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オリンピックが奪う「終の住処」。映画『東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート』アップリンク吉祥寺・京都にて、7月23日(金)より先行上映

映画『東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート』をアップリンク吉祥寺、アップリンク京都にて、7月23日(金)1週間限定先行上映、8月13日(金)より公開します。

都営霞ヶ丘アパートは1964年のオリンピック開発の一環で建てられ、国立競技場に隣接し、住民の平均年齢65歳以上の高齢者団地でした。単身で暮らす者が多く、住民同士で支えあいながら生活していましたが、2012年7月東京都から「移転のお願い」が届きます。2020東京オリンピックの開催、そして国立競技場の建て替えにより、移転を強いられた公営住宅の2014年から2017の記録。


監督のことば
この住宅は1964年のオリンピック開発の一環で国立競技場の側に建てられたもので、その当時から住んでいる人が多く、ほとんどが高齢者でした。移転の不安で眠れない夜。それを励まし支える隣人間の絆。歯を食いしばり移転先へと歩む背中。移転は住民の身体を限界まで追い込みます。
「私たちがどいてオリンピックが開催できるんだから招待チケットくらい欲しいわ」と話した女性は移転後まもなく脳梗塞を起こしそのまま帰らぬ人となりました。移転後に亡くなった住民は彼女に限らず少なくありません。
市川崑の『東京オリンピック』は解体の映像から始まります。2020年東京オリンピックは新型コロナウイルスの感染拡大により1年延期とアナウンスがされましたが、私たちが見なければいけない「オリンピック」はすでに始まっているのです。

監督・撮影・編集:青山真也
日本生まれ、東京在住。映画監督。ドキュメンタリー映像作家。
自作以外にも田中功起監督の『可傷的な歴史(ロードムービー)』や小杉大介監督の『A False Weight』などの撮影監督を務めるなど、美術作家による映像作品やドキュメンタリー映画に多く携わるとともに、美術展示やパフォーマンスの映像記録も多数関わる。

『東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート』(2020年/日本/カラー/16:9/DCP/80分)
監督・撮影・編集:青山真也
劇中8mmフィルム映写協力:AHA!
[Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ]
音楽:大友良英
配給:アルミード

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