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礼金と広告料 ~賃貸経営の事件簿~

こんにちは。大家兼不動産屋の廣田です。

今回は、ある二代目の大家さんAさんの体験談を書きます。

管理会社へ挨拶

Aさんは、アパートを数棟所有している父親が急逝し、アパートを引き継ぐことになりました。Aさんは、父親とは同居していましたが、サラリーマンとして働いており、アパートの経営には一切関与していませんでした。

49日が過ぎたころ、Aさんは管理会社ので向き、社長へ、今後アパートに関しては自分が引き継ぐ旨の挨拶をしました。その席上で、管理会社の社長から、
「最近は、礼金がないのが当たり前で、敷金も取らない物件が増えているので、敷金なしにしていかないと、入居者募集に苦戦すると思います」という話を聞きました。

賃貸契約書を見たら

その後、管理会社から送られてきた新規入居者の賃貸契約書をみたら、礼金として家賃の1ヶ月分の記載がありました。先日の会話の中で、「礼金はないのが当たり前」と言ったいたのに変だなと感じたそうです。一緒に送られてきた家賃の送金明細には、該当に入居者の欄には、礼金の欄は空欄でした。入居者さんが負担した礼金はどこに行ったのでしょうか?

昔からの慣習です

Aさんはおかしいと思い、管理会社の問い合わせると
「入居者さんから頂いた礼金は当社が広告料をしていただきました」との回答です。

Aさんは、賃貸経営の経験がないので、広告料の意味がわからなかったのと、契約書を見る限り、礼金は賃貸人であるAさんが受領しているように見えるのに、実際のAさんに入金しないのおかしいと思いました。

納得のできないAさんは、管理会社の社長に対して、説明を求めたところ、
こいつは、何言ってるだろうという態度で、
「昔からに慣習です」の一言で片付けられました。

納得のいかないAさんは、以前の「礼金は取れないの当たり前」と言うのは、嘘なのかなど、社長に対して抗議をしました。

送金明細に礼金を計上

社長との話し合いの結果、1ヶ月分の広告料を負担することは、納得するも、勝手に相殺するのはおかしいので、家賃の送金明細に礼金を一度計上し、その後、相殺する項目に、広告料を計上するということにしました。

まとめ

礼金の相場や扱いは、地域によってさまざまです。Aさんの物件のある地域では、かつては、礼金は2ヶ月分で、管理会社と大家さんが、1ヶ月分づつ分け合うというのが一般的でしたが、その後、礼金の相場が、1ヶ月になってため、大家さんへに礼金はなしにした、という経緯があるそうです。

広告料の支払は容認するまでも、その経緯は有耶無耶にするのはおかしいと思います。

Aさんの例の様に、昔からの慣習で、お金にやりとりが、曖昧になっていることがあれば、正しい形に修正するようにしましょう。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今日はこの辺で、次回また。

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