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イールドギャップとは

こんにちは。大家兼不動産屋の廣田です。

今回の記事では、「イールドギャップ」について書きます。

イールドギャップとは

「イールドギャップ」を翻訳すると、「利回り差異」といことでしょう。長期金利と短期金利の差や投資商品と長期金利の差のことをイールドギャップことを指すことが多いと思います。

不動産投資のイールドギャップ

不動産投資で、イールドギャップというと、物件の利回りと調達金利の差のことを指します。イールドギャップは、投資物件の収益性の判断する指標の一つです。

たとえば、利回りは8%物件の2%の金利のローンで購入した場合は、イールドギャップは、6%となります。

物件の利回りより低い金利で資金調達が可能であるれば、その差が収益をの源泉となると考えるようです。収益物件のセールストークで使われます。

イールドギャップの問題点

イールドギャップを計算するときに、物件の利回りの種類によって数値が変わってきます。よく、表面利回りとローンの金利を比較している広告を目にします。表面利回りも利回りの一種なので、間違っているとは言えませんが、この数値で、物件のより足を判断するのは適切ではないと思います。

イールドギャップを計算するときは、表面利回りではなく、実質利回りを用いたほうが、より実態に近いと思います。

イールドギャップだけで判断できない

イールドギャップの数値が大きいからと言って、必ずしも良い物件であるとは、言えません。

物件価格 1億円 年間家賃収入 1千万円 空室損+運営費 300万円
ローン金利 2% 物件のイールドギャップは、実質利回りで計算すると、5%になります。

実質利回り (1千万円ー300万円)÷1億円 ×100=7%
イールドギャップ 7% ー 2% = 5%

この物件を購入するときのローンの金額と返済年数の関係で、同じイールドギャップであっても、キャッシュフローに違いが出ます。

ケース1
借入額 8千万円 返済期間30年 年間返済額 約 357万円
      税引き前CF 700万円ー357万円 = 343万円
ケース2
借入額 1億円  返済期間15年 年間返済額 約 778万円
      税引き前CF 700万円ー778万円 = ー78万円

まとめ

収益物件のセールストークで、
「イールドギャップが○%とだから儲かる」というセールをトークを鵜呑みにしないで、借入額、返済年数も考慮して検討しましょう

イールドギャップだけで、物件の収益性を判断することは危険です。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今日はこの辺で、次回また。

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