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【西洋建築史】パルテノン神殿の知覚補正
前回からの続きです.
平成30年の一級建築士試験には,次の知識が問われました.
【問題】◯か×で答えよ
建築物の立面が大きなスケールになると,軒線等の水平線がその中央部で垂れたように見えたり,柱等の垂直線が傾いて見えたりする現象が生じる.
【解説】
![](https://assets.st-note.com/img/1707258327164-QVnnB6C08N.jpg?width=800)
建築物の立面が大きなスケールになると,床面や水平梁等の水平線がその中央部で垂れ下がったように見える.ギリシャ建築のパルテノン神殿では,下部の階段(基壇)と,その上部の水平梁が円弧状に上部へ向かって,ゆるやかに膨らんでいる.↑図参照.
![](https://assets.st-note.com/img/1707258488975-uaqIVyogrF.jpg?width=800)
また,立面が大きなスケールになると,柱等の垂直線の端部の柱頭が外側に傾いて見える.そのため,パルテノン神殿では,隅の柱の柱頭は,内側へ傾斜させている.尚,隅の柱の感覚は広がっても見えるため,隅の柱どうしの間隔(スパン)だけ,中央部の柱スパンに比べて,狭くするといった繊細な視覚補正がなされている.
【解答】◯ 続く
【参考となるYou Tube動画】時間のない方は視聴不要
以上
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