意義深い商品をおしゃれに持つ。新商品「ANY WHERE DOOR(ドコデモドア)」のパッケージデザインについて聞いてみた【UPEPO秘話vol.5】
こんにちは。美容オイルや雑貨などを扱う、ナチュラルセレクトショップ「UPEPO」のコンテンツライター・MOMO (もも)です。
このnoteでは、ブランドの制作秘話やプロデューサーの旅の思い出話など、UPEPOの裏話をざっくばらんにお話していきます。「公式noteなのに、こんなにぶっちゃけた話をしてもいいの?」と皆さんに思っていただけるような記事を更新していきますので、ぜひフォローしてお待ちください。
さて、今回は「UPEPO秘話」シリーズ第5弾。ロゴデザインの制作秘話を取り上げた第4弾に引き続き、UPEPOのクリエイティブ面についてお話ししていきます。
▼前回の記事はこちらから
お話していただくのは前回と同じく、UPEPOのクリエイティブ全般を手掛けるデザインパートナー・アゴーさんとブランドプロデューサーのALLYです。今回は新商品「ANY WHERE DOOR(ドコデモドア)」にフォーカス。パッケージデザインの制作秘話やデザインに込められた想いについて聞いてみました!
UPEPOの新商品「ANY WHERE DOOR(ドコデモドア)」
「ANY WHERE DOOR(ドコデモドア)」は、前身ブランド「精油とわたし」をリブランディングするにあたって、第一弾の新商品として制作したルームスプレーです。
「あの日、あの国で感じた心を思い出させるような商品がほしい」
そんな想いから生まれたこのルームスプレーは、世界各地を巡る小林さんが実際に現地で感じた香りと心情をリンクさせることによって作られました。
たとえば『RESET』は、訪問先のインドで、市街地の喧騒から離れたアジアンスパで小林さんが味わったレモングラスの香りと癒しのムードを表しており、『creation』は、地中海を訪れて仕事をしていたときに見た、夕日の情景とベルガモットの香りや、その瞬間に溢れ出したクリエイティビティをリンクさせています。
詳しい旅の思い出やANY WHERE DOOR(ドコデモドア)を制作することになった経緯については、vol.6でご紹介します。お楽しみに!
目指すのはバーチャルトリップ感。パッケージデザインの全体テーマ
アゴー:UPEPOがANYWHERE DOORを購入された方にお届けしたいのは「この商品を使うことによって、以前行った国の雰囲気を思い出したり『あの景色』を見たような懐かしい気分」です。つまり旅感ですね。旅に出かけるときのワクワクした気分や高揚感を表すために、ANYWHERE DOORのOをドアの形にしてみたり、resetのtをどこかに飛んでいってしまっているようなデザインにしたりしています。
ANYWHERE DOOR(ドコデモドア)という名前からも連想されるように、「旅感」を表しているパッケージデザイン。しかしアゴーさんやALLY曰く、この商品が表したい「旅」とは飛行機に乗って自分の足で歩くようなものではないのだとか。
ALLY:ANYWHERE DOORはシュッと一吹きすることで瞬間的に景色を思い浮かべるような本能的な旅、つまり「バーチャルトリップ感」をもたらす商品だと考えています。例えるのであれば、脳内が覚醒するエナジードリンクのような雰囲気でしょうか。「覚醒する」というとヤバさを感じる方が多いと思うのですが、まさにその「ヤバさ」も含めて楽しんでもらえるようなデザインとして見せたいなと考えていました。
ALLY:vol.1でもお話ししたのですが、UPEPOは20〜30代の「こだわり」やカルチャーを愛する層をターゲットにしています。万人受けするような「ふつう」の商品では手に取ってもらえないと思ったため、デザインには先ほど話した「エナジードリンク感」や「バーチャルトリップ感」が伝わるような雰囲気でありつつ、今っぽいナードなムードを取り入れてみました。
アゴー:そういうイメージがありつつもぶっ飛びすぎないように、このような背景を踏まえた上で、「サステイナブル」や「旅」といったUPEPOのキーワードにも似合うデザインを考えてみました。カルチャーの側面もディープな旅感も前面には押し出さないけれど、なんとなく「っぽさ」を感じる。そんなデザインです。
そんな「バーチャルトリップ感」をテーマに作られたANY WHERE DOOR。ルームスプレーはcreationとresetの2種類のご用意があり、それぞれこのようなデザインとなっています。
ALLY:ANYWHEREDOORは良い意味で地中海やインドの“伝統柄推し”すぎない雰囲気で、誰からも愛されるようなニュートラルなボトルデザインにしたので、観葉植物やセレクトの家具などと一緒に置いてあっても違和感がないようにしています。ANYWHEREDOORはこれからもさまざまな土地とムードをリンクさせて商品を展開していくつもりなので、汎用性が高いのもお気に入りポイントです。
パッケージデザイン制作の流れ
ALLY:パッケージの具体的な色やデザインについても、コンセプトやロゴデザインを決めたときと同じように小林さんへのヒアリングを行いました。ANY WHERE DOORで取り上げることになったインドのアジアンスパの写真を見せていただいたり、地中海の夕暮れを見たときの気持ちを色で表してもらったりしたんです。
UPEPOがこの商品を通じて届けたいのは、小林さんが今までに見てきた幾多の「景色」ではなく、その場所に行ったときの気持ちや景色を見て感じた「心境」。デザインからも心境にアプローチするために、色や形のイメージを聞いてみたそうです。
ALLY:イメージを共有してもらううちに、「アジアンスパは微睡むイメージなのか!」や「地中海は『青』のイメージかと思っていたけれど、実は『赤』なのか!」など、多くの発見や気づきが生まれました。こうしてヒアリングした内容をアゴーさんにお伝えして、一度パッケージデザインを作ってみてもらいました。
アゴー:デザインについての話し合いは以前から重ねていましたし、ここまでのコンセプトやロゴデザインを作る過程で会議に参加していたので、実はパッケージデザインのインスピレーションがかなり思い浮かんでいたんです。ALLYさんに最初のデザインをお見せしたときも「かわいい!」と言ってもらえて、デザイン自体はすんなりと決めることができたなという印象です。
アゴー:デザインのポイントとしては、たとえば小林さんが「地中海の夕暮れを見ているとハッとする気づきややる気が生まれる」と言っていたことから生まれた『creation』は、太陽が燦々と降り注いでいるイメージを手書きの直線で表しています。『reset』についてはアジアンスパの微睡みや癒しを、空気が混ざっているような雰囲気で表現してみました。インドにあるアジアンスパをイメージした商品でもあるので、インドの街の雑踏や、街中で売られているスパイスの混沌とした香りも再現しています。
あくまでも「心境」に着目して作られたANY WHERE DOOR。テーマにしている国のイラストを描くのはたしかに分かりやすくキャッチーではあるものの、UPEPOのテーマには反しています。UPEPOの商品パッケージを考えるのはテーマが熟考されているが故に難しいように感じますが、イメージの擦り合わせを以前からデザインパートナーと行ってきたからこそ、早い段階で決めることができたそうです。
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このような過程を経て出来上がったANYWHERE DOORのパッケージデザイン。リブランディング開始当時から考えていたUPEPOのターゲットである20~30代のカルチャー層が持っていても違和感がないデザインを、サステイナブルやSDGsへの取り組みに力を入れるUPEPOが作ることによって、意義深い商品をおしゃれに持つという現代的なプロダクトが生まれました。
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次回はUPEPO秘話vol.6
「ANYWHERE DOOR 制作秘話」をお届け!
今回ご紹介した「ANYWHERE DOOR (ドコデモドア)」をなぜ制作することになったのか?ルームスプレーの香りをどう決めたのか?ご紹介します。
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こちらのnoteでは、ブランドの制作秘話やプロデューサーの旅の思い出話など、UPEPOの裏話をざっくばらんにお話しています。公式サイトやSNS、小林さんのYouTubeでも、「生産者・消費者・私たち(UPEPO)の全員でしあわせのかたちを共有し、循環させる」をモットーに様々な情報を発信しておりますので、ぜひ覗いてみてください👀
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