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闇鍋人狼で参考にしたアナログゲーム

闇鍋人狼はアナログ・デジタルまたそれらのジャンル問わず様々なゲームを参考にしており、ルールのほぼ全てに元ネタがあると言っても過言ではありません。この記事では特に影響を受けたものを正体隠匿系のアナログゲームに絞っていくつか紹介します。

闇鍋人狼は正体隠匿系のスマホゲームです。

お邪魔者

お邪魔者は『皆で協力して宝探しをするけど、お邪魔者が潜んでいて妨害してくる』というゲームです。かなり昔からあるゲームで古典と言えるほどですが、今改めて遊んでも面白く、基礎の作りがしっかりしています。

全員で共有のボードがある、他プレイヤとは攻撃・回復で関わる、ランダムにカードを引く、非公開の手札がある、などの要素を闇鍋人狼では参考にしています。お邪魔者をデザインの骨格にして、そこから組み立てていきました。

人労

人労は『皆で会社のプロジェクトを成功させようしている中に、サボってプロジェクトを失敗させたい人や、プロジェクトそっちのけで結婚したい人などが混ざっている』というゲームです。全員で共有のボードにアクションを起こしてゴールを目指す点がお邪魔者と共通しています。

闇鍋人狼では、『秘密裏にカードを集めそれらを合成した結果をボードに反映する』という点を参考にしています。暗闇の中で食材を出し合ってそれらで鍋を作るというのはまさにここから来ています。

また、おそらくレジスタンスから影響を受けていると思われる、ボードに影響を与える人を相談して決めるという仕組みがあります。闇鍋人狼では結局採用しなかったんですが、これも面白い仕組みです。

レジスタンスアヴァロン

レジスタンスアヴァロンは『皆でミッションを成功させようとしている中に裏切り者が潜んでいてそれを邪魔してくる』ゲームです。やることがシンプルなわりには奥が深く、GMいらず脱落無しといった要素も良く、後のゲームにも広く影響を与えていると思います。

闇鍋人狼で参考にしたのは、人狼が負けたとき村人の正体を当てられたら逆転勝利という点です。これは、元のレジスタンスが「アヴァロン」になったとき追加された要素で、人狼が詰み状況になったときからの逆転要素として機能し、村人側にも緊張感を作る良いデザインです。

闇鍋人狼でもほぼバレ状況というのはよくあるので、こういうカウンター要素は自然に取り入れられました。

凶星のデストラップ

凶星のデストラップはエイリアンから逃げながら惑星を探索し、救助が来るまで生き延びるゲームです。プレイヤの1人はエイリアン側になり、ゲーム中ずっと公開されているので、厳密には正体隠匿系ではなく非対称のバッティングゲームで、体験としては鬼ごっこに近いです。

闇鍋人狼では、探索する場所を村人同士で相談しないといけないけど、エイリアンにもその議論を聞かれている、という点を参考にしました。闇鍋人狼では全ての情報を完全に共有すれば人狼を確実に割り出せるのですが、人狼が村人の非公開情報を答えられたら強力なペナルティをかけられるという仕組みがあります。

ある程度は相談しないといけないけど、相談しすぎると反撃をくらうという体験はまさに凶星のデストラップの面白いところです。闇鍋人狼では村人の完全情報共有にリスクをつけ、緊張感を持たせるという意図で採用しています。

斯くして我は独裁者に成れり

斯くして我は独裁者に成れりは、『徐々に公開されていく情報を元に協力したり裏切ったりしながら最終的に勝利条件を満たすゲーム』です。こちらもよくある正体隠匿系とは少し毛色が違っていて、ブラフやドラフトなどの体験に近いです。進行次第で立場やプランが変わっていき、選択肢が沢山あるのが面白いです。

闇鍋人狼で参考にした点は、投票のギミックです。多くの正体隠匿系では投票結果を多数決として利用することがほとんどですが、我独は投票を集計した票数を終了条件に使っています。

闇鍋人狼も最初は多数決を採用していたのですが、票数を影響度にするという仕組みの方が相性がよく、デザインの幅が広がりました。

その他

他にも、オリジナルの人狼やワンナイトなどの亜種、ワードウルフやインサイダー、マーダーミステリー全般など最終的に採用はしなかったものの参考にしたアナログゲームは沢山あります。

特に、第三陣営や村人側の悪事というのは面白いものが多く、開発中の試作品では何度か試していたので、今でも形にできないかとは考えています。

ボツになった試作達を紹介する機会があれば、元ネタにしたアナログゲームも合わせて紹介したいと思います。

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