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君は想像できるかい? ~僕たちの大切な友達~

君は想像できるかい?

何を?

どんなに優れたAIでも
世界一のスーパーコンピューターでも
答えをはじき出せない。
この世界の始まりだよ。

えー、そんなのわかんないよ。

大丈夫。君ならできる。
なぜなら答えは君の中にあるんだから。

ほんとに?

想像というのはね。
自分の中に既にあるものを探すことなんだ。
自分の中にないものはいくら探したって見つけられないんだよ。

どうやって探すの?

いいかい。
目をつむって、ゆ~っくり深呼吸して。

すーーー。はーーー。

時間をさかのぼっていくよ。

100年前・・1000年前・・1万年前・・
10万年前・・100万年前・・1000万年前・・
1億・・10億・・100憶・・1000億・・
1兆・・・・。

ほら、見えて来ただろ、小さな光が。

うん!見えてきた。すごく小さいけど。

ああ、確かにここから始まったんだ。

でも残念ながらここまでだ。

始まりの向こう側にはいけない。

なんで?

僕たちはここから生まれたから。

この向こう側の記憶はないんだよ。

そこには時間も、音も、光も暗闇さえもないだろうな。

どっちにしろ想像することができないんだ。

じゃあ、あの小さな光にもっと近づいてみよう。

あ・・・誰かいる。あの子だれ?

あの子が宇宙だよ。

宇宙?

そうだな、神様といった方が分かりやすいかな。

えー、あの子が神様なんだ。なんだか寂しそうだよ。

神様はずっとずっと独りぼっちだったんだよ。

寂しくて話し相手が欲しくても誰もいない。

それである時気付くんだ。

自分にそっくりな存在を創ればいいんだって。

それが僕たち人間なんだ。

でも、最初はうまくいかなかった。

動くこともできない。おしゃべりもできない。ただの人形。

そこで今度は「命」を創った。

すると人形は動き始めて、おしゃべりもしてくれた。

ところがすぐに動かなくなってしまう。

「命」がすぐに消えてしまうんだ。

神様はまたすぐに「命」を創った。

でも消えては創るを繰り返すたびに神様自身が消えそうになってることに気が付いた。

そこで「命」が消えてしまわないように「糧」を創って与えた。

すると今度はすぐには消えないようになったけど、それでもだんだん小さくなって消えてしまう。

それが「寿命」というものなんだ。

もうこれ以上「命」を創り出せない神様が思いついたこと。

それが「命」を繋げることなんだよ。

「命」が消える前に新しい「命」に繋いでいくんだ。

そこで神様はたくさんの友達を創った。もう消えてしまわないように。

しかし、その友達は中身が不完全だった。

自分勝手で欲望の塊で気に入らなければお互いに傷つけあってしまう。

これは神様でもどうにもならなかった。

心の成長をさせる必要があったんだ。

それから神様は友達が成長できる場所を創ろうと考えた。

神様は一つ特別な星を創ったんだ。

友達が暮らせるようになるまで何十億年もかけて。

ようやく出来上がった碧く美しい星。

「命」を繋げていけるように生命体であふれている星。

僕たちが「地球」と呼んでいる星。

この広い宇宙でたった、たったひとつの特別な星。

そこに友達をそっと降ろした。

そして友達を見守っている。

ねえ、神様って怖いんでしょ?
悪いことしたら罰を与えるんでしょ?

あはは。大切な友達にそんなことしないよ。
それは大人が子供のために作ったものだよ。

ふうん。そーかー。神様は怖くないんだね。
じゃあ神様はふだんは見えないのはどうして?

うん、本来は姿として目に見える存在ではないんだよ。宇宙そのものだから。でも心で感じることは出来るんだ。人間は文字や言葉や映像でないと誰かに伝えることが出来ないから神様という呼び名や姿を誰かに伝えるために作ったんだ。

そうなんだね。だから地域や考え方によって違うんだね。

それとね。神様にお願い事したら叶えてくれるの?

ああ、もちろんだよ。神様はいつも君のことを応援したいって思ってるよ。

でもね、神様だって僕らと同じ考え方をするんだよ。

君も友達にシカトされたり、信頼されなかったら悲しいだろ?

神様だって同じように悲しいんだよ。

1年に1回神社に詣でたり、大事な試験の前に神社で拝んだり、その時だけお願いするよりも、いつも心の友達でいてあげることが大事なんだ。だから、いつでも友達だよって心でささやいてあげると神様もよろこんで応援してくれるんだよ。

うん!わかった。友達だね。

でもね、神様は人間が成長してる姿を見ることが楽しみだから応援はしてくれるんだけど、努力をしている人にはご褒美を与えてくれるんだよ。

努力?どうすればいいの?

努力というのは工夫すること。
何かにつまづいた時、できなかった時、うまくいかなかった時、どうしてそうなったかをよく考える。そして次は別の方法を試してみる。それだけなんだよ。自分でやれることはやってみることだ。そうすれば神様はヒントを与えてくれたり、思いもよらないご褒美を与えてくれたりするんだよ。とにかく努力をしてチャレンジを続ける者の背中を押してくれるのさ。

そっかあ。それならぼくやってみるよ。
いつかメジャーリーガーになれるといいなあ。

でもさあ。幸せな人と不幸な人がいるじゃない。どうして?

神様は戦争をやめさせられないの?

それはね。人間はまだまだ成長の途中にいるからだよ。

理性が本能を支配できてないんだ。

まだまだ本能むき出しなんだよ。

理性というのは神様と同じ考え方を持ってるんだ。

でも、人間には本能も必要でこれは生きる力なんだよ。

本能は自ら命を繋ごうとする力を持っているんだ。

しかし、一方で本能は他を傷つけるほどの力を出してしまう。

人間はお金というものを生み出したよね。お金というものはとても便利で有り難いものだけれど、それを独り占めしようと考える者がいる。手元に置いておかないと安心できないんだ。お金というのは常に流れてなくちゃいけない川のようなものなんだ。それを上流で堰き止めて自分のものにしている者がいると下流の人たちには回ってこず、そこに不幸な人たちが生まれるんだね。

そして、なんでも独り占めにしてやろうと考える者がいたり、自分の考えこそが正しいのだと強く思い込んで他人に押し付けたり、違う考え方をする者を邪悪なものとして消し去ろうとしたり、そうすると戦争が起きるんだよ。

それでも神様は止めはしない。
もちろん止めることは出来るが、それでは人間が成長しないとわかっているから止めはしない。下流にいる不幸な人たち、戦争に巻き込まれて亡くなっていった人たち、確かに悲しい出来事だ。でも神様が見ているのはもっともっと先を見ている。人間の心が成長し、お互いを認め合い、手を取り合って助け合う姿を未来に映している。人間は確実にそこに向かって進んでいると確信しているから神様は見守っているんだよ。

ああ、それから面白いことを教えてあげよう。

人はなぜ「笑う」のかいろいろ考えてる人がいるけれど、答えは簡単なんだよ。神様が単純に「笑う」のが好きだから。ただ、それだけ。だから笑ってる人が神様は好きだし、応援もしてくれる。それから「美しい」と感じる心も神様と同じだ。なんで「美しい」と感じるのか考えたって無駄なんだよ。神様の心がそうなってるし、僕たちは神様と同じように創られたから「美しい」と感じる。今僕たちはやっとここまで成長してきたに過ぎない。まだまだこれからも成長していくだろう。そしていつの日か誰もが笑っていられる世界になるのだろう。その時は神様も僕たちと同じ姿で現れて語り合ってくれるに違いない。

いいかい?忘れちゃだめだよ。
大事なことは我々自身が宇宙の一部だということ。それは大切な友達と心で通じ合うということ。


ここに宇宙と繋がる扉を置いておきます。

宇宙と友達になれますように。











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