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裏方PRパーソンの表と裏
PR会社たるもの、裏方稼業を徹底するのである。スポットライトは常にクライアントへ。
スタッフリストやエンドロールに名を連ね、あらゆるアワードで機会のある広告代理店よりも、はるかに裏方に徹するべし。
という文化で約10年間、育ちました。
「裏方に徹するべし」と諭してきた誰かは、それが誰だったかはまったく思い出せません。
裏方に徹した結果、素晴らしき能力や知見は閉ざされた世界でのみ流通し、日の目を見ることはありませんでした。
裏方で居続けること、そこにはクライアントファーストに徹する姿勢、自己犠牲の上で成果を有むような美学があることは疑いませんが、相応の機会損失を生んでいることを体感しました。
表舞台に情報が出てこない限り、誰かに認知してもらうことは殆どありません。
その人の能力や、才能に気づかれなければ、そもそもいい仕事が巡ってくるチャンスを失います。
転職しようにも実績は見えず、独立しようにも良質な相談は入ってきません。
そんなこんな、キャリアづくりに不利な状況が訪れようとも、「裏方に徹するべし」と諭した誰かは責任を取ってはくれません。
最近、こんなことがありました。
私が法人の銀行口座を作ろうとした時、面談に応じた銀行員は、私の実績っぽいニュース情報を印刷して用意していました。
名前で検索して、ヒットしたページの情報をチェックしていたのでしょう。
もし、過去の私が「裏方なので...」と実名が出ることを拒否していたら、私は"いなかった存在"として、銀行口座の開設は叶わなかったかもしれません。
いい仕事を続けていれば、きっと誰かが気づいてくれる。
一部正しく、一部嘘です。
そもそも、他人は私のことにそこまで興味がありません。
いい仕事をして、それを大きな声で発信することが必要です。
脳の中にとどめている、素晴らしいアイデアや考えを整理して、惜しみなく発信するのです。
自己"アピール"も、生存戦略の一環です。
「裏方に徹して目立つな。」
かつて私が正しいと思ったその考えは、本当に正しかったのか。これからも正しいのか、いまでも正解はわかりません。
間違いなくクライアントにスポットライトを当てる必要はありますが、溢れた光を浴びたり、スポットライトの端っこにお邪魔する分にはいいんじゃないでしょうか。
表舞台に登場することを強制する世の中であってはいけないし、裏稼業に徹することを強要してはいけない。人には人の得意なやり方があるので、それを認め合う社会でありたい。
自分で自分にスポットライトを当てる行為=発信することで得られる効果を知った今、発信をやめるつもりはありません。
願わくば、プロがプロとしての情報をもっと発信してくれると嬉しいな。こんな仕事を、こんな考えで、こんなにやってるんだぞ、というナレッジをもっともっと知りたいです。
(目立つといっても、面白い/かっこいいインフルエンサー化を目指すというよりは、硬派で有益な情報発信をするやつ、という私なりのコンセプトと質にはこだわりたいです。インプットもアウトプットも到底及ばず、まだまだ精進が必要です。)
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