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2020年6月27日 BTSとの出会い

この日のBTSとの印象的な出会いについてどうしても書いておきたくてnoteを始めた。私が初めて彼らのダンスを見て、歌を聴いて、坂を転がるように好きになっていった記録。

昨日のTiny Desk (home) concert で初めてBTSの歌を聴いた人々の新鮮な反応を見て、嬉しさのあまり私の気持ちも残しておきたいと思ったことが切っ掛けだけど、長ったらしいし大して面白くもないと思う。でも、私は誰かがBTS(に限らず私の好きな何か)に嵌っていく様を見るのが割と好きだから、同じような方がいるかもと思って公開します。

この日いつものようにYouTubeを開くと、おすすめにあるタイ人俳優のダンス動画が表示されていた。Covid-19パンデミックのために外出ができず、暇を持て余していた私は3月頃からタイBLドラマにどっぷり嵌っており、毎日のようにYouTubeにお世話になっていた。そのドラマの出演俳優の一人であるToptap Jirakit君はダンスが得意で、TikTokやInstagramに度々ダンス動画を投稿しているのを見ていたため、おすすめに上がってきたのだろう。その動画は、the Inner Studio(タイのダンススタジオ)のPRとして撮影されたもので、BTSのIDOLのダンスをカバーしているものだった。


当時私はBTSについて防弾少年団という元々の名前と、Mステでの一件で話題になってたグループだな程度の知識しかなかったが、動画を見て、この激しいダンスを踊りながら、当然BTSご本人達は更に歌も歌うはずだよね?!ってことがとてもとても気になった。あと、メンバーは2人以上いたはずだから(さすがにその程度の知識はあった)、全員でのパフォーマンスが見てみたかった。そこで、得意のYouTubeで”BTS”と検索してみたのである。(なぜ+IDOLで検索しなかったかは謎)

実際に検索すると分かるが、驚くことにBTSの所属事務所であるBig Hitは、彼らのほぼ全てのMV、ダンスのPractice videoをYouTubeで無料配信している(更に、様々なバラエティ動画も見られるようになっている)。それら大量供給の中から知識のない私がいきなり目当てのMVを探し当てられるはずもなく、まず見たのは当時アップされたばかりだった「Stay Gold」のMVだった。日本語と韓国語で歌われるこの曲は、ピアノのイントロから始まる美しい曲ではあったが、残念ながらMVにダンスシーンが無く(そもそもダンスの振り付けのある曲ではなかった)、早速当初の目的を見失いそうになった。

次に見たMVは、曲のタイトルからまず間違いなく踊るだろうと予想を付けた「Black Swan」。サムネイルもナタリーポートマン主演のバレエ映画を彷彿とさせるもので、私のイメージするBTS像(ラップ!ストリートダンス!)とは違うものが見られそうだと気になったこともある。


次に書くことは容易に想像つくと思うけど、とても驚いた。劇場を舞台としたシックでモノクロの導入。美しさに息をのむコンテンポラリーダンス。そして、淡々と歌い始めるマッシュヘアーで塩顔の人!(後の推しです) YouTubeの配信方法などから、彼らの活動が広く世界展開されるのを主眼としていることは何となく感じていたが、この芸術的なMVを見てK-POPの括りに収まらない本当にワールドワイドなグループなんだとようやくこの時理解した。(衣装や舞台のリッチな感じから、この人たちめちゃくちゃ売れてるのでは?とも思った)激しいダンスを目的に動画を漁っていたはずなのに、こんなに美しく舞う一面もあることに興味が加速する。

次は、最近のMVの中で再生回数の多かった「ON」(2種ある内のofficial MVの方)を見た。これも不思議な世界観で、ストーリー性のあるMVが大好きな私は導入から引き込まれたし、キリンと動物たちが出てきた時には大興奮だった。それに独特のコーラスとリズムから始まるこの曲は、画面の西洋っぽい感じに対して東洋の雰囲気が色濃く出ていて、欧米展開しながらもそんな自らのアイデンティティの主張を忘れないかのようなところも凄くかっこよかった。ただ、MV終盤になっても誰ひとり踊らないことがひたすら気がかりだった。本当に当初の目的がどうでも良くなりつつあるな……と思いつつ、イケメン(この時ジョングクとジンさんの見分けがついていなかったけど、とにかく美形だということは分かった)がいやに上手にほら貝を吹いたことにのんびり感心していた私は、この直後の目の覚めるほど強烈なダンスブレイクで一転して後戻りできないBTS沼に引き込まれた。

初見の人は十中八九「ちょっと待って!」と言うだろう、急な場面転換に息もつかせないほどのエネルギッシュでキレの良いダンス。画面は暗いし、衣装は変わってるし、正直、別人が出てきたのかと少し疑った気もするけど、このいったん音が収束したタイミングで、爆発するかのように低音のビートに合わせてダンスを披露する彼らは痺れるほどに格好良かった。もっともっと彼らの音楽に触れてみたいと思った。

だいぶ長いこと書いてきたが、実はまだ当初の目的である「激し過ぎるダンスをしながら歌うBTSを見たい」は達成されていない。これまでに見た3本のMVでほとんど彼らのパフォーマンスの虜になっていたけれど、それでもIDOLのダンスカバー動画を思い返すと、まだ「あんなに激しく踊りつつ歌うってどうやって……?」「曲によってダンサーとシンガーが分かれてるのかも」と信じられない気持ちもあった。ようやく「IDOL」のMVにたどり着いた私は、疑った自分を恥じた。みんなが歌って踊っていた。さらにDance Practice videoも見た。みんなびっくりするほど激しく踊りまくっていた。そんなに勢いよく振り回して、腕とか飛んでいっちゃわない?と不安に駆られるほどに。

この後、彼らのダンスのかっこよさに心酔した私は、片っ端からPractice videoを見ていった。引きで撮っているし、帽子をかぶっていたりで顔が分からなかったけれど、誰がどうかっこいいという視点は特になく(全く見分けがつかなかった)、ただただダンスの揃い方とか、ポジション移動の華麗さとか、グループ全体としてのパフォーマンスの凄さを見ているだけで夢中で、気づけば真夜中だった。

外出自粛期間に入って以来、これほどの気持ちの高ぶりをもって没頭したのは久しぶりで、今でも何かに取り付かれていたかのようだったなと思う。それだけ、精神的に危うかったのだろうし、実際に連日世界中で大勢の人々が亡くなっていく報道を見ていると、自分も胸が苦しいような気がしてやりきれなかった。政府の対応も後手後手で、不安で仕方なかった。それでも、元々インドアだし、人間は慣れるものなので、きっとBTSに出会わなかったとしてもそれなりに生活をしていただろう。ただ、今のように(苦しいことも悲しいこともあるけれどそれでも)毎日が楽しいって思えることは無かったと断言できる。推しの活動や活躍を毎日追えて、しかもその幸せを世界中のファンたちと共有できることの素晴らしさは何物にも代えがたい。Covid-19パンデミックの中、世界中に元気を与えるためにリリースした「Dynamite」でBillboard TOP100 2週連続1位という快挙を成し遂げた彼らをリアルタイムでARMYとして目にすることができたことは本当に幸せだ。

まだまだ私のBTS遍歴は続くのだけど、切りがいいのでこの辺りで最初のポストは終わります。次回はメンバーの顔と名前と歌声を一致させるのに奮闘した話と、「Boy with Luv」で恋に落ちた話をしようかな。


(追記)続きのnoteを書きました。よろしければ、続けてお読みいただけると嬉しいです♥


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