かなしみ

『もういない君と話したかった7つのこと』を読んだ。

この本の存在は今日、点滅社さんの上に貼った記事で知った。何か明るい景色を見せてくれるかも、と、わりかしすがるような気持ちで買いに行った。
まじめくさった顔で読み始めたけど、著者の海猫沢めろんさんの、運動嫌いなのにボクシングジムに3年以上通ったり宗教に通ってみたり瞑想にハマって禅寺に行ったりという珍しめの行動やらその他珍しめの出来事やらが、「太陽は明るい。」くらい当然なことのように書いてあるから、気がついたら所々笑っていた。
でもKさんが亡くなって、Kさんのご両親に喫茶店で会うところ、そこでのお父様の言葉に涙がとまらなかった。何度も読み返した。
Kさんが海猫沢さんの生き方に憧れる気持ちはすごくわかる。自分もこんな風に生きられるかも、と思うために、毎日の食事みたいにこの本を読み返し続けたらいい気がした。

内容の説明をできてないから、この本を読んだことがない人には何のことやらという文だけど、とりあえず感想。

ここまで書いて、このnoteの題名はどうしようと思ったとき、頭にぽっと浮かんだのが「かなしみ」という言葉だった。かなしみ。Kさんが亡くなってしまったことがかなしい。「自ら死を選択してほしくはなかった」とか「止められたかもしれない」とかいう感情とはちょっと違って、Kさんはとてもきれいな人だと思ったから、きれいな人がこの世界からひとりいなくなってしまったことが、誠に勝手ながら、すごくかなしいと思った。


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