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【メディア】脅かされる信教の自由―安倍元首相暗殺2年の日本―(18)

信者への差別・人権侵害  車に落書き 家の窓ガラス破損も

1992年、国際合同結婚式や「霊感商法」がテレビのワイドショーに大きく取り上げられ、世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)への批判報道は繰り返されてきた。そのため、信者がその信仰を理由に差別や偏見、時には〝敵意〟にさらされ悩み苦しむという事態も起きていた。

安倍晋三元首相の暗殺事件前のことだが、現在首都圏で接客業をしている30代女性の島田絵理さん(仮名)は、以前勤めていた店の男性店長から嫌がらせを受けた経験がある。もともと店長から、過度な接触といった行為を受けており、不快に感じていた島田さんは、日記帳にそのことへの不満を書き連ねていた。

ある日、たまたま仕事場に日記帳を置き忘れ、中身を店長に見られてしまった。日記帳を読まれたことで家庭連合の信者であることも知られた。その後、店長からSNSを通じ、「やる気を感じない」「勤務態度が悪い」など、それまでなかった指摘や注意をされ、信仰を理由にした嫌がらせまで受けるようになる。

「知り合いの女性客から、店長が私のことを『統一教会の子だから、連絡取るのとかやめた方がいいよ』と伝えていたらしいと直接聞かされた。ほかにも何人か共通の知り合いにそう言っていたらしい」

結局、島田さんはこの店を辞めることになるが、家庭連合への信仰を理由とした嫌がらせについて、「正直な話、表に出てないようなケースは結構あると思う。信者はどこか、忍耐することを良しとするところがありますから」と懸念を示す。

安倍元首相暗殺事件後のマスコミの家庭連合批判の過熱の中で、信仰を理由に自家用車へ落書きをされた人もいる。昨年10月、中部地方に住む60代女性信者・上村ちひろさん(仮名)の自宅に置かれていた車のボンネットに誹謗(ひぼう)中傷の言葉が書きなぐられていた。

油性マジックで書かれていたため、落書きは「簡単には消せなかった」という。警察にも通報し、自宅周辺のパトロールも行われたが、犯人は見つかっていない。

https://www.worldtimes.co.jp/japan/20240809-183877/
(『世界日報』2024年8月9日付より)
※同紙の許可を得て転載


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