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街の活性化と移動利便性の向上でスマート東京の礎を。

UPGRADE with TOKYO 第17回
(テーマ「最先端技術を活用した南大沢のまちの活性化と移動利便性の向上」)を開催しました!

東京が抱える様々な都政課題を解決するために、民間から生まれた画期的な製品・サービスを活用し、官民一体の事業の実現を目指したピッチイベントUPGRADE with TOKYO。第17回は「最先端技術を活用した南大沢のまちの活性化と移動利便性の向上」をテーマとして開催いたしました。
東京都が推進する、デジタルの力で東京のポテンシャルを引き出し、都民が質の高い生活を送るための「スマート東京」の実現。その先行実施エリアの1つに位置付けられている南大沢エリアが抱える課題を解決し、市民や来街者が質の高い生活を送れ、南大沢の魅力の再発見につながる最先端技術を活用した革新的なサービスなどを募集しました。

南大沢エリアの2つの課題に対し、未来が感じられる5社それぞれのアプローチ。

「まちに集い、滞在するための魅力的な資源の有効活用やその情報発信」と「丘陵地における移動利便性向上のための多様な交通サービスの提供や高齢者等の移動負担の軽減」。この南大沢が抱える2つの課題に対し、多数いただいた応募の中から、事前選考で選ばれた5社によるプレゼンテーションが行われました。

■エントリーNo.1 Yper株式会社
自動配送ロボットによる地域のオンデマンド配送網の構築
2023年度に公道での商用運用を目指すYper株式会社のプロダクト「自動配送ロボットLOMBY」。IoT宅配ロッカーと連動することで、人の手で行う荷物の積み下ろしを自動で行うことができ、また、宅配物とスーパー等で購入した商品といった、荷物の混載も可能なことが特徴です。
南大沢は住宅が密集していることから宅配需要が多い一方、宅配ロッカーの設置が少ないことに着目。まずは宅配物の配送から運用をはじめ、オンデマンド配送網を築き上げることで、宅配物に限らず、駅前スーパーで購入した商品の運搬や行政のサービスにも拡大し、中長期的な視点で都市型の自動配送ロボットの運用モデルを目指すご提案でした。

■エントリーNo.2 ダブルフロンティア株式会社
東京都の買い物弱者を救うネットスーパープラットフォームへ
「地域の人々が支え合う、買い物プラットフォームをつくる」というミッションを掲げるダブルフロンティア株式会社は、今後ますます伸びるネットスーパー需要に対し、「ツイディ」を活用することで様々なスーパーのDX化を推進しています。坂道が多いことから買い物荷物の運搬が課題となる南大沢においては、既存のモビリティに「ツイディ」をアドオン。ネットスーパーで購入した商品をピッキング。パッキングしてバッグに詰め、乗り合いタクシーや循環バス等に“ついで”に載せて運搬。デリバリーにかかるコストを削減し、快適なショッピングを実現するアイデアをご提案いただきました。

エントリーNo.3 株式会社テイラーワークス
地域社会課題を解決するコミュニティプラットフォーム

株式会社テイラーワークスが展開する「Tailor Works」は、課題を持ち、困っている「地域ユーザー」とソリューションアイデアを持つ「地域を助ける企業、団体、人」、産業活性を支援したい「地域の企業、自治体、金融機関等」の3者を結ぶ、地域の産業課題を解決するコミュニティプラットフォームです。「ニーズの可視化」「コーディネーション」「ソリューション」「有機的、継続的な取り組み」という地域社会課題解決の仕組みがアセット化されており、このプラットフォームを活用して南大沢の抱える課題を解決へ導くご提案でした。

エントリーNo.4 ネットドア株式会社
街の体験価値を創造し、人、モノ、文化、技術の交流を創出するデジタルコミュニティハブのご提案

南大沢の抱える課題に対して、ネットドア株式会社からは「デジタルコミュニティハブ」を軸としたご提案をいただきました。壁面を有効活用したインタラクティブなLEDビジョンやデジタルサイネージを活用して、まちの情報にアクセスしやすくし、クーポンの発行やイベントを開催するなど、デジタルサイネージを中心とした“マチナカ”の創造へと導きます。
ネットドア株式会社の強みは、デジタルサイネージソリューションをワンストップで提供できるところにあり、要件に合わせたハードとシステム両面の開発提供が可能。将来的には5Gを活用し、他の都市とのデータ連携も視野に入れたモデルタウンの創造を目指しています。

■エントリーNo.5 BRJ株式会社
自由なタイミングで、好きな場所へ移動できるまちへ

電動キックボードのシェアリングサービスを通じて、国内外の移動課題を解決していきたいと考えるBRJ株式会社。丘陵地域で区画が多い南大沢に対して、公共交通網の先にあるエリアへの移動手段の“毛細血管”を通すことをはじめ、地元の自治体と連携しながら、地域の方と親和性や融和性を持って課題解決を行いたいというご提案をいただきました。そのまちの状況を踏まえ地元の安全安心を第一に考えた上で、「安全」「便利」「エコ」という電動キックボードのシェアリングサービスの長所を生かすことで、長期的な運用を実現し、誰もが自由なタイミングで好きな場所へ移動できるまちづくりを目指します。

南大沢の課題により直結したご提案から、優勝社に選ばれたのはBRJ株式会社
『自由なタイミングで、好きな場所へ移動できるまちへ』

今回のテーマのポイントは「最先端技術の活用」「南大沢の活性化」「移動利便性の向上」という3つがあり、同時に追求した提案づくりは非常にハードルが高かったと思われます。そのテーマに対して、5社それぞれの視点からのご提案を受け、審査も難航した第17回のピッチイベントでしたが、南大沢の課題により直結し、最も解決に近づけるという期待からBRJ株式会社が優勝社に選ばれました。
「最先端技術を活用」した電動キックボードのシェアリングサービスによる「移動利便性の向上」に加え、プレイスメイキングの発想を加えた上で地元の方々と連携することで、ワクワクできる「南大沢の活性化」につなげられるご提案であったことが、優勝の大きなポイントです。
「ちょっと歩いてはいけないけど、10〜15分先のまだ見ない場所へ」という足を伸ばすきっかけを生み、そこを起点にまちを元気にするということを目指したいと語るBRJ株式会社 一瀬さん。安全性を担保するテクノロジーを持ち、みなさんが安全に使用できる地域一体となった交通サービスを提供していただけることを期待しています。

「スマート東京」の実現を目指し、南大沢のスマートシティ化をさらに推進

今回、審査委員の方々からは、優勝社以外のプレゼンテーションでもぜひ使ってみたいと思うサービスが多かった、どの企業もユーザーの捉え方や、ソリューション設計が秀逸で、南大沢に限らず、他の地域でも使われていくのではないか、といった評価をいただきました。
そんな刺激のある5社のご提案を受け、東京都では改めて「スマート東京」の実現を目指し、その先行実施エリアの1つである南大沢のスマートシティの積極的な取り組みを推進していきたいと考えています。

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