Dying Message Bold
Glyphsがバリアブルフォントの書き出しに対応したので、作ってみたのがコレ。まだBETAの帯がとれていないので本格的に使うのは多少問題があるが、こだわらなければそれなりにということで、メモ書きついでに制作過程を。目標制作時間は半日以下で、サクッと仕上げてみる。
作るのはカタカナ、約物、発音記号で80文字程度。これを倍にして1軸のバリアブルフォントを作成するのだけど、いろんなところで手を抜くつもりなので、まぁなんとかなるでしょう。
前回酷い目にあったし……まぁ、その反省も含めて多少なりとも学習している。基本は細かい事は気にしないというか、気にし出すと終わらなくなるのがフォント制作のキモだ。
まず、材料を用意。適当になんか血痕っぽいイメージを用意して、illustratorでアウトライン化する。これをGlyphsに持ってきてまず適当なグリフに張り付ける。次にそこからポイントだけ移動してなんか伸ばす棒に見えるようにする。ってこれポイントやけに多いな、なんか初っ端から面倒なことになってきたぞ、まぁとりあえず2~3分でなんとかしようって……ん~いやぁどうにもならないかコレ。まぁいいや、とにかく始めちゃったのでそのまま続行。とまぁ、これで血痕と伸ばす棒の2つのグリフが出来上がり。この伸ばす棒は「prolonged-kana」という名前にして保存。あと「voiced-kana」と「semivoiced-kana」の2つの発音記号も血痕っぽいデザインを用意してとりあえずコレで準備完了だ。
最初の血痕と伸ばす棒の2つのグリフを一旦Smart Glyph化して確認みる。確認作業は肝心だ。これを怠ると後で酷い目に合う。
Smart Glyphは名前を_part.で始めればグリフ名は適当な名前でOK。ここでは_part.bloodspottingにした。まず最初のレイヤーに血痕を、コピーした2つめのレイヤーに伸ばす棒をはりつける。あとは右クリックで出てくるメニューからスマートコンポーネント設定を選んでプロパティからnew Propertyを追加する。名前と最小値、最大値は確認用なのでデフォルトで、Propertyを追加したらレイヤーのタブへ移動して最初のレイヤーを0、新しいレイヤーを100にしてOKで閉じる。
次に適当なグリフに今作ったスマートコンポーネントを呼び出してあげると、こんな感じになるので右下のスマートってなっている部分をクリックする。
伸ばす棒と血溜まりのイメージが相互に補完される。まぁ良い感じじゃない。多分。
今回はカタカナだけにしたので適当に伸ばす棒を組み合わせて文字を作る。まず右クリックでコンポーネントを追加で、濁音と半濁音を必要なグリフにコピペ。次に「prolonged-kana」を呼び出す。選んだ「prolonged-kana」の自動整列を無効化して適当に拡大縮小回転でペタペタと文字を作っていく。
まぁこのあたりは単純作業であまり細かい事は気にせずサックリと。カとヵとガみたいに同じ文字もそれぞれ1個作ったらコピペ。似たようなカタチの文字から適当に作っていってだぁーっとグリフを増やしていく。まぁホントはコンポーネントもサイズや角度によって別々に用意したほうが良いんだけど、こんな書体だから適当でもそれなりにはカタチになる。
ということで、全部できたら、フォント情報から。ってそういやまだ書体名もつけてなかった。ニューフォントのままでもいいんだけどとりあえず書体のイメージからDyingMessageに。って綴りコレで良いんだっけ……まぁいいや、それからカスタムパラメータにAxesを追加、ここもデフォルトでもいいんだけどあえてbloodという名前に変更。
パラメータをそれっぽくblodにしてOK。マスターのプロポーションにbloodの項目が出来ているのでここに適当な数値を入れる。
とりあえず0で、さらに選択中のマスターを複製でマスターを追加したら、プロポーションの値を100に変えてインスタンスから全マスターをインスタンスとして追加する。
編集画面に戻るとレイヤーが1つ増えているので、新しく追加したレイヤーの伸ばす棒「prolonged-kana」を最初の血痕のデータに差し替えてドン。まぁこんな感じ。
これを、Variation Fontで出力すると出来上がり。簡単。
で、反省点。
まぁ、初っ端のbloodspottingのイメージを適当に作ったのが後々まで尾を引くことに、しかもポイントが多すぎるせいでフォントがでかくなりすぎ。illustratorでvariationsizeを少し動かす度になんかカクカクして、実用性低いな、こりゃ。
ホントは映画のタイトルみたいになんか血痕が変化して文字になる…みたいなのにしたかったんだけど。まぁ短時間で作ったわりには良い感じじゃない? で、まぁ、なんとなく判ってきたので反省点を踏まえてもう少しちゃんとしたものを作ってみることに。っていってもまだ前置きで、随分長くなりすぎて前回の予告がはたせていないまま、また次回。
前回作った書体と違って、危険なことにはならなそうなので、欲しい人がいれば連絡下さい。無償ではありますがもちろん使用は自己責任で。
まぁ、これはそのうちもうちょっとマシな感じになるように手を入れていくことにしよう。
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