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【学科】から傘の家
一級建築士学科試験は,たった1点で合否の命運が分かれてしまう.そのため,過去問10年分のマスターよりも,15年分のマスターの方が圧倒的に有利ですし,合格ロケットでは過去20年分をおさえておくことを薦めております.
ただし,建築作品系については,過去問20年分の知識でも足らず,合格ロケット ユーザーには,それ以前の知識もおさえてもらっています.解説集の中に掲載(コチラ)↓
今年(令和4年)の学科本試験においても,それよる貴重な1点を得点できました.その実例をご紹介します.
令和4年(2022年)に出題された計画科目13問目4番選択肢は,平成8年(26年前)や平成11年(23年前)に出題された「から傘の家」の知識があれば,一発で×問(誤った記述)と見抜けます.
~↓↓↓1分で解説!YouTubeショート動画↓↓↓~
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【解説】
「から傘の家(篠原一男,1961年,目黒区,木造平屋建)」の特徴である.7.2m四方の正方形平面を持つ極度に単純化された構成の住宅であり,LDK部分,寝室部分,トイレ・浴室等の水廻り部分に3分割され,襖を開ければワンルーム(単一空間)となる単純明快な全体構成でありつつ,その造形性は,伝統的な家屋にも通じる力強さを感じさせる.から傘の骨状(放射状の垂木)の方形屋根が名前の由来である.
令和4年(2022年)の一級建築士「学科」試験で問われた知識です↓
【計画問題コード04134】正しい記述かどうか?
正面のない家-H(坂倉準三建築研究所,1962年)は,襖(ふすま)を開くことでワンルームとなる正方形平面に方形屋根を架け,傘の骨のように組まれた木材を内部に現した住宅である.
↑の問題は,正面のない家-Hがどんなものか知らなくも,から傘の家を知っていれば,×問であると見抜けています.
【解説】
正面のない家-H(坂倉準三建築研究所,1962年)は,敷地境界線上にコンクリートの塀を建て,中庭を設けたコートハウスである.居間が中庭に囲まれるように配置されており,中庭を公的な領域と私的な領域に分けている.
問題文の記述は,「から傘の家」の特徴であるため誤り.
【解答】×
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ちなみに,から傘の家は,伝統的な農家住宅がオマージュされています.まさに,広間形の空間構成となっていますね.
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この機会に,学科本試験で出題されている農家住宅についてもマスターしておきましょう.動画解説は↓(You Tubeなので倍速でご視聴ください).
最多回答判定システムによる13問目の回答分布調査でも,74%の受験生が正答枝であると解答できています.こういった問題を失点してしまうととりこぼしとなります.
学校通学組も含め,ほとんどの受験生が正面のない家-Hがどんなものかを知らないまま得点できたものと考えます.このような主語のすりかえ問題が学科試験では,頻出されていますので,1年分でも多く,過去問をおさえていた受験生の方が圧倒的に有利なのです.他の事例は,コチラ(「国際こども図書館」と「東京駅丸の内駅舎(東京駅)」の主語のすりかえ問題).
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