【西洋建築史】パンテオン(ローマ)
前回からの続きです.
令和4年の一級建築士試験には,次の知識が問われました.
【解説】
パンテオンは,ローマにある神を祀るための神殿で,古代の石積みドームの発祥によって始まる曲面により空間を覆う構造となっている.円形神殿の前面にギリシャ神殿風のファサードをもつ.直径・高さ43mの半球形のドーム形状をしており,頂部には直径8.9mの天窓が開いている.
火山灰をセメントとするレンガ積みの無筋コンクリート構造で,内面はドームの厚みをえぐり取ることで重量の軽減を図り,装飾的な格子天井としている.コンクリートやレンガを用い,上方へいくほどドームの厚さが薄くなっている.ドーム上部の基壇部分は断面的に階段状にして,厚みを増すことで,スラスト(=アーチの足元が外に開こうとする力)に対する抑えの役割を果たしている.
【解答】◯ 続く
【参考となるYou Tube動画】時間のない方は視聴不要
以上