【和訳】プレスリリース統計とトレンドに関する「絶対に知っておくべき」35のポイント
株式会社UPSIDER PRマネージャーのメギーです。今日は、Madhav Bhandari氏が全英語にて2024年2月26日に公開した、PR活動のなかでも「プレスリリース」に関するブログ「35 “Must Know” Press Release Statistics & Trends」の内容を和訳してご紹介します。※ 執筆者ご本人には、和訳および和訳版ブログの公開に関してご連絡済みです。
共感できる内容も多いものの、「自社は違うなぁ」というものも含まれていました。総じて大変学びが多かったので、PRパーソンの方はぜひ読んでみてくださいね。
(以下、Madhav氏による英語ブログの和訳です)
インターネット上で公開されるプレスリリースは日々増加しています。実際、全世界には25,000以上のプレスリリース公開サイトがあります。
プレスリリースを取り巻く状況をより深く理解していただくために、これらのプレスリリースに関する統計とトレンドをまとめました。私たちは、この統計を年に数回更新する予定のため、内容が最新の情報であると保証されています。
フォーマットごとの影響や企業におけるPR活動の課題、プレスリリースを送るのに最適な曜日まで、以下に紹介するデータは、あなたのPR戦略を最適化するための貴重なインサイトを提供するはずです。
最新のプレスリリース統計とトレンド
4分の1の企業が、毎年10本以上のプレスリリースを公開しています。
68%の企業が、プレスリリースの公開によりブランド/製品の可視性が向上したと報告しています。ただし、プレスリリースが顧客獲得に繋がったと報告したビジネスは8%のみです。
プレスリリースを適切な記者にリーチすることは、42%の企業にとって最大の課題です。
30%の企業が、配信したプレスリリースについて記者から数ヶ月後、あるいは1年以上経ってから連絡があったと報告しています。プレスリリースは私たちが思っていたよりも寿命が長いのです。
企業のニュースを共有する強力なツールとして、プレスリリースは84%の企業から支持されています。
63%の企業が、マルチメディア要素(写真、動画などの素材)を含めるべきだと考えています。
複数の画像を含むプレスリリースは、6倍以上のエンゲージメントを得ます。
プレスリリースを公開するのに最適な曜日は木曜日です。
「ユニーク」「最先端」「エキサイティング」は、プレスリリースに出てくると記者がもっとも嫌がる言葉です。
アメリカにおけるPRスペシャリストの中央値年収は$62,800(3月8日時点のレートで約943万3,679円)です。
記者への平均ピッチ(ネタの売り込みや提案)は英語の場合、100〜200語です。
記者の4人に1人以上(28%)が週に100件以上のピッチを受け取ります。
記者はピッチのわずか3%にのみ返答します。
59%の企業が「記者からの反応を得る」ことをPRにおける最大の課題と捉えており、また46%の企業が「PR活動がビジネスに及ぼす影響を測定することの難しさ」を課題と捉えています。
67%の非営利団体が、予算の制約をPRの最大の課題としています。
57%のブランドが、PR活動と経営戦略を結びつけることをPRチームに望んでおり、組織内でのPR活動の価値を高めることを求めています。
PRチームの51%が、ニュースのモニタリングによるメディア分析とメディアデータベースを毎日使っています。逆に、49%のPRプロフェッショナルはニュースモニタリングとメディアデータベースを毎日は使っていません。(※メディアデータベース:記者、編集者、ブロガーなど、メディア業界のキーパーソンの連絡先情報や専門分野、過去の記事や報道内容を集めたデータベースのこと)
10人中5人のPR担当者が、プロジェクト管理ツールを使用したことがありません。
プレスリリースの専門家の3分の1が、週に1回メール自動化ツールを使用しています。
10人中5人のPR担当者が、週に1回ソーシャルメディアツールを使用しています。(※ソーシャルメディアツール:SNS上での活動を管理、分析、最適化するために設計されたツールのこと)
記者に自社のストーリーをピッチする際、タイムリネス(トレンド性などのタイミングの良さ)が重要だと考えているPR担当者は5人に1人未満です。
PR担当者のほぼ半数が、自社のストーリーを記者にピッチする際に、その記者が追いかけているテーマに関連することが重要だと考えています。
PR担当者の96%が、記者にピッチする最も効果的なチャネルとして個別のメールを挙げています!
PR担当者の半数が、プレスリリースのためにポッドキャストをピッチしたことがありません。(補足:「ポッドキャストをピッチする」とは、ポッドキャストの配信者にネタを持ち込み、ポッドキャスト内で取り上げてもらうことを目指す活動のこと。)
ニュースワイヤー(PR Newswire、PRWeb、Business Wire)が記者にピッチするための効果的なチャネルだと感じているのは、PR担当者の13%程度しかいません。
10人中7人のPR担当者が、プレスリリースの内容を取り入れたニュースレターをピッチの際に利用したことがありません。
記者の90%が、ピッチに少なくとも1回のフォローアップ(追いかけの連絡)を送ることは「問題ない」と言っています。
記者の半数が、3〜7日後のフォローアップを好みます。
10人中8人のPR担当者が、メディアリストを保存するためにスプレッドシートを使用しています。
ブランドの3分の1が、PR予算の大半をPR代理店に費やしているようです。
平均的なPRチームは3つの主要なパフォーマンス指標(KPI)を持っています。
PR担当者の73%が、「パブリックリレーションズ」という言葉は5年以内に再定義する必要があると信じています。
3人に1人のPR担当者が、口頭のコミュニケーションよりも文字のコミュニケーションを重視しています。
ブランドの3分の1は、外部のPR代理店を活用していません。
CEOがPRチームの意思決定者として最も多く報告されています。
全体として、プレスリリースが企業のビジネスにとって不可欠なツールであり続けているのは明らかなことと言えそうです。この記事で提示されたデータは、プロダクトやサービスの情報を広めたり、リードを獲得したり、ブランドの可視性を高めたりするために、プレスリリースが強力かつ効果的な方法であることを示しています。
出典:
Cision’s State of the Press Release & State of the Media
MuckRack’s State of PR & State of Journalism
国境を超えて「分かるなぁ」の気持ち
PRパーソンの皆様、いかがでしたか?PRチームの効果測定の難しさや、メディア記者さんから好意的な反応を得るための奮闘、経営戦略と接続させて社内でプレゼンスを上げていくことが求められるという環境は、「分かる」と思った方も多いのではないでしょうか。私ももちろん共感します。
一方、「ポッドキャストの番組にはアプローチしたことがなかったなぁ…!」という発見や、「プレスリリースの配信サービス、UPSIDERではPR TIMESをとっても重宝させていただいているから意外だなぁ」といった自社PRチームの特徴にも気付けました。
ということで、Madhav氏による、プレスリリースに関するデータをまとめた記事を当社のPRチームとしてとても面白く拝読しました。お読みいただいた方も、自社PRチームに活かすことのできるヒントをぜひ持ち帰っていただければ、と思います!
株式会社UPSIDERではPRメンバーを募集しています(ここぞとばかりに)
和訳版を出すのは、日本のPRコミュニティへのコントリビュートの意識で取り組みましたが、ちょうど当社でもPRチームを拡大中のため、最後にPRパーソンの求人情報をそっと貼らせていただきます。ニヤリ。
私たちと一緒に、PR業務から当社の経営を強くしてくれる方。お待ちしています!
ご興味のある方、一度カジュアルにお話しましょう!!
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