#2 感情は、電磁波みたいなもの
1.身の周りの電波や音波
私たちは、目に見えるサイズの物、自分の耳に聞こえる音だけが存在するものと思いがちです。しかし、身の周りには、スマホやカーナビ、ラジオ、テレビ、電子レンジ、補聴器、MRIなど、目には見えない電波(電磁界の振動)や音波(空気の振動)を利用したものがたくさんあります。
スマホは音声や文字、画像を電気信号に変換し、電磁波に乗せて通信しており、その電磁波は目に見えるサイズのものではありませんが、何の違和感もなく使用しています。
また、GPSシステムは、地球の上空の人工衛星(GPS衛星)からの電波を地上のカーナビやスマホなどの受信機で受け、その位置を割り出しています。
現在地と複数の衛星との距離をそれぞれ電波を使って測定することによって、位置を特定するのが基本的な仕組みです。衛星が発信する電波には正確な時刻データが含まれており、衛星から電波が発信された時刻と受信機がその電波を受信した時刻との差で、移動スピードを把握し、到着予定時刻を割り出します。
このGPSシステムも、目には見えない電波が、短時間に宇宙まで行って帰ってくるという動きをしています。イメージすると壮大なロマンを感じますね。
ヒトの声は、音波として発せられます。では、ヒトの感情はどうでしょう。
好きな人に会ってドキドキした、映画を観て感動した、ピアノの発表会の直前にお腹が痛くなるほど緊張した、離れて住む子どものことを心配した、夜も眠れないほど仕事のことで悩んだというように心が大きく揺さぶられた時に、ヒトの身体から何か特別なものが発せられているのでしょうか。
激しく興奮したり、腹痛になるほど緊張して心拍数が上がった時、生体電流の流れに少なからず変化が出て、通常とは違う電磁波のようなものが身体から発せられるという仮説は成り立つのでしょうか。
2.電子はすごいスピードで分身の術を使う
地球上にあるすべてのものを分解すると、約110種類の原子が存在することが確認されています。すなわち、地球上のすべてのものは、あらゆるパターンで組み合わさって構成された約110種類の原子の集合体なのです。
私たちヒトも例外ではありません。ヒトの身体の60%が水といわれています。この水を除くと、ヒトの身体は、炭素原子が50%。酸素原子が20%、水素原子が10%、窒素原子が8.5%、カルシウム原子が4%、リン原子が2.5%、カリウム原子が1%などから成ります。
原子は、中心にある原子核と、その周辺を高速で回転している電子、あとは空間で構成されています。そしてそのサイズですが、原子を東京ドームの大きさに例えた時、原子核は「米一粒」の大きさです。
つまり、原子は99.9999999%以上が空っぽということです。
しかし、人間の身体は空っぽではなく、物質としての肉体を持って存在しています。ほぼ空っぽの原子でできているにも関わらず、肉眼ではっきりと見えて、触ると確かに存在する肉体が存在するのは、原子の中の空間を「電子」がすごいスピードで運動しているからです。肉眼では到底捉えきれない超高速です。
雑な例えになりますが、本当は1人しかいないのに、分身の術を使って高速で動いているから、100人位いるように見えるみたいな現象が起きているということです(100人という数字では全然足りないですが)。飲食店のワンオペみたいに、電子くんはすごいスピードで頑張って動いてくれています。
動き=エネルギーが、想像を絶するスピードで動くことで、私たちの目に肉体としての物質を見せているだけ。こうして考えると、ヒト、その他の動物、植物、水、空気は思ったよりも不確かなものから成るのだと感じました。
空にかかる虹は、薄くてすぐに消えてしまう、はかないものですが、我々も物質の成り立ちとしてはその延長線上にあるのかなぁなんて。
電波や音波、光、色、香りというのも、細かな電子の動きの部分、つまりはエネルギーの部分が大半を占めており、ヒトも電子が振動して成る「エネルギー体」ということです。
3.量子力学とは
原子は分解すると「中性子」「陽子」「電子」で構成されており、さらに中性子と陽子は「クオーク」という小さな要素に分解できます。
現在、電子とクオークをさらに分解することは不可能といわれており、これ以上分解できない最小単位のものを「素粒子」と呼び、この素粒子を研究しているのが「量子力学」です。
(以前は、「原子」が最小単位で「原子=素粒子」と考えられていました)
人間を含め、この世の中に存在する万物は、「原子の塊」であり、さらに細分化すると「素粒子の塊」といえます。
つまり、人間も素粒子の性質を持っていると言うことです。
素粒子は「目に見える物質」でもあり「目に見えない波動(波)」でもあるという性質を持ちます。そして、素粒子は観測すると「物質化」し、観測していないときは「波動(波として動く)」ことが確認されています。
「だるまさんが転んだ」のように、見てない時には波のように動いていて、見ると止まるという性質を持ちます。見る、観測する、誰か(何か)が見る行為は、何かしらの力が働くので影響して固まるということですね。
理解しづらい性質ですが、「二重スリット実験」が有名です。
4. 9.11事件時の乱数発生器の動き
2001年9月11日にマンハッタンの世界貿易センタービルにハイジャックされた旅客機が突っ込み、ビルが崩壊した映像が世界中に配信された瞬間、世界各地の乱数発生器にあり得ないほどの大きな乱れが生じました。
乱数発生器は、量子を利用して電子的な雑音を0(ゼロ)と1の数字に変換する機械で、ランダムに表示される設定になっていますが、一定の時間内に区切って集計すると、通常、0と1が表示される比率は同じ(確率は2分の1)になります。
異常が起こった時には、0のみ、または1のみが発生するという仕組みです。そして、9.11のときも異常が確認されたといいます。
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