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エンジェル税制をはじめとする東京都の申請受付業務のカスタマーサクセスを向上させるアイデアとは?

UPGRADE with TOKYO 第16回
(テーマ「カスタマーサクセスにつながる申請受付サービス」)を開催しました!

東京が抱える様々な都政課題を解決するために、民間から生まれた画期的な製品・サービスを活用し、官民一体の事業の実現を目指したピッチイベントUPGRADE with TOKYO。第16回は「カスタマーサクセスにつながる申請受付サービス」をテーマとして開催いたしました。
東京都では法令や条例に基づき、様々な申請受付業務を行っておりますが、確認すべき項目が多く、専門的な内容を含むものも多くあります。特にベンチャー企業へ投資を行った個人投資家に対しての税制上の優遇措置制度である「エンジェル税制」においては、電話によるお問い合わせに想像以上の時間を要してしまうことがあります。また、職員の人事異動や専門的で複雑な制度ゆえ、ナレッジやノウハウの蓄積・共有が簡単に進まない面もあります。これらの業務を利用者視点で円滑かつ迅速に行い、カスタマーサクセスにつながる申請受付サービスの実現に向け、事前審査を通過した4社よりご提案をいただきました。

様々な観点から複合的なアプローチ。
利用者にとってのQOS向上を目指すアイデアの数々。

顧客の多様なニーズを捉え、サービスで成功に導くカスタマーサクセス。各社からはユーザーインターフェイスはもちろん、業務全体の処理スケジュールやナレッジマネジメントの観点など、複合的に練られたプレゼンテーションが展開されました。

■エントリーNo.1 株式会社ジェイタマズ
「アポイントを取らずにその場で商談する」
顧客との関係性構築ツール

Webページに搭載することで、利用者の「ちょっと話したい」瞬間に対応できる環境が実現するサービス「OPTEMO」をご提案いただきました。利用者が見ているWebページをリアルタイムで把握し、閲覧しているページ上から会話によるお問い合わせが可能な上、場合によりサポート側が利用者の画面を操作して目的に導くことができます。
利用者の「分からない」に寄り添うために、チャットなどのテキストベースのコミュニケーションではなく、ニュアンスや意味合いが伝わる音声・ビデオ通話などの「言葉」でのサポートを大切に、Web上での「世界一のおもてなし」を目指します。

■エントリーNo.2 hachidori株式会社
エンジェル税制に関する
東京都のカスタマーサクセス向上施策

チャットボット開発・支援ツール「hachidori」とビデオコミュニケーションツール「recit」を活用したカスタマーサクセス向上施策をプレゼンテーション。チャットボットにより自動化できるところは自動化を促進することで、お問い合わせなどの受付業務の効率化を図り、さらにビデオコミュニケーションツールにより回答の効率化とナレッジデータベースの構築を図る2軸の施策提案をいただきました。
国内初のチャットボットベンダーとしての実績とビデオコミュニケーションツールで特許を取得している技術力で東京都の課題解決を叶えます。

■エントリーNo.3 プライズ株式会社
カスタマーサクセスにつながる申請受付サービスにおける
flouu(フロー)活用のご提案
情報共有に関わるの作業の効率化、コミュニケーションの集約と効率化、情報資産へのアクセスの効率化が実現できる、情報共有に特化したオンラインワークスペース「flouu」を提供しているプライズ株式会社。 “小さな非効率”が重なり、結果として大きな時間を費やしてしまう日々の情報共有や情報のドキュメンテーションを課題と捉え、「flouu」を活用することで、お問い合わせへの対応のスピードアップと対応品質の平常化、リモート環境におけるチーム内でのスムーズなコミュニケーションの実現に向けたご提案で、東京都の申請窓口業務のQOS向上が可能と考えます。

■エントリーNo.4株式会社レブコム
人工知能で、申請受付サービスを圧倒的に進化させる
カスタマーサクセス・コールセンター業務を人工知能で可視化するサービス「MiiTel」を活用することで、コールセンターにおける本質的な課題である「ブラックボックス問題」の解決にアプローチするご提案をいただきました。AIにより、担当者がお客様と「何を」「どのように」話しているかを可視化し、カスタマーサクセスの「なぜ」を明確化させることで、「ブラックボックス問題」を解決し、ACW(After Call Works)の劇的な効率化も叶えます。またお持ちのパソコンやスマホで通話ができるフルクラウドIP電話の活用など、電気通信事業者としてのアプローチでより生産性の高いカスタマーサクセスを実現します。

改めて浮き彫りとなった課題を解決するために
優勝に選ばれたのはhachidori株式会社
『エンジェル税制に関する東京都のカスタマーサクセス向上施策』

優勝に選ばれたのはエントリーNo.2 hachidori株式会社の『エンジェル税制に関する東京都のカスタマーサクセス向上施策』でした。
各社ご提案をいただく中で、東京都の課題としてエンジェル税制における専門的な内容、確認事項の多い申請手続きの「分かりやすい伝達」という点が改めて浮き彫りに。その課題に対して、いかに働きかけられるかという視点で審査したところ、hachidori株式会社が優勝社に選ばれました。
すでに30〜40の自治体でコロナワクチンに対するお問い合わせで活用されているチャットボットシステム「hachidori」により、複雑にパターン化されたエンジェル税制の要件等をうまくナビゲートでき、課題に対応できるのではないか と評価されました。また、導入時の根幹となるシナリオの構築からサポートいただき、プログラミング不要で構築が可能。さらに一旦構築されたシナリオもシンプルなテキスト入力で再編集ができるという点で、導入・運用の両面で活用をイメージしやすい提案でした。さらに、ナレッジを積み重ねるという観点から、ビデオコミュニケーションツール「recit」に有用性を感じられたことも、今回の選出要因の一つとなりました。

ご利用者を迷わせず成功に導く、
よりよいカスタマーサクセスの実現に向けて

カスタマーサポートからカスタマーサクセスへ。多様化するそれぞれのニーズに対するアプローチについても、きめ細かい対応が求められる時代となりました。そんな中、今回はエンジェル税制のケースを取り上げましたが、東京都には様々な申請受付業務があります。それぞれの受付業務の中で、分かりやすい情報伝達とは何か、お問い合わせに対する最適解は何かを追求し、最短で利用者を目的達成へと導くための努力を日々惜しまず続けることが大切と感じています。
そのカスタマーサクセスのクオリティーを向上させ、都民のみなさまがストレスなく活用できるサービスを目指すべく、優勝社のhachidori株式会社をはじめ、今回ご参加くださったスタートアップ企業の活躍に期待し、また協働の可能性を探っていきたいと思います。

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