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フェリーで九州に行った話

仕事や人間関係で疲弊すると、どこでも良いからここではないどこかに行きたいという思いにかられることがある。とにかく一人になって、自分を知っている人がいないところに行きたい欲求。仕事中、黙々とネットで調べ、大阪港から北九州の門司港までのフェリーを予約した。

暗闇に浮かぶフェリーふくおか

乗ったのは名門大洋フェリーのフェリーふくおか(往便)・フェリーおおさかⅡ(復便)。仕事カバンに下着と最低限の化粧品・コンビニで買ったお弁当をつめこんだ。
乗船はスマートフォンでバーコードを見せるだけ。
船に乗るまでの長い道のりに、期待が膨らむ。

船内のお土産物屋さん

フェリーの中は小さい子供を連れた家族づれや、ツアー参加しているお年寄りの集団でいっぱいだった。
2便(19:50発)だったからか、みんなフェリーに乗り込むといそいそと各々の部屋へ移動していく。

船内
部屋の中。洗面所があるのが嬉しい

往便ではファーストSという個室がとれた。
通路すぐ横の部屋だったことも関係するかもしれないが、外を歩く人の声や足音がよく聞こえるので、音に敏感な人は耳栓やイヤホンがあった方が快適に過ごせるかも。
私はそこまで気にならないタイプなので、問題なし。

ぱぱっとコンビニ弁当を食べて船内の大浴場へ。
ごくごくシンプルな大浴場といった感じ(当たり前に写真は撮れない)。
鍵付きのロッカーとドライヤーは完備。
大きいお風呂も、人と一緒にお風呂に入るのも久しぶりだなぁと思いながらぼーっと湯舟につかる。お風呂の蒸気がびっしりついた窓からは、ぼんやりと外の明かりが見えた。

外の音や揺れが気になって眠れないかもしれない、と思いつつベッドに入ってすぐに就寝。
ほどよい振動が入眠に良かったのかも。
途中何度かゆるく覚醒しつつも、9時前から5時頃まで眠った。

船尾から見える朝日

起きて、簡単に身支度を整えてから外に出るときれいな朝日が見えた。
他にも人がいたけれど、みんな静かにずっと朝日を眺めていた。
もっと見ていたかったけれど、ものすごく寒くて、コートを着ていないことを後悔しつつ撤退。
部屋で買ってあったパンを食べ、到着に備える。

新門司港到着後、無料のシャトルバスで小倉駅まで。
土地勘がなく、最悪歩いて駅まで行けば良いかな~と思っていたが、車で小一時間かかった。シャトルバスに乗って本当に良かった…。

特についてからやることを決めていたわけではないので、お店が開く時間までは駅のカフェで電源とwifiを確保しつつだらだら、その後アミュプラザ小倉で買い物をしてからぶらっと小倉城まで。

青空に映える小倉城

雲一つない晴天。
時間帯(AM11時頃)のせいか、人はまばらでした。

小倉駅の中にあったイオンで巨大な鯖の煮つけが乗ったお弁当が売っていたのでつい手に取ってしまい、流れるように購入。
観光客に人気のある有名店も良いけれど、地元のスーパーも地味にアツいと思っているので、絶対に覗くようにしている。良い買い物ができた。

夕方、シャトルバスに乗ってまた新門司港まで。
乗船後、出港まではまったり海を眺めました。

海と弁当(やや寄り弁)

お弁当を食べた後はお風呂へ。
そしてその後船内の自販機で17アイスを買って食べたり、のんびり過ごす。

懐かしのセブンティーンアイス

復便は個室が開いていなかったので、ツーリストの部屋で。

ツーリストの部屋

ほぼほぼカプセルホテルですね。女性専用の部屋なので、もちろん周りはみんな女性。
各々静かに過ごしていました。

海に沈む夕日
夕日を見に集まる人々

船から眺める夕日は、朝日とはまた違った良さが。
綺麗。

湯冷めする前に、と布団に入り、すぐに入眠。
カプセルホテル型なのでどうしても圧迫感というか、閉塞感というか、なんとも言えない不快感があるので、この空間で起きているのはつらかった。
寝てからも寝返りがうてないので(幅も狭い)、どうしても窮屈な感じは否めなかったですね。
数をこなせば慣れそうな気もする。

朝5時半到着なので、4時過ぎに起きて身支度を済ませ、無事に下車。
船中2泊の九州の旅は終わりました。

良かったところ

・移動時間=ほぼ睡眠時間 なので、寝ている間に目的地に着く便利さ。
・フェリーに乗る非日常感。特に海の上から見る朝日、夕日は格別。
・安い(今回は往便¥9,480、復便¥5,000の¥14,480。新幹線の半額くらい)

微妙だったところ

・寝にくさ(ツーリスト以下の部屋は慣れが必要)
・部屋ガチャの要素(少数ではあるけどやばいお客はいる。近くの部屋になったら終了)
・時間がかかる。片道約12時間…。

全体として、良い体験だったのでまた機会があれば乗りたい。
現地でホテルを取りたいときは全体の滞在時間がとんでもなく長くなるので、船中泊である程度済ませられる時用かな。

おわり


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