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私は幸運なだけだった

以前に私が甲状腺癌を患ったことを書いた。でも検診でわかって手術したので手術まで体調が悪いこともなく術後も順調だった。もちろんショックなことではあったし、全身麻酔の手術はリスクがないわけではない。けれど振り返ればそれほど大変ではなかったと思う。

今日たまたま同僚に会ったら杖なしでは歩けない状態だった。まだ30代前半なのに腎臓癌にかかり薬物療法の真っ最中らしい。全然知らなかった。テレワークだとオフィスに人がいないので一緒に仕事をしていない別のチームの人たちとは関わりがなく、新しい人が入っても面識がなく誰がいるのだか訳がわからない状態。だから病気で長期休暇中だったとしても気づかなかったのだ。

私だってあの時別の癌だったら彼のように歩けなくなり死の影を感じて生きることになったのかもしれない。単純に私は幸運なだけだったのだと思った。もちろん私だって癌に罹りやすい体質なのかもしれないし、また今後どんな病気にかかるのかなんて誰もわからない。

彼の回復を祈るとともに、少なくとも数年前の私はとても幸運だったのだということを心に刻んでおきたいと思った。

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