論文の簡単な探し方
こんにちは、URAKOMEです。
今日は論文の簡単な探し方について書いていきます。
(研究者の方は見る必要がない記事かもしれません、学生諸君・一般の方向けです。あしからず。)
テレビやネットのニュースでは発表された内容を要約・抽出して書かれます。
たしかにスピード感はあるのは大変価値のあることなのですが、そこには書き手のフィルターや様々な想いが含まれるわけで、意外と事実を正確に捉えた情報が少ないなぁという印象です。
情報が豊かな時代だからこそ、情報を正確に捉える術を持つのが重要な時代であるとも言えます。
時間はかかりますが、時には要約・抽出されていない一次情報に触れるというのは自分の頭で考えるために重要なことだと思います。
その一つとして、原著論文やレビューを読む、というのを試してみてはいかがでしょうか。もちろん現代の論文は主に英語で書かれているので、英語アレルギーの方にはキツイかもしれませんが・・・。
大学生の場合、レポートやゼミで論文を探さなければならないときには然るべきサイトから探してこなければいけません。
情報ソースが信頼できるものか?エビデンス(証拠)はあるか?というのは非常に重要です。(実際、専門家でも何でもない人の雑記ブログから引用してくる子がいるのでw)
本稿では簡単に医学・生命科学論文を検索する方法についてすごくざっくり書いてみます。
本稿の要点
・Pubmedで探す!
・大学で購読している科学雑誌は無料で読める
Pubmedで探す
Pubmed(パブメド)?なにそれおいしいの?って思う方も多いと思うので説明します。
PubMedは生命科学や医学に関する文献や要約を掲載する無料検索エンジンです。
アメリカ国立衛生研究所(NIH)のアメリカ国立医学図書館がデータベースを運用しています。
医学・生命科学研究者がいつもお世話になっている検索エンジンです。
いつもお世話になっております!パブメドさまぁぁぁぁぁ!(←これホント)
最近話題になっている新型コロナウイルスについて調べてみましょう。
1. Googleで"pubmed"と打ち込む
一番上に出てきますのでクリック。(全部小文字で打っているのは早いから)
2. トップ画面に検索したいワードを入れる。今話題のコロナウイルス(coronavirus)を入れてみます。
coronavirusと入力し、横のSearchボタンを押す。
すると、検索の結果として14926本の論文がヒットしました。
右の青のMost recentのタブが押されているので、新しい論文の順に上から羅列されています。
3. 関連ワードと一緒に入れて検索する
コロナウイルスは今話題になっているウイルスの中の大きな科(ファミリー)のことを指します。(例えば、ウイルスが人であればコロナウイルスは日本人・アメリカ人、犬であればダックスフント・シェパード、のような感じ)
2001年に出現した急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)の原因となるウイルス、通常の風邪のコロナウイルスなどが含まれ、それらの論文も今回の検索ではヒットしてしまいます。
なので、今話題になっている新型コロナウイルスは、COVID-19(正式な病名)やSARS-CoV-2(正式なウイルス名)を入れるとヒットします。
コロナウイルスの場合は背景が複雑なのですが、今回のアウトブレイクでは上記名称が決まる前にもたくさんの論文が出ていたため、coronavirusに加えて何か違うワードで検索するほうが良いかもしれません。
例えば、簡単な方法の1つとして、カーソルを検索ボックスに近づけると関連ワードが出ます(上図)。
今話題になっているコロナウイルスは新しい(novel)コロナウイルスということで「novel coronavirus」や、武漢(Wuhan)で発生したので「wuhan coronavirus」、肺炎(pneumonia)を起こすので「coronavirus pneumonia」などが関連ワードとして出てきます。
コロナウイルスの場合は背景が少し複雑なので、今回あえて細かな解説をしました。
その他、iPS細胞やPD-1など日本人がノーベル賞を取った研究を調べてみても面白いと思います!
このように、慣れてしまえば論文は簡単に検索できますので、色々試してみてください。
もっと詳しく知りたい人は下記のサイトが日本語でわかりやすく書いていますので参考にされてください。
http://www.jikei.ac.jp/academic/micer/pubguide.htm
大学で購読している科学雑誌は無料で読める
PubMedで要旨(Abstract)は読めますが、全文を読みたいという場合は下記のようにアクセスします。
例えば、下記はLancetという超有名医学雑誌に載った論文ですが、右上にFull text linksというバナーがあります。
そこをクリックすると元々の雑誌のサイトに飛びます。
リンクに飛ぶと、
Download PDFからPDFファイル形式でダウンロードできます。
また、ページビューでも全文読むことができます。
注意すべき点は、雑誌はお金がかかるものとフリーのものがあります(読者が払うか、著者が払うかで異なる)。
そのため、読者が払うタイプの場合は購読していないと全文読めません。
大学の図書館では大学が購読している雑誌に載っている論文を読むことができます。総合大学であれば、多くの雑誌を購読しているため、たくさんの論文を無料で見ることができます。
ものすごくざっくりですが、論文の探し方について書いてみました。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
それでは。
Merci.
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