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音環境分析技術による日比谷公園での情報保障実現(第37回優勝社 ハイラブル株式会社)

東京都建設局とハイラブルがキックオフミーティング
東京都はこれまでに開催したピッチイベント「UPGRADE with TOKYO」で優勝社に選ばれたスタートアップ各社の皆様と都政課題の解決に向けて協働を進めています。
今回は、第37回優勝社であるハイラブル株式会社との間で行われたキックオフミーティングについてお伝えします。

日比谷公園におけるユニバーサルコミュニケーションの実現を目指して
東京都建設局では「バリアフリー日比谷公園プロジェクト」として、日比谷公園を誰もが利用しやすく、楽しめる公園とするための整備を段階的に進めています。
2025年のデフリンピック東京大会にて、日比谷公園がオリエンテーリングの競技会場となることを受け、この大会を契機に、聴覚障害者や耳の聞こえにくい方も含め、公園を訪れるあらゆる人の間でのコミュニケーションを支援し、活発化するためのアイデアを募集しました。

音環境分析技術による会話音声のリアルタイムテキスト化、会話空間の見える化
ハイラブルは、カエルの合唱研究をルーツとした、雑音に強い音声分析技術・言語情報に依存しない会話分析技術を強みとする企業です。
今回の協働プロジェクトにおいては、会議や講義等における対面・オンライン会話をリアルタイムに計測・見える化する製品「Hylable Discussion」や、専用マイクから取得した空間内の不特定多数の人による会話データを計測・見える化できる製品「Bamiel」のノウハウを生かし、公園窓口における会話のリアルタイムテキスト化・「やさしい日本語」化・多言語対応するサービスや、園内のスポットごとの賑わいをヒートマップ形式で逐次見える化するサービスを開発する見込みです。

今回の取組を通じて、公園を訪れた人は、窓口での公園情報案内をはじめとして多様な利用者間におけるコミュニケーション支援を受けられるほか、ヒートマップ上で可視化された園内の賑わいを見て、静かなところ・多くの人でにぎわっているところなど、その時の気分に合わせて選択することが可能となります。
単なる音声のテキスト化に留まらない、言語・非言語両面からの情報保障実現が、ハイラブルが提案したソリューションにおけるポイントです。 

本格的な協働プロジェクトスタートに向けて
3/22(金)に実施されたキックオフミーティングでは、協定における各種権利に関する記載内容の協議や、協働プロジェクトにおけるデバイスの設置場所・表示内容等の活用イメージに関する認識合わせ、デバイスのデモンストレーションなどを実施しました。
今後は、日比谷公園の現地確認を皮切りに、建設局・ハイラブル間で締結する協定内容を協議し、本格的な協働プロジェクト開始に向けて具体的な検討を行っていく予定です。 

◆キックオフ会議の様子

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