量ではありますが原作のネタバレが存在します。あらすじすら知りたくない方はブラウザバック推奨
※アーティスト名をタップするとYouTubeに飛ぶ仕様になってます。筆者のおすすめ曲が流れます。暇ならタップしてみてください。
ぼっち・ざ・ろっくって?
ぼっち・ざ・ろっく、通称ぼざろとは!
中学時代は陰キャで友達もいなかった主人公、後藤ひとりは、ひょんな事から父に借りたギター(ギブソンのレスポール)(ええやつ)とお友達になった。
毎日6時間ギターと向き合いプロ顔負けに上手くなったが人間の友達は出来ず、ネットに“ギターヒーロー”名義で演奏動画を上げ承認欲求を満たす日々。
高校入学後のある日、深夜テンションで学校にギターを持ち込んだら、たまたまバンドに欠員が出た伊地知虹香が通りがかり、ライブハウスに連行され…
なんやかんやあってバンドのギターになっちゃった!
というお話です。
その実態は、陰キャ高校生ギターが演奏力とカリスマ性で闘いながらも自身のコミュ障と対峙し、仲間と共に困難を乗り越えていく泥臭いストーリーを、まんがタイムきらら空間にぶち込んで無理やり美少女に仮託させたような作品になってます。
オーバードライブ!ピッキングハーモニクス!付点8分ディレイ!みたいな小難しい単語もあんまり出てこないので、楽器がよく分かんない人でもゆるく楽しめるのも良さの1つですね。
ここまで読んで逆に不安になった方のために、僕がぼざろにハマるきっかけになった動画を置いときます。
「ガチでロックやってる…!!」って、これ見て思ったんですよね。
自分語りになりますが、ロック大好きとか言っときながらここ数年は界隈から離れておりました。(好きなバンドのボーカルが亡くなった、ギターが亡くなった、メンバーが脱退した、無期限活動休止した、解散したなど色々ありすぎて嫌になったので)
でも見事ぼざろに惹かれたので、とりあえず作品情報を調べてみました。
事前情報は、メンバー4人の名字がASIAN KUNG-FU GENERATIONと同じで、ボーカルのあだ名のぼっちがアジカン後藤さんのゴッチから来てるということ。
作者のはまじあきさんがアジカンファンだからこうなったらしいです。
その割にOPはゴリゴリの10's平成末期ギターロック。
10年代に流行ったボカロやアニソンの流れを汲んだロック(ボカロック?アニロック?)っぽい曲に仕上がってますね。
でもちゃんとアジカンリスペクトもあり。
サビ終わり「超奔放凶暴な本性を」のパートの既視感。これは…
間違いなくリライトの「クダァラァッナッチョッゲッソーン!!ワスァラァレッソンザィカンオーン!!」のオマージュですよね。
今聴いてもやっぱり聞き取れない。
結束バンドの音楽性
さっきからロックロック言ってますが、十把一絡げにロックを語ることはできません。
皆さんは「ロックバンド」と言われて何を想像するでしょうか?
最近はSaucy Dogのシンデレラボーイとかマカロニえんぴつのなんでもないよ、あるいはMrs. GREEN APPLEの青と夏みたいなキラキラ系ロックや、ズーカラデルの夢の恋人、オレンジスパイニクラブみたいなTik Tokで流行ったバンドがそのまま流行ってる印象です。
結束バンドの属する位置はそこではなく、「下北系」と呼ばれるバンドの系譜です。少なくとも劇中序盤は。
STARRYっていう下北沢SHELTERをモチーフにしたハコ(ライブハウス)を拠点にしているので、そういう音楽性になります。
振れ幅はかなり大きいんですが、独特の雰囲気があります。退廃的な中に初期衝動がある感じ。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの昔のアルバムを全部聴けば雰囲気が伝わってくると思いますが、そんなことしてたら年が明けるのでカット。
下北のライブハウス出身で今最も売れているバンドは、UNISON SQUARE GARDENだと思います。(クリープハイプも同率1位)
下北系のスタンダードはだいたいこんな感じ。
最近の売れ線ポップロックとは真逆の方向性です。
メロディがキャッチーなら歌詞が難解だったり、はたまたその逆だったり。
どのバンドもやろうと思えば売れ線になびけるんだけど、意識してやらないようなバンドが多いです。
クリープで言うとABCDCや手と手、NE-TAXI、ウワノソラあたりの特有の湿っぽさを持った楽曲が“下北っぽい”ですね。
Mrs. GREEN APPLEがナニヲナニヲやパブリックばっかやり続けてたり、Saucy Dogがクリープハイプのカバーをし続けてたり、マカロニえんぴつがワンドリンク別ばっかやり続けてたらそれはほぼ下北系と言って差し支えないのかもしれません。(※違います)
結束バンドの曲もアニソンナイズドされてこそいますが、キーとなる曲は退廃オーラを纏っています。
なので陰キャに優しい邦ロックという印象。
SHE'Sよりねごと、サイダーガールよりおいしくるメロンパンや初期のandropの方が結束バンドの持つ雰囲気に近いかと思われます。
もちろん作中での作曲はベースのリョウさんなんですが、彼女もぼっちちゃんと共鳴する部分があるからか、作中序盤に披露した2曲は陰の波動があります。
ぼっちちゃんもギターヒーローとして、売れ線曲(数年前ならback numberの高嶺の花子さん、[Alexandros]のワタリドリ、RADWIMPSの前前前世あたり)のカバーをする傍ら、たぶん下北系の曲を聴いてたと思うんですよね。
給食の時間にデスメタル流してドン引きさせるぼっちちゃんがノベンバを知らないわけもなく…
back numberでも青い春や最深部、RADWIMPSでもおしゃかしゃまやDADAにハマる人はぼっちちゃんと趣味が合うかも。
ぼざろを解剖する
もうすでに色んなバンドを出しまくりましたが、本番はここから。
ぼっちざろっくはオマージュとリスペクトの塊なので、正しく摂取すればこの作品を学ぶだけで音楽の守備範囲が格段に広がります。
・ヨルシカのマイナー曲とかが好きな人
・音が荒削りでも聴ける人
・スピッツやフジファブリック、チャットモンチーを良いと思える人
ここらへんに当てはまる人はぼざろのルーツを辿っても気持ち良くなれると思います。
使用コードが少なめで音が優しかったり激しすぎたりするバンドが多いので。
漫画版ぼざろは、雑誌掲載時の扉絵でロックバンドのMVのオマージュをぶち込んできます。
売れ線ロックに詳しい方ならこれを見ただけで気持ち良くなれますし、この曲たちを知るだけで脳内ライブラリがかなりアップデートされます。
作者さんのロック遍歴が詳しく知れますね。
ちなみに僕は5巻までで「アーティスト自体は聴いてたけど扉絵の曲は聴いたことなかったパターン」が7、「バンド名は知ってるけど1曲も聴いたことなかった」が2でした。
なのであまり信用しないでください。
※なおこの記事では扉絵の曲はガン無視し、アニメやアルバム『結束バンド』内の曲を紹介しながら、それに似てる曲や、それを聴いた方におすすめの曲を添えていきます。
アニメでも1話からそういう小ネタのオンパレードでした。ぼっちちゃんがクリープハイプとSUPER BEAVER、あとなぜかクロマニヨンズの缶バッジを付けて教室に突入してたりとか…
(ライブハウスでギターやる人にとってブルーハーツは共通言語ですからね、知らんけど)
後は、ライブハウスの背景に
かいものねだり/HAKO-BOONのポスター
SAKEROCKならぬKOKEROCKのポスター
チャットモンチーっぽいポスター
the HIATUSっぽいポスター
BUMP OF CHICKENのsailing dayっぽいポスター
Galileo Galileiのベストアルバム、車輪の軸っぽいポスター
などがありました。
チャットモンチーのポスターが解散直前のポスターだったので、時代背景はやはりぼざろ連載開始当初の2017〜18年前後っぽいですね。
当時はギリギリ『あのバンド』を更に硬派にしました、みたいな雰囲気の曲を書くバンドも売れてましたね。Ivy to Fraudulent Gameとか。
(12/30追記:『あのバンド』がIvyの『青写真』に似てると思ったのは僕だけじゃなかったみたいです。おもろいショート動画があったので貼っときます)
アルバム『結束バンド』レビューと邦ロック布教
ここからはストリーミング配信が開始された1stアルバムにしてセルフタイトル『結束バンド』の曲たちを見ていきます。
とても高校生とは思えないくらいクオリティが高くて振れ幅も大きい13曲+αなのですが、ちゃんとどの曲もギターロック然としていて統一感がありました。
実は結束バンドの曲を編曲している方こそ、下北系ロックバンド、LOST IN TIMEのギターの三井さん。
ロストはひとりごとっていう曲が本当に素晴らしいので貼っておきます。
ロスト自体が下北系なので、その香りを知ってる方が編曲もされるならそりゃ素晴らしいアルバムになるはずです。
ちなみにこの方、FGOのオープニングテーマでもギター弾いてるのでアニソンにも造詣が深い。だから我々にも刺さるんですね。(三井さんが所属しているもう1つのバンド、la la larksが楽曲制作してたので)
(la la larksにハマったらschool food punishmentも聴いて欲しいが紹介してたら別の記事になるので割愛)
(ちなみに結束バンドのドラムを叩いてるのはschool food punishmentドラムの比田井さん)
(比田井さんは緑黄色社会でもよくサポメンとして入ってる)
YouTubeには結束バンドの曲の三井さんの弾いてみた動画も上がってるので、ギター練習がてら見てみましょう。(そう簡単に弾けるわけがないムズさ)
アニメ本編で披露された結束バンドのオリジナル曲は4曲。そしてオープニングが1曲と、エンディングが3曲。カバー1曲、別バンドの曲が1曲で計10曲。力入ってますね。
特筆すべきはエンディングテーマ。
『Distortion!!』と『カラカラ』と『なにが悪い』。
この3曲はプロのミュージシャンが作詞作曲してます。
1曲目は『Distortion!!』。
次の音にエスコート♪掻き鳴らすんだディストーション♪
Aメロはドラムとベースから入って、途中でリードギターが入り、最後にバッキングの喜多ちゃんギター。
歌メロと合いきらないコード進行もサビで解決。
めちゃくちゃキラキラしてますけどちゃんと本編に沿ったストーリーがあって、一筋縄ではいかない曲になってますね。
曲の作者は谷口鮪さん。「ないものねだり」「シルエット」で一世を風靡した、あのKANA-BOONのボーカルです。
2014年頃は空前のないものねだりブームで、高校生の文化祭の定番がこの曲とONE OK ROCKの完全感覚Dreamer、SiMのKiLLiNG ME、THE ORAL CIGARETTESの狂乱Hey Kidsの4強になってたとか、なってなかったとか。
それだけ聞くと、KANA-BOONが下北のギターロックバンドの曲を制作するのはお門違いなのでは?と思ってしまいますが、否。むしろ彼らこそアジカンの後継者なのです。
メジャー1stアルバム『DOPPEL』までの彼らは、今と全く違う色をしていました。
初期衝動でフロアごと持っていくこの感じ。
どっかで見たことありませんか?
そう。
似てるんですよね、結束バンドって。
KANA-BOONに。ひいてはアジカンに。
多くの人がロックバンドにこの“衝動感”を求めていたのが10年代までのライブハウスでした。
この感じの音楽が聴きたい方はインディーズ〜TIMEまでのKANA-BOONとアジカンのソルファ前後のアルバムがオススメです。
深堀りしたい方はBase Ball Bearを聴いてみるもよし、ロックの系譜を辿ってNUMBER GIRLに行き着くもよし。
(ナンバガはだいたいの邦ロックに大きな影響を与えているんですが、クセが強いのでハマるのには時間がかかるかも)
気をてらってフジファブリックもよし。銀河って曲を聴けばこのバンドの変態性と後世に与えた影響が分かるはず。そこから彼らのフォロワーを追っかけるのもアリ。サカナクション、フレデリック、Cody・Lee(李)などなど。
推したいのはストレイテナー。ぼざろアニメ3期がある可能性も考慮して、予習しておくのは損ではないかも。シーグラスは邦楽史に残るべき名曲です。
Distortion!!系のキラキラロックを聴きたい方はキラキラしてる時のMrs. GREEN APPLEやキラキラしてる時のKEYTALK、キラキラしてる時のsumika、あるいはSilent Sirenを聴きましょう。
2曲目は『カラカラ』。
アニメ本編で公開された曲の中では1、2を争うくらい好きな曲ですね。
歌詞は…本編を見ると良くも悪くも解釈が変わっちゃいますね…彼女の性格と生き様をPhotoshopにかけて超美化したらこの歌詞が出来ましたって感じ。もちろん褒めてます。
曲調は八十八ヶ所巡礼をモチーフにしたSICK HACKに憧れているリョウがボーカルの曲なので、ややオルタナ寄り。下北系というより残響系っぽい曲になっています。
残響系というのは、「残響レコード」っていう変なバンドばっか集めたレコード会社がいて、そこに所属してるバンドや所属してそうな音楽性してるバンド、曲の総称です。
主なアーティストは
凛として時雨、9mm Parabellum Bullet、the cabs、cinema staff、People in the box、tricot、Cö shu Nieなど。
変拍子、やけに手数の多いドラムとギター、変なコード進行、意味不明な歌詞が特徴。
東京喰種の作者が好きそうな音楽だと思ってもらえればOK。アニメ喰種の主題歌は女王蜂以外全部残響系です。(ちなみにぼざろ作者は女王蜂のファンらしい)
実は残響系が日本の邦ロックに与えた影響は凄まじいんです。10年代前半、日本は残響系の一大ムーブメントの中にいました。
アニソンタイアップを良くするアーティストなら、ナナヲアカリも学生時代は残響系のコピバンをやりまくってたと言います。UNISON SQUARE GARDENも残響系バンドとかなりの数対バンしていますし、前述した9mmとも交流が深いです。酸欠少女さユりもPeople in the boxにハマっていたらしく、彼女の曲も残響の波動を感じさせます。
カラカラを作ったのはtricot(トリコ)のボーカル、中嶋イッキュウ氏。ジェニーハイのボーカルとしても活動されてます。
このバンドは純粋な残響系じゃないんですが、このカオスさは残響に他ならないですし、逆に22年現在はtricotくらいしか変拍子マスロックやってるバンドがいないです。他は全滅しました。
カラカラに話を戻すと、普段のtricotとは真逆の疾走感溢れる綺麗なサビなので「こんな曲も作れるんだ…」と驚き。自分は残響大好き人間なので、この曲も大好きになりました。
(セルフカバーたすかる)
カラカラが好きな人はきっとこの曲も好きなはず。
カラカラと違ってサビ前まで変拍子キメてますが、展開の読めないワクワク感とどこか叙情的なメロディが堪らない1曲となっております。(ただのファン)
この曲でシネマが気になった方は白い砂漠のマーチもぜひ。
ドラムの人はゲーム実況者で、もうすぐ登録者が30万人。バンドの人気を上回ってしまった悲しきモンスターです。
逆にAメロの「重大な問題〜♪」の消え入りそうな透明感が好きだった方は相対性理論とかからパスピエ、カラスは真っ白を掘ってみてもいいかも。
ちなみに残響系フォロワーからしたらギターヒーローといえば9mmの滝さんなので、そちらも履修しておくといいかもしれませんね。
この荒ぶりっぷりです。
9mmで耳と今までの常識が破壊されたと思うので次に行きます。
3曲目はこちら。
喜多ちゃんが中指立ててると話題の『なにが悪い』ですね。(語弊しかない)
この曲を作ったのがthe peggiesのボーカル、北澤ゆうほ氏。
サビ後半とかまさにぺギーズ節出てますよね。
ぺギーズはアニメファンには「きーみのせい♪きみのせい♪」とか「運命なんて言〜え〜ないっ♪」とかでお馴染みですが、このバンドもインディーズ期は意外とロックしてしました。
この曲とスタンドバイミー、ネバーランド、グライダーはザ・ガールズロックって感じがしてとても良いです。
スプートニクみたいなのが好きな方はとりあえずHump Backあたりを聴いて頂きたいですね。
「君が泣いた夜にロックンロールが死んでしまった 僕は飛べない」
↑一生かかっても書ける気がしないパンチライン。
拝啓、少年よって曲で一気にブレイクしたので知ってる方もいるかもしれませんが、僕はこっち路線のハンプが好きでした。(懐古厨)
上記のような人生を揺るがす名フレーズを欲してる人は“文学ロック”系を攻めても面白いです。
こういうのとか。音だけじゃなくて歌詞が入ってはじめて完成する音楽。これはこれで良いですよね。
羊文学自体はきのこ帝国とスピッツの中間みたいな爽やかに溶けるような音楽性です。上の曲はかなりスーパーカーを意識してそう。
活動を終了したバンドですが、こういうのもどうぞ。
(赤い公園とヒトリエは僕の青春でした)
赤公も初期は実験的に残響みたいな曲書いてたんでそちらもどうぞ。
掘れば掘るほどいいバンドって出てくるもんです。
お次は番外編。アニメで曲を披露したSICK HACKってバンドの曲です。
なかなかにサイケですね。女性ボーカルなので大森靖子とかを彷彿とさせます。
これの元ネタが
これです。
SICK HACKすら万人受けだったと錯覚させる前衛的な作風。
ボーカルの名前がSICK HACKは廣井きくり、八八はマーガレット廣井です。なんで現実の方がアニメっぽいんだよ。
こういうのが好きな人はニガミとかもいけそう。
で、こういう気持ち悪い音楽(褒めてる)に慣れてしまうと、最終的に
こういうのに行き着いてしまいます。
このライブ映像は色んな曲をメドレー(?)で演奏するアレなのですが、ねこにゃんパートのねこ子って曲はTik Tokで使われてたそうです。JKも大概どうかしてるんすね。
ここからがクリスマスイブ追記パートです。
まさか最終話であんな事になるだなんて思ってなかったっすよ。嬉しすぎるサプライズだが、文字数が増える増える。
まずは『忘れてやらない』から行きましょう。
王道ガールズギターロックって感じですね。
どことなくSHISHAMOっぽくもあり、ぺギーズっぽくもあり、ハンプっぽくもあり。
あまりにも王道すぎて逆に似てる曲も見つからなかったですが、強いて挙げるならこれとかですかね。
ちょっと前の爽やかギターロックの流行りも汲んでるので、ちょっとサイダガっぽさも感じましたね。
こういう青春コンプレックスを刺激する曲はぼっちちゃんが嫌いそうなんですが、学園祭をエンジョイしてしまうことでミイラ取りがミイラになってしまったのかもしれませんね。
歌詞はちゃんとぼっちしてて安心感。
2曲目、『星座になれたら』。
これ最高ですよね。一生聴いてられる。
タイトルだけミスチル意識?な感じですが、曲はめっっっちゃ良質なアイドルソングのバンドアレンジみたいな雰囲気。
ぼっちちゃんの思った事を喜多ちゃんに歌わせてる曲なんですが、喜多ちゃん側からしても刺さる部分もある。特別な曲ですね。
Cメロの「遥か彼方 僕らは出会ってしまった」はアジカンの遥か彼方って曲からの引用でしょうか。
「カルマだから 何度も出会ってしまうよ」はBUMPのカルマしか思い浮かびません。
「雲の隙間で」は、二人の関係性の話だと思います。
陰と陽、雨と晴れ。ぼっちちゃんは光にはなれないし、喜多ちゃんは闇になれない。だから、ちょうどその真ん中、雲の隙間。二人の関係性をたった4文字で表せてしまうヒグチアイ、凄すぎる。
サビは切ない泣きメロなのにイントロや間奏でバンアパになるのも良いですね。
“バンアパ”の意味が分からない方もこれ聴けば一瞬で分かるはず。
モロでしょ?
the band apart、通称バンアパ。
実はアニソン界の転調ブームはほぼ全部バンアパから来てると言ってもいいくらいで、最近逮捕された大人気クリエイター、田中秀和氏はバンアパの影響でえげつないコード進行と転調を多用してました。共作経験もあるらしいですね。
アイマスもアイカツも、実はバンアパに多大なる影響を受けてるんですね。間接的に。
我々アニオタは知らず知らずのうちにバンアパに耳を開発されていたのです。
バンアパが坂本真綾さんに提供されたBe mine!って曲もサビのベースが狂ってるので一聴の価値アリですし、バンアパ自体のおすすめ曲はfree fallです。
※なおバンアパはバンド結成1年そこらで演奏できるようなものではないです。もちろん星座になれたらも同様。あのタイム感は出せません。特にドラム。あのジャジーなリズムの取り方とさりげないフィルとかゴーストノートは上達しきった者の特権です。
サビの切なさと疾走感、星って単語でこの曲もちょっとよぎったりしました。
この雰囲気とバンアパを掛け合わせてオリジナルソング作っちゃってる結束バンドって何者なんですかね。
秒でメジャーデビューしてZepp埋めそう。
SCANDALも結構ロックないい曲作ってるし演奏力がレベチなのでぜひ。意外と結束バンドの行き着く先って内省型スキャなのかもなって思ったりします。
ここからはアニメで使われてない曲を何曲か。
散々言いましたけどアジカンに寄せすぎてないのが良いですね。
『ひみつ基地』
イントロが完全に青と夏です。ありがとうございました。コード進行も寄せてるんじゃないでしょうか。
女性ボーカルが丁度いいコード感とスケール感で声張り上げて歌えるミセスがおかしいということがよく分かります。
『ラブソングが歌えない』
ぼっちちゃんギターを抜いたら一般高校生が文化祭でもやれそうなくらいの演奏難易度な気がします。本編でもやって欲しかった一曲。
『小さな海』
ちょっとだけベボベの新呼吸を思い出しました。
最初は落ち着いた雰囲気から、曲を贅沢に使って徐々に盛り上げていくタイプの曲、性癖ですって方は手を挙げてください。分かります。僕もです。
これを普通のバンドがオリジナル曲としてリリースしたら、10年間くらいはワンマンライブの後半でやり続けられるライブアンセムになりそう。それくらい楽曲の強度がすごい。
いつかどうにかしてぼっち・ざ・らいぶ!が開催されることを祈ります。
『フラッシュバッカー』
好き………こういうの…………めちゃくちゃ好き……………
とてもアニメ発のアルバムの中の1曲で終わっていい曲じゃないでしょ。
夜明けというか薄明というか…来て欲しくないけど来てしまった明日。それでも僕らは進む。みたいな雰囲気の曲。これぞまさに下北系なんですよ。
女性ボーカルだからチャットの染まるよとか世界が終わる夜にっぽさを感じさせますけど、多分本質はそこではなくて。
syrup16gリスペクトなんじゃないかなって思うんですよね。音像がシロップとかLyu:Lyuのディストーテッド・アガペーを彷彿とさせます。
ストーリーを重ねるとぼっちちゃんにとって“光る朝”がなんだったかは語るに落ちるのですが、ぼっちちゃんの精神性がまず陰なので、その世界に白い絵の具みたく光が落ちたような、そんな救いがこの曲から感じられます。
シロップはぼっちちゃんの性格的に病んだ時は絶対聴いてるバンドでしょうから、そこに曲調が寄るのは必然です。
でもタイトルのフラッシュバッカーはアジカンのフラッシュバックにニアミスしてたり、ドラムのリバーブはちょっとサイレンっぽかったり、アジカンっぽさもほんのり感じさせてくれます。
『転がる岩、君に朝が降る(Cover)』
アジカンの原曲は何度も聴いていたのですが、ボーカルの歌い方でこんなに変わるのかと驚きました。
アジカンが歌うとアジカンですが、後藤ひとりが歌うと後藤ひとりでした。結束バンドというより後藤ひとりでした。
まるでこの曲からぼっち・ざ・ろっく!という作品が産み落とされたかのような親和性でした。
僕だけがいない街のRe:Re:もそうですが、昔の名曲がどんどん掘り起こされていきますね。
ぼざろ2期はほぼ確定してるでしょうし、結束バンドII(仮)ではどの曲のカバーが聴けるか楽しみですね。
僕はムスタングに1票。
まとめ
ここまで約1万字。
いかにぼざろが面白かったか、結束バンドが名盤だったか、僕がロックを語り足りないまま日々を過ごしていたかが分かります。
ここまで読んでくれた方はきっとぼざろロスになってるはずなので、2期まではロックを追っかけローリンローリンしながら日々を過ごしましょう。
最後に、ぼざろから邦ロックにハマった人向けプレイリストを作成してみたので、そちらも是非使ってみてください!
それではまた、ぼざろ2期で。
(追記:待ちきれなくて書いちゃった❤)
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